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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

Today ベルトバラバラ....以上に恐ろしい事が

初見のお客様からのご依頼。
走行中に突然スピードダウンして エンジン始動するけど 後輪回らないとのことでの修理依頼。

十中八九 駆動系に問題が出てますね。最低でも ドライブベルトが切れてますでしょう......

一年ほど前に 他のバイク屋さんで購入後 約1万キロ走行しているよう。
キャブTodayなので メーターが一万キロ行くとゼロに戻ってしまうので 確かな総走行距離が不明ですが メーター読み 8000km近辺なので 予想では 28000kmかと.....
4スト原付全般に大体 新車から 2万キロ~25000kmでドライブベルトの交換は推奨ですので.....
無交換でここまで来たなら 切れるタイミングかと......

左カバーを御開帳.....



中程度破損でした。
ベルトのみならず 吹っ飛んだベルトの破片がドライブ側プーリー外側のフィンを数か所破損させて折れてしまってました。その破片が中で飛び回ったらしく ドライブフェイス側(ウェイトローラが入っている部分)もかなり損傷を受けてます。


キックギア側にもほぐれたベルトの残骸が行き渡っていて こちらも一度取り外しのオーバーホールしなければでした。

まぁ 全て新品部品で修理可能でしたのでこの部分に関しては良かったのですが.....

恐ろしいことはこれよりも他にありまして。
お客様と修理受ける際のディスカッションで オイル交換の頻度を聞いたところ、驚愕な事が発覚!
購入後 一度もオイル交換していないという事が......
どうも 購入したバイク屋さんでオイル交換の説明をしてもらってなかったみたいで....(謎)
初めて乗る人だと そりゃ知らないでしょうね。ましてや自転車感覚で乗っていると....
オーナー様を責めれませんね。
伊東二輪では この手の原付は全般「2000km」内交換 絶対推奨なので 購入後 約1万キロ交換していないというのは もう エンジン的にどうなってしまっているのか想像もつきません。

どちらにしろ 即オイル交換も承りまして 抜いたオイルがこれ(汗)。


100cc残ってませんです。これもたまによく見る光景なのですが やはり毎回 イヤなものです。
Todayは 交換オイル量 約0.6Lなのですが 50cc空冷エンジンという特性もあり速度 40km以上で走る方や坂道登るのが多い方は 必然的にオイル燃えて減るんですよね.....
それもあって 最低限 2000km内で交換推奨なのです。2000km内でも足りなかったら 足すくらいがベストです。そうしないと 特に50ccエンジンなんてもちませんよ。
よく お客さまでも使用状況によって 強く125ccに変更することをおススメしますが、特に最近の 個人宅配さん達で50cc使用でいつでも全開で走ってられる方は 本当に壊れますから オイルは気にしましょう。バイクはオイル命ですから。

当該車両も 現状 少しエンジン音が出てますが 今後のオーナーのケア次第で延命できるとは思いますが.....
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トリッカー 諸々 第一弾

作業等がブッチギリで忙しくて ブログ更新ができませんでしたが いい加減更新します(笑)。

ここ数年 伊東二輪ご利用いただいている 植木屋さんのオフ車チーム。
以前までは フルスケール車使用の方々だったのですが......
ここ最近で車両を乗り変えて 何故か 二人とも ヤマハ トリッカー しかもキャブ車。


外装外しているのでなんだか分かりませんね、でもこの写真しかないのです(苦笑)。
何気に今まで トリッカーのお客さんがいなかったので新鮮ですが 基本はセローと同じなので tetsu所有のXT250ともほぼ整備性は同じなのでどうという事もないでしょうが。

その諸々改造依頼。
第一弾というからには 第二弾もあるわけで、今回のは先に行う ライトカスタム車でしょうか(苦笑)。

定番のハンドル交換、ウィンカー交換、AI撤去 他と 大きく形は変えません。

トリッカーと言えば ヤマハオフ車で大人気の セロー250の兄弟車。
形は トライアル車を模してますが 方向性としては オフ車というよりファンライド 小型車と言いましょうか。
2005年~07年までがキャブ車。それ以降が インジェクション車になり その後 マイナー変更をしつつ 2020年で販売終了となっております。
現在でも後期型のインジェクションで程度良いものは中古車価格も高いです。
キャブ車の方が 数キロ軽いというメリットがあるので 今回の植木屋さんチームも 軽さ優先でキャブ車にしたようです。
ひっくりかえった時は 断然インジェクション車の方が楽でいいのですがね(笑)。
オフでは 「軽さは正義」という言葉がありますので ある意味 使用環境で特化させるなら 選択肢的には良いでしょう。
フレームとエンジンはセローと同じなのですが 大きな違いは 外観もそうですが 燃料タンク容量と前後のホイールの径。
オフで遊ぼうとすると タイヤの選択肢が少ないのがネックです。
トリッカーは フロント 19インチ、リヤ16インチ で特にリヤタイヤの選択肢がないです。
オフに特化させようとすると かなり無理があります。

巷では トリッカーをオフ使用とするのに 前後のホイールをセロー他 ヤマハ系のホイールに換装するのが手っ取り早い方法となります。「セロッカー」なんて呼ばれたりしてます(笑)。

余談ですが そんなセロッカーが 最近では tetsu参加するエンデューロレース でも 様々な場面で 上位席巻したりしてしまうこともあります。まぁ この場合 エンジン側(特にクラッチ)やサスにテコ入れもしていますが その性能がフル以上に発揮されるのは 乗り手 90%ですね。
車体の小ぶり度合いが最大の武器になる感じなのでしょうか。
先日 全日本エンデューロ選手権 北海道大会の NAクラスで Day1でブッチギリで優勝していたのが 速いライダーが乗る トリッカーでしたしね......意味不明です。全日本ですからね(苦笑)。

こういう結果を見てしまうとエンデューロレーサーの意味が問われますが......

ということで 植木屋さんチームの次に来る車両がそのセロッカー仕様なのですが こっちは色々やってくれとのことなので 今から気持ちブルーです(笑)。

最近 事故案件が多いですのでご注意を

業務連絡です。

ここ最近 お客様の事故案件が多くなっております。
回避できない事例もありましょうが  なるべくご自身で 事故の当事者にならないよう 日頃から心がけて運転してください。
人間怪我すると面倒です。
また愛するバイクが傷つくだけではなく 修理不能にもなりかねないです。
事故に遭遇していいことなにもありませんので......

事故はご自身の日頃の 走り方、走らせ方、考え方で大分 回避できるとtetsuは思っております。
くれぐれも 日々の通勤でもツーリングでも 「全集中」にて 安全運転でお願いいたします。

今度は点火系

前記事は 「発電・充電トラブル」でしたが 今回は「点火系」。
しかも ウチの代車......
伊東二輪の 緊急用代車 のアドレスV125Sが 先週からなにか始動不調になってきて 最終的にエンジン不始動になってしまった.....
元々 お店入庫時(お客様下取り)も不調車をある程度修理して使用可能に戻した車両でしたが 使われ方もそれほど丁寧ではない 車体雰囲気でしたので(オイル交換もマメではなかった感じ) 今回のような事例になっても「しょうがないね」って思えてしまうのは悲しいところ。
でも tetsu 「V125愛」がありますので(笑) 治せるなら治そうと思うわけで。
でも、でも 自分のバイク治すのは いつも面倒くさいんですよね...... 
この気持ち 分かってくれる同業者さんは沢山いるはずです(笑)。

約3日ほどの試走でおおよそダメそうな部分は感じとっていたのだけど ちょっと高額部品がダメそうなのが お店としては困るところ(笑)。

でも治さないと 車両として使えないのでさっさと片付けたい。

ということで 今回の内容はお客様の車両の場合はやりませんが 自分のところのバイクならでは修理で治してしまいます。

ダメな箇所は「ピックアップコイル」と断定しておりました。
FIエラー出ませんが 長年のV125たまにアルアルなので おおよそ試走でわかりました。
当該部分が不良に行きつく理由は色々あるので割愛しますが V125の場合この症例だと ほぼそれでしょう(経験談です)。

ピックアップコイルはエンジンのクランク角度をこの部分で拾って 点火タイミングの算出に使われているものです。現代では「クランクポジションセンサー」なん呼び名が主流ですが オジサンには ピックアップコイル、パルサーコイル なんて呼び名の方が通例です。

話は戻り、本来 ここがダメな場合 ステータコイル(発電機)を丸ごと交換となります。
先のドカネタと同じ箇所ですね......
ドカの場合 ステータコイルとピックアップコイルは別々ですので 今回のような事例の場合は個々に治せますが 原付系の場合は大抵 配線ひとまとめで この二種が一体化されているのが通例なのです。

で、たまたま二週間前に お客様のV125G(後期)でステータコイル不良で交換した残骸が残っておりまして。これに付いている ピックアップコイルを移植してしまおうという作戦です。

V125系のステータコイル側のエンジンカバー外すのは ちと面倒くさいので 全集中のヤル気でバタバタとバラしていきまして こんな感じ。

前ネタと同じような写真ですね(笑)。
右に見える緑色っぽい小さな物体が問題の部分。
既に配線ぶった切った後に 写真撮ってますが(笑)。

でピックアップコイルがこれ。

これは ダメな方を配線ぶった切った状態。ぶった切ったところにもう一方の生きているピックアップコイルをハンダ接続にて再組立て。

そしてバタバタと再組立てして エンジン無事始動OK!!

2日 通勤で使用しましたが 問題なく通常始動を毎回しますので 完治しましたよ。
こういう時に 使えそうな物をとっておいて良かったケースですね。
ま、結果的に治ったから良かったようなものですが所詮 スワップ物なのでいつ逝くかは解りません。次はそのまま使用したステータが逝くかもしれませんし。
ここで新品投入していればしばらくはこの部分は安泰ですからね。

それにしても 他にも使えそうな物がお店の中には沢山ありまして.....
一万年使用していない部品が山ほどあるのも問題ですがね(苦笑)。
今度 一度捨てなければですが 捨てれないんですよね~(笑)。

S4R 発電不良に充電不良にナニ不良?......

写真全くありませんので (苦笑)。 

半分 愚痴内容となりますのでご了承を。

常連さま Y成さんの S4Rくん。 暑い日の渋滞中でエンジンストップ後再始動できずに家まで頑張って押して帰ったそうで。
そこから自宅で 別バッテリーでも再始動できず レッカー急患にて入庫。

メインキーONでセル始動してみようにも 一瞬スタータリレーが作動音するだけ。バッテリーが弱っている風でしたが 一年前の車検時に新品ですので.....
と思いながら バッテリー電圧を測ってみますと 何故か 13.2Vほどあるではないですか?

オーナーY成さんに状況を詳しく聞いたら 自宅で一度充電器にで満充電にしたとのこと......
??? それでセル回せない? と一瞬 「セルモータが逝った?」と予想をしましたが そうは言いながらも まずは疑うは バッテリーから。

で、テスト用のバッテリーに積み替えたら 問題なくエンジン始動できたというオチ.....
昔からよくあるパターンです。バッテリー電圧は信用するななんです。
「?バッテリー不良?」と考えつつも 充電状態を見てみましたら 電圧変動はしているけど やたら出力電圧が低い。エンジン回転を5000rpmくらいで維持するとかろうじて13Vを越えてくるくらい。
次に 発電側チェックにてACで出力電圧測ったところ 期待値の3分の2ほどしか上がりませんでした。
この時点で 発電機「ステータコイル」が逝きかかっていることが言えます。

バッテリーの事は置いておいて 基本的に低速走行にてバッテリー充電できず 最終的に電圧低下にてエンジンストップ。なので再始動もできなかったと 判断つきます。
しかし この時点でもバッテリーが何故ダメなのかは不明.....でもダメです。

ステータコイルは 高額部品ですが 交換しかないので 新品交換します。

S4Rは水冷なので左エンジンカバー開けるのに エンジンオイル以外に水も抜かなければいけないので 色々面倒です。
で、ステータとご対面。


写真では分かりづらいですが コイルの半分ほどが焼け気味(黒味がかっている)になってました。
旧車や経年経っている車両や車種により ステータコイルがオイル焼けにてダメになるケースが大半ですが 当該車両 走行距離も2万キロ以内 なので どう考えても 確率論的にオーナーの使用環境によるものが故障の原因かと思われます(工業製品なので 製品的にダメということもありますが)。何故かというと ドカの水冷車(空冷でもですが)には酷な使用環境な走行状況ばかりをしていたフシがありましたので....... 高速使わないとか(汗)。
ドカは渋滞回避は必須!!
可能な限り 高速多用するに限る車両なのにです.....

で、ステータを新品に交換したら また新たな故障個所が発覚....
おまけで レギュレータもほぼ逝きかかっていたいたっていう....
最初電圧上がるのですが エンジンが暖まってくるに比例して充電電圧が落ちてきます。

基本的にステータがダメでとかレギュレータがダメで双方の故障原因への影響は出ません。
ですので 発電側か充電側のどちらが先に逝ったのかは分かりませんが 35度に近い猛暑日に渋滞はまりながらトロトロ走っていたのが 最終的追い打ちだったと判断します。

特に この頃のモンスター系はレギュレター位置が冷えづらい位置に装着されてますので 走行していないとメチャ酷な環境下になるので 故障の原因になりやすいのです。

因みに バッテリーがダメだったのは当初 レギュレータが過充電気味に壊れたまま乗っていたと想像したのですが 後に 全く今回の故障原因とは別だったということが発覚。
これもY成さまが使用していたバッテリー充電器が原因だったというものでした.....
充電アンペア数が高すぎな物を使用していたのと 満充電にて維持充電、もしくは充電オフにならない物で充電してました。それを 数か月に何度も..... それは 急速充電を長い時間 何回も繰り返し バッテリーにしているので そりゃ 最後 バッテリー死にます。

今回の事例は バイク側が悪いわけではありません..... と思います(個人的に)。
オーナー様が色々気遣って使用環境等考えていれば 回避できた可能性が高い案件だと思います。

皆さまも ドカに限らず ご自分の車両の良き走る環境を考えてください。
国産だから大丈夫なんてこともありません(少しは外車勢より強いですが)。
いつでも全開とか やたらのエンブレとか 車体に対して急な事や激しい動きは 車体自体の寿命を縮めます。やりたい人は その代償が早くくること 承知のこと。
それをバイクのせいにしてはいけません。
因みに 現在の日本の猛暑で渋滞にハマりながら走って耐えられる車両はそうそうないと思います。基本 「走れている」だけで 「ダイジョウブ」なわけではありませんので くれぐれもご注意を。ホンダのCB1300なんかは 白バイご用達だから結構強いでしょうけど.....

長もちさせたかったら 排気量問わず マメなオイル交換は最低限必須。
バイクは車と違いますので!

という 全体的に気持ちが疲れた修理内容でした。