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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

748S 諸々整備&修理

こちらも前記事の998くんと並行して預かっていた 748Sさん。こちらは初めてのお客様で 伊東二輪でも少ない 748系。しかも最終 2002年のSモデル。しかも珍しいカラーリングの ガンメタボディの赤ホイール車。2002年だけこの色があったようですね。この年代はモンスター系やSS900系にも同じカラーリングがありましたので ドカ内では流行りだったのかな?




ご依頼内容は タイベル交換、フロントフォークシール交換他 現在の車両状況の確認という感じでのご依頼でした。この車両が初ドカで 改造パーツも装着されている車両でしたのでオーナー様はこれが正しい状態なのかの判断も分からなかったことでもあるようです。
その他 定番のテルミスリップオン、APTCクラッチが奢られてましたね。

バラす前に軽く試走してみましたが クラッチがやたら扱いづらいです。外観からもかなりの期間 オーバーホールされてなかってあろう感なのでそれが一因は間違いないですね。元々 ドカの乾式はレースからやってきている装備ですので 街中乗りっぱなしというわけには行かないのですよね。ましてや 後付けの クラッチキットでスリッパー機構やAPTCクラッチのような 付加機構も含んだものほど 定期メンテは大事ですね。





で、タイベルはカバー裏側に以前の交換時期がしっかり記入されていたので参考になりました。こういうの整備士としては好感もてますね。
前回は 最後は2011年9月に交換となっているようで 実際装着ベルトもヒドイ状態ではないものの経年での硬化がみられてましたので 相応でしたね。



そして 気になったクラッチですが。APTCクラッチはイタリアのadige社が作ったクラッチ一式機構です。2004年~のドカのS2RやKTM690LC4エンジン系に純正搭載されているものと機構は同じです。748等のドカ乾式用は 後買いの物となります。で、 機構内容としては ①エンジン低回転時はクラッチレバーの握る重さが軽くなる ②高回転になるほどクラッチ板の圧着圧力が大きくなる ③スリッパー機構がある が大きなところですか。①なんかは大型エンジンにはありがたいものです。しかし れらが煩雑に作動する関係上 潤滑するものが必要となるのですね。湿式クラッチ車の S2RやLC4エンジンはエンジンオイルが潤滑の役目をしてくれるのでいいのですが 乾式クラッチの場合なにもありませんので 組み込み時にある程度のグリスで対処するしかないんです。でもそのグリスもエンジンの熱や作動環境により劣化していくわけで これらがクラッチ周りの作動不良を起こす要因にもなります。





で、バラしてみまして案の定 APTCクラッチ特有の組み込み時に内部に封入しているモリブデングリスが封入用のOリングから漏れだして 周囲のクラッチ板類に焼き付いている状態でしたね。これで ヒドイジャダーが出ていたようです。一応 キレイに出来る限り清掃してグリスも入れ替えて 再組み込み。その後の試走では一応 良い感触には戻りました。


ここからは tetsu個人的 余談話しですが.......
ドカの社外クラッチ類(代表的なのはSTMやAPTCですか)について。
装着見た目は間違いなくカッコいいですが(穴あきクラッチカバー前提ですが(笑)).......
そしてうたい文句の嬉しい機構に目が行きがちですが.......
tetsu的には よほどそういう機構を使いたい限りでないかぎり 特に街中なんかは純正クラッチ方式で走っている方がなにかと幸せではないかと思います。そもそも高価ですし。
tetsuは自分の996Rでレース使用時に新品のSTMのスリッパークラッチを組み込んだことがありますが、その操作感が好きになれなくて走行1時間ほどで外してしまった経緯があります。
後の耐久性やメンテ費用を考えた場合 費用対効果を考えさせられます。
また 後期型の748Rや749Rに装備されている「純正スリッパー」機構は更に嬉しくないものとも思います。社外より安いからと言って(あ、オール新品で揃えると安くはないですね....失礼) わざわざあれを装着するものでもない構造です(正直 スリッパー機構部が廉価されている構造なので)。
素直に「普通の機構」にしておくことをお勧めします。
おまけに 各サードパーティのクラッチ一式類はそれぞれ専用独自の工具がないと組めなかったりするのでその点もtetsu個人的に好きになれないところですか(余計に手がかかる)。
現行国産のSS系は全車 スリッパー機構クラッチが標準装備ですが 俊逸な機構に加え 高耐久性でもあります。時代の流れもありますが 国産一般市販車に搭載できるのも やはり湿式クラッチ構造によるところのほうが大きいでしょうね。ドカもパニガーレよりの湿式化はある意味正解だと思いました。
と 街のバイク屋オヤジのつぶやき意見でした(笑)。
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998 燃料ポンプ交換

こちらは入院前に仕上げた方ですが。神奈川 寒川よりご来店いただいている ドカの998さん。今年の2月に紹介でいらして 諸々点検や修理承りました。それから 早 3000キロは走ったのか。
今回は ツーリング帰りにシフトリターンスプリング折れ修理依頼。それとは別で最近気になることもあると。
その別診察依頼だったのが 「燃料ポンプの異音」。ドカ系の燃料ポンプに限らず 国産バイク、車と 燃料ポンプは一種 消耗品的とtetsuは捉えてます。モーターなんでね。
なので 「ドカだから壊れる」ってこともなく 国産共々 同じ感じで壊れます。
一番大敵は 車両不動での放置歴が長いと要注意ですが。
当該車両は 今のところ普通に走れている模様でしたが。

で、998の燃料ポンプ一式を引き抜いた図。当該車両は一度 外している形跡があったので以前になにかやってますが 走行距離 25000キロほどなので 燃料フィルターだけ交換したのか?
で、この手の燃料ポンプの不具合は 走行中 突然止まるものもあれば徐々に圧送量が低下してくるもの。今回のように異音がするけど普通に走れてしまう......などなど。

今回のは外す前に聞いた作動音も tetsuも聞いたことない音してました(汗)。
安いものではないですが やっぱり異音がしていたらいいものではないので交換ですね。


この辺の部品は 絶対 純正品に限ります!謎に安いものはぜ~~~ったい 短命で終わります。
滅多に開けないのでついでに燃料フィルターも交換でした。
今回の新品は装着物と同じく BOSH製でしたが 外観の色が違ってましたので なにか仕様が変わったのか?ただのロット違いなのかは不明ですが 良き方向に変わっていてくれれば(耐久性アップとかね)いいですがね。

定期的なカブ ライトボアアップ

ホントに定期的にアップするネタですが。

ハイ、スーパーカブ50 75ccライトボアップですね。勿論 黄色ナンバー化もしますよ。
2年ほど前に 14000キロの中古を購入いただきましたお客様ですが 元々 中型免許まで持ってまして。最初は50ccのままでも良いと思っていたそうですが やはり30キロ縛りと二段階右折が面倒に感じてきたらしく 今回の依頼になりました。

そしてバラしていく いつもの光景。



そしていつものキタコ製 75ccライトボアアップキット新品。


ハッキリ言って、性能は期待するほどのものではありません(苦笑)。若干 トルクが上がるくらい。でも 合法 黄色ナンバーになるので 悪魔の30キロ規制、二段階右折共にオサラバできます。
でも 費用対効果としては十分ですのでただ 黄色ナンバー化したい方や 改造している感を出したくない人にお勧めです。点火もキャブもマフラーもノーマルのままでOKというのがtetsu的に◎なところです。


そして いつもの「人生はガスケット剥がし」ですよ!!(笑)

忙しくなってきました

退院後に回させていただいた修理が順次来るようになりました。
おかげで 退院後のやんわりムードも昨日までな感じです(苦笑)。

それに加えて 最近の新型コロナの影響で しばらく放置していた原付の復活依頼なんかもあります(これは入院以前からもありました)。おそらく公共交通機関を使いたくないのでしょう。

こちらは 入院直前に仕上げた 2年放置の Todayさん。


そしてこちらは昨日からお預かりのカブくん達。
奥のプレスカブさんは数年放置からの復活依頼ですが そもそもカギをなくしてしまっていてまずはそこから......

手前のリトルカブくんは ブレーキワイヤー交換&オイル交換依頼。これは日帰りなのでいいですが。

表のお預かりは、ホンダ CB400SSさん エンジン異音修理&リヤタイヤ交換。
右のドカの 1098Rさんは クラッチ不良修理。


その他この後にも 術後予定で依頼されているのが 車検に修理に控えているのが 5台ほど.....
いやおうなしに身体が慣れてきますね。皆さまありがとうございます(泣(笑))。