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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

大阪からの998

DUCATI 998のもろもろ修理依頼です。

が 依頼主さまは大阪在住の N谷さま。
遠くからありがたいことです。

こちらのオーナー 3年ほど前までこちらで仕事していましたが配置転換の関係上 本人地元の大阪に戻った経緯のお客様です。
この方 バイクで 大阪から東京方面に出てくるのは 全く苦ではないと以前も言っていましたが 今回は年末年始も絡めてだったので レッカー搬送で送ってきました。

依頼内容はフロントフォークオイル漏れ修理と レギュレータを 国産 R1や他車両なんかに使用している 新電元製 MOSFET型に換装してほしいとのこと。
ついでに エンジンオイル&オイルフィルター交換も。


外装外した 998は虫みたいですね(苦笑)。


フォークシールは左右とも結構漏れてましたね。ここまで引っ張りすぎのような気配も(汗)



当該車両 4万キロ越えですが乗り手が無茶していないであろう、エンジンはすこぶる絶好調。
なのでフォーク内部のスライドメタルも全くダメージない優秀な状態なので交換必要なし。


で、レギュレータは当該車両 まだ壊れてませんが本人希望だったのでMOSFET換装しました。
998のレギュレータの搭載位置は結構タイトな位置に取り付けられているのとMOSFETにする場合 純正と同じ位置ではカプラの形状上取付できないのでステー台座を作る必要があります。996系と998系も取付方法が違うのもあるし、カウルに干渉もしないようにしながら毎回ワンオフ製作です。

ノーマル状態。



そして MOSFET換装状態。



因みに MOSFETにすると 996、998系なんかは始動性が若干よくなる傾向と 始動直後のアイドリングの安定性もよくなりますね。
一番は ノーマルより安定の電圧制御がなされることですかね。
ただ 換装するのに配線加工やカプラ製作、台座製作があるので 純正交換よりかなり金額は上がります。
この作業 予算がある方向けですが 特に ドかのこのころの年式で未だレギュレータ交換したことない車両はお勧めですよ。
純正で新品交換するだけでもいいと思います。
因みに 同じ形している安い無名物がありますが あれはダメですよ。ちゃんと制御されてないものが多いようなのと 熱を持ちすぎるので 下手すると燃えます(これは他の 無名レギュも同じ)。


ドカのSBK系のレギュレータ搭載位置は 部品にとっては過酷な個所に取付けられているので 定期的に壊れるのは必然といえます。特に 998はサイドカウルにダクトが無くなったのでより低速時にはエンジン熱がカウル内に留まるので より過酷です。


実際 当該車両から外したレギュレータは 各配線がエンジン回りの熱でかなり硬化してましたので 結構これだけでも配線抵抗が大きそうですので 新品に交換するだけでも効果ありますのでね。

ということで本日大阪から新幹線載って オーナー引き取りに来ます。
東京は夕方~夜は雪なのに どうすのかな(笑)。
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新年 初仕事

本年も宜しくお願い申し上げます。

ということで新年 初仕事は 昨年より依頼されていたけど なかなか来店できなかった XR250のシート張り替えとオイル交換。


後期モデルのXR250ですが 既に 20年ほど経ってますので シート表皮もカピカピになってこのように切れてきてしまうのも仕方ないです。
しかも 通勤車とくれば使用頻度も多いのでね。

シートスポンジも若干の削れが発生してしまってましたが まだ酷くなる前だったので表皮のみ張り替えれば まだまだイケるでしょう。


ということで 社外品で張り替え完了の図。
オーナー T口さん、いつもタイミング合わないですが 今年は林道中も行けるといいですな。

セロ男組合  ネタ

セロ男組合

今年特に後半に伊東二輪の ほんの一部で流行っている 『セロー250ブーム』のようなもの(笑) の流れで セロー250系統(セロー250、XT250X、トリッカー)の方々 総称して tetsuが最近 私用している 言葉です。

ヤマハ セロー250。型式が大別して三世代(基本 XT250Xは同じ、トリッカーは 型式名称が変わりますが 変遷は一緒)。
2005年~2007年がキャブ車時代(型式 11J)。2008年~2017年 が 先代FI車(型式 17J)、2018年~2020年がいわゆる ファイナルと称される 最終モデル(型式 31J)。
その間大きな変化は キャブかFIが大きな部分ですがそれ以外の部分では それほど大した進化もせず 構造も 空冷単気筒SOHCと 単純なバイクですし近代電脳装備もなにもありません。そんな部分も含めてですが 伊東二輪で現在  セロー系統に乗っているオジさん達には刺さるものがあるらしく 皆 その奥ゆかしさに魅了されている次第です(笑)。

先日 マフラーネタで登場した セロー250入手したことで『文明開化の音がする』事を体験して以来 元々のDIYチューン好きに拍車のかかっている N田氏の登場で 更にtetsuがその流れに乗っていると思われてますが それは違って まして tetsuは個人的に 今年になり 自分の老後のバイクの選定模索している中、セロー250を自分の『老後のバイク』と決めました。そんなタイミングと偶然重なって お客様でセロー250に興味が出てきた方々が少数ながらいるというところからの現在の流れですね。
っていうか なんでこんな説明 してる?(笑)

まぁ 組合長 yossyにも怒られますからね。ちゃんと説明しておかないと(笑)。
ま、怒らないだろうけど(笑)。
yossyは強制的に組合長に任命されてます(笑)。


で超最近のN田氏のセロー。


先日の仕様から 名言通り エキパイを 17J用のSP忠男製のサブチャンバー付きのパワーBOXを入手装着 &再度の燃調をして 伊東二輪に持ってきました。



その際に いつもながら tetsuテスト走行してみて 一部まだ改善の余地ありそうなこと伝えて、本人更に煮詰めてきた仕様を後日 試走しましたら それはもう tetsu的には120点の出来栄えくらい 危ないセローくんになってました(笑)。
前回のブログネタの時より 非の打ちどころがないですね。強いて言うネガもありますが それは今回のチューンエンジンでは目をつぶってもいいかなと思える内容。
っていうか チューンと言えるほどで手を入れているわけではないので 『文明開化チューン』と称しておきますかね? N田さん(笑)。
このセロー 組合長 yossyも試走していますが tetsu共々 共通して感じたのが『これは セローじゃない!』です。  
なので このマシン 勝手に 伊東二輪セロ男組合として命名は 『セローSP』ですかね(笑)。
それくらいの称号は与えても 見劣りしない出来栄えです。
本人も満足の出来栄えで 毎日通勤に楽しく乗っているようです。

でも 組合としてのツーリングには 組合長含め 参加に懸念を表してますがね(笑)。

でこちらは別日にやって来た 今月初めに 伊東二輪にて納車になった U杉くんセロー250くん。
納車後 早速 千葉一周の独りツーリングに行って(高速一切使わずらしい) その走りの感動を伝えにきました。


やはり 言っていることのセローに対しての感じ方は tetsuと同じような部分での評価をしておりましたので 見る目あります(笑)。

そして 来店の際に マフラーが既に交換されてました。実は この日当日に交換した足で来店とのこと。

tetsuの17J号と同じ ビームスのパワートレックマフラーですね。同じくビームスのサブチャンバー付きと同時に購入したらしいですが まずはサイレンサー効果だけ先に確かめたくて走行試走してきたとの事。前回のツーリングはフルノーマルで走行したそうですが 最初はしばらくはノーマルでいいかなと思っていたようですが 当ブログの マフラー交換あれやこれやのネタを 『穴が空くほど』(笑)読み込み パワートレックとエキパイのセットの導入となったようです。
勿論 納車時含め U杉くんとのディスカッションも経ての事でしたが まぁ 間違いないセットなので 気持ちいいはずですよ。
現に マフラー交換だけでも 変化あるセローの走りに 超ニンマリでしたからね。

因みに tetsuは自分の17J号は登録してませんので セローFI 車でのこの仕様を乗ってみた事なかったので試走させてもらいましたが やはりキャブ車とは違った印象がまたあり FI車特有のツキの良さからの ノーマルマフラーの時には気になるドン突きがある程度収まって 逆に FIならではので ツキの良さが相まって エキパイ変えずとも結構トルク感維持のままそれでいて マフラーパルス感はキャブ車より穏やかにある感じでもあり これはこれで このままでも満足行く組み合わせだと思いました。
でも おそらく キャブ車でも同様のように 更にエキパイ交換すると 『完成体』としての違った 楽しい側面が追加された走りになるのだと思われます。
こう見ると セロー250三段活用みたいですね(笑)。

そして 組合ネタとしてはまだ終わらないのが 昨日 今年最後の納車となった一台 超常連さんに セロー250が納車されました。

以前から登場回数多い 最長常連さま O田先生、バイクリハビリ用として導入です。
O田先生は セローが欲しくて買ったわけではないですが tetsu的には この車両の持つ おくゆかさが 今のO田先生には最適と考え推奨した経緯です。
先生 ここ一年  バイク自体に乗れてなかったことと年齢も重ねてきたことでのバイク感の低下を再興するためにです。
O田先生が乗るから  『Oセロー(オセロー)とも呼びますかね(知っている人のみネタですが)。
こちらの車体は 2010年型の セロー250。
ほぼノーマル車。

程度はかなりよく 長く乗れるでしょう。
余談なのですが 整備していて気が付いたのですが この年式のセロー、シュラウドの模様が手が込んでます。

当初 一見 デカールにヒビが入っているのかと思っていたのがそうではなく 実は このマダラな線 地図で言う『等高線』としての模様で入れられていました。

更に注意深く見ていると 更に感心したのは 等高線の 本来標高表記する部分に『2010』という文字と『1985』という文字発見!

これ この車体の年式は 2010年。セロー自体の初期型(225時代)が1985年ということを示唆しているようです。
これニクイですね~。
ま、大多数の方々にはどうでもいいネタでしたが 今後も このようなセロ男組合ネタは チョクチョク出ますので(笑)。

粛々と 組合員を増やている  わけではありませんがね(笑)。


ということで 今年の最後のブログアップネタでした。

皆様 良いお年をお迎えくださいませ。

MY 2024 KTM 250EXC

久しぶりのエンデューロ車両ネタ。
先日 林道部員の H川氏がKTMの 2024年型となる 新型 EXC250に乗り換えての プチ整備でお預かりしたときのこと。


前後タイヤ交換&ヘビーチューブ化&ビードストッパー追加 &スプロケット交換等でしたが 新型がどのように変わったか色々見てみました。


EXCなので 2ストですが 今回はエンジン含め大幅に変更部分が大きいです。
まず大きなところでは エンジン。前モデルは 2ストインジェクションは同じでも『TPI』(トランポートインジェクションの略)で 燃料の噴射位置が2スト特有の 掃気ポートに噴射する方式でした。
これが今回のモデルから 『TBI』(スロットルボディインジェクション の略)、所謂 一般的4ストインジェクション車と同じ位置(キャブ車で言う キャブレター本体)からの噴射となった点。
より キャブ車時代に近いフィーリングになっているのではとtetsuも かなり興味がある仕様変更です。

また 数十年機械式排気バルブ(機械的ロッド作動)だったものが  レース車両でも 電気式排気バルブ(サーボモーター作動)を採用。これにより デジタル的にパワーフィーリングを管理できるようになるはずです。

どちらも 現代技術とECUの進化によるものが大きいのでしょうが ここまで2ストレーサーの進化に頑張っているKTMはスゴイですね。
 
因みに 新型EXCも 2ストオイルタンクは別であり オイルインジェクターにて電気オイルポンプによる分離給油なのも ファンライドの人にはイージーでいいですね。
先に K主任が買った 新型の250XCは 混合給油でした。

また車体外装でも目を引くのが ラジエターシュラウドのスマートさと尖がり度?

先端刺さりそうなくらい尖がっているのですが その先端を極力内側に入れているのも考えてますね。MY23のtetsuの EXC-Fも大分シュラウド間は狭いと感じましたが MY24はそれよりかなり攻め込んでますね。
前後サスも新型になりました。こちらは 必ずしも良くなるかどうかは 今後の検証次第でしょう。
歴代 KTMエンデューロ車搭載のWPは良くも悪くも 性能第一より ある程度廉価を念頭にしているようなので....それでも 一般人が乗るには全く問題ないレベルなのでいいですがね。
スイングアームも太くなり リヤアクスルシャフトの径も太くなりました。この点はどう改良なのか不明ですが。以前のホイールがボルトオンで使用できないのは困っている人もいるでしょうに。ま、レーサーなのでそんなところが目的ではないですがね。進化することがレーサーの宿命です。



ただ個人的に気になる点も。
車体重量が前モデルより 約1.5キロほど重くなってます。排気バルブが電気式になったり 電装システムも一新されているので色々な部分で重くなっていることもあるのでしょうが。
エンジン全体の大きさも 外観的にはそれほどコンパクトに感じないのも不思議。
tetsuのMY23 EXC-Fのような4ストなのにこのエンジンコンパクトさなインパクトがないのは残念です。
とはいえ MY24のEXC-Fはtetsu号より 約3キロも重くなっている実状を考えると ユーロの排気ガス問題に合致させている仕様によるものかとも思えますが。


今後の進化次第ですかね。