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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

900SS ベルトカバーベース交換

昨年暮れに 常連さま ドカの900SS MY91 を車検でお預かりした際 整備で発覚して後日 新品部品取り寄せての交換にしていた案件です。

今回の案件、90年代の旧空冷2V系全般に起こる事ですが 特に前期モデル(94辺りまでかな)は特に要注意です。

当該車両 車検時にタイベル調整した際 バーチカル(リヤバンク)側のタイミングベルトカバーの裏ベースにヒビが入って 表のカバー外すとグラグラなのに tetsu 気が付いたわけで そりゃ交換前提となります。

写真はベルト、プーリー外した図ですが今一どこの事言っているか分らないでしょう(苦笑)。

外したベースです。

亀裂入っているのが分ります。
ここだけではなく 全体的に細かく入ってまして ホントグラグラなんです(汗)。

この部分 シリンダーヘッドにボルト留めされるのですが その部分自体は金属製。しかしベルト表カバーを取り付ける部分は 硬質樹脂でできてます。振動対策とか色々な意味合いなのでしょうが 、この構造のため 経年経ってきますと エンジン熱で樹脂の硬化が進み 最終的にひび割れ起こしてくるのが現在の状況。
表側のベルトカバーがある程度しっかりして留まっている分には押さえておくことができますが 完全分離崩壊しますと 最悪タイベル破損という悲劇を招きます。

因みに 前期モデルが要注意なのは そもそも 新車時から装着されているこのべースの下部部分の構造が長すぎて それがエンジン振動で折れてしまい タイミングベルトに接触、あわや タイベル破断になる手前という案件に tetsu遭遇したことありまして(汗汗)。

べーズカバーを外した車体側の図。


シリンダーヘッド裏側が向こうまで筒ぬけなので ヘッド空冷フィンの部分まで覆うものがないと裏側から異物混入もありえるための対策だったことが分ります。
しかし 初期モデルの物はある程度フィンに嵌めこむ構造にしていたため下部が長く設定されていたのですが それがよくなかったのですね。
因みに 後期型から その長すぎる部分が短くなります。
現在部品で来るのもそのような仕様になってます。
それを知って以来 ドカの 旧空冷2V系エンジンの車体は 納車時に旧ベルトベースのままのは長すぎる部分をカットして納車しておりました。
それ以外の車両でも タイベル点検等の時に気が付いたものはやはり下部をカットしておりました。


写真は 左側が新品。右側が旧型の物を下部カットしたもの。
新品は下部が短いですよね。
メーカーも後々 知っての事の仕様変更が伺えますね。
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タイヤのヒビ割れにも要注意

先日 修理依頼されたご近所の カワサキ エストレヤさんのフロントタイヤ交換風景。


昨年11月に某他バイク屋さんで現状販売での中古車として購入されたそうですが.........


この車両 元々昨年の暮れにエンジン不始動でバッテリー弱ってしまってご近所から押してこられた経緯でその際に このフロントタイヤの状態にtetsu気が付いたわけです。


何故かリヤタイヤはほぼ新品だったのですが フロントタイヤは御覧の通り 側面は恐ろしくヒビ割れてます。メーター読みで 約9000km車両だったので おそらくフロントは新車時のまま、リヤだけ減り切っていたから そっちだけ交換して中古車として店頭に並べていたのでしょう。
溝面は一見 まだ5分山くらい残っているのですが 溝と溝の間をよく見て見ても かなりのヒビわれ(汗汗)。
ご本人はこの溝の残り状態しか気にしていなかったらしく tetsuが指摘するまで全くヒビ割れ等には気が付いてませんでした。
そもそも オーナーさん、これが人生初バイクだそうで なにも分からないのも無理はないです。

っていうか 現状販売でも「交換はしたほうがいいですよ」的には注意くらいはしてあげても良かったのではと思いますがね~。
販売側はある程度 その車両の状態は知っているものです(はずです)。
特に初心者さんなので なにも知らないからこそ乗れるけど フツーに 危ないですよ。

今回はこれ以外に タンク内のサビもあり そちらも錆取りコーティングしました。
これもご本人はあまり気にしてなかったので アブナイアブナイ。
バイクのタンクのサビは万病の元ですのでね。

皆さまも タイヤは生もの。
溝が残っていても ある程度経年経ったら 状態によっては交換した方が吉ですので。
タイヤ内部の組み込み時の油分が出きったら ただの消しゴム以下になりますよ~。

M900ie 定期整備

先日行った DUCATI MY 2000の M900ie の定期点検依頼です。
オーナーは新車より ワンオーナー 現在 約8万2000キロ車。


使い方もツーリング使用のみで毎年 しっかり一年点検です。
なので 全体的に車体は調子もいいですね。

昨年の車検時から約5000km走ってましたので もろもろ点検と必要により調整します。

タイベルは状態はOKでしたが距離なりに伸びてましたので 調整。


クラッチは昨年の時点からも要注意でしたが 経年使用によるDUCATI アルアルのクラッチアウターバスケットの爪部分のクラッチとの隙間が多大なのでいい加減 クラッチアウターバスケットとクラッチ本体を要交換ですね。
これくらい隙間大きいと 発進時や減速時に車体がギクシャクして乗りづらいです。
部品が来たら 再度交換です。

オール新品にしたら絶対感動します!(笑)。

イタリアンバイクならでは

先日 yossyくんが撮ってくれた イタリアンバイクならではな派手さ写真。



851 & 998Sベイリス の構図。
時代が違う SBKモデルですが どちらもカラーは似合ってますよね。
さすがイタリアンなバイク達ってことですね(笑)。

こうやって書いていると tetsuがものすご~くイタリアンな感じが好きだとか 日本車より外車が大好きだと 勘違いされている方も多いのですが 、自分で所有する ドカもKTMも 好きな部分は 日本車にないところでしょうか。
実は 国としては やはり日本が一番大好きですからね!
それからすると 日々乗っている ヤマハ XT250X改の安心感は ピカ一です!

アドレスV125S 駆動系一新

チェーン駆動車の次は ベルト駆動車のご依頼。

当店で販売&長期ご利用の アドレスV12Sさん。
約5千キロ時に販売、現在 53000kmほど使用。

2度目のベルト&ウェイトローラ交換時期ですが 日々の通勤快足&まだまだ乗るので 今回は一発奮起の ドライブ、ドリブン 双方のプーリー周りも全交換。

tetsu的に言わせてもらうと「転ばぬ先の杖」的 内容で 通勤車として重要視している方としては 最善な修理方法だと思います。
個々の使用環境、走り方でもプーリー周りの摩耗は違います。
またドライブ側、ドリブン側も同じように消耗するわけでもないので 実際交換時期の判断は難しいですね。
大体 今まで見ていると プーリーをベルトと同タイミングで交換していないと 車体の走行距離が 多くなってくるほど 別のタイミングでプーリー周りが原因で 修理となります。
結果 ベルト周りにもダメージが加わっていて 短命交換というのも多々ありますので 今回のように いっその事 オール 一新交換もいいとtetsuは思います。
ウチでは 10万キロ超えてる V125が3台いますしどれも元気なので それ考えると 今回のような作業はアリです。

ということで 組み上げる前の新品部品群。

かなりの部品点数なんですよ。
写真中央右の白いバッドに入っているのが小ビニール詰めの小物部品達です。

これで次の5万キロは最低でも プーリー周りは手を出さないでいいですね。
次、約 8万キロ時に ベルト&ウェイトローラだけやっておけば駆動系は大丈夫だと言えますので。