忍者ブログ
あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

998Sベイリス 燃料漏れ


昨年 オーバーヒートにより水タンク修理をしたベイリスくん。
昨年末に自宅でエンジン始動した際に かなりのガソリンがタンク下部から漏れてきたと オーナーくぼじぃくんから電話。
これも 916系ではたまに起こる現象でしたのでtetsuはすぐに不具合箇所が頭によぎりました....
ただ 箇所によって軽症の場合(Oリングのみ交換)と中傷の場合(一部部品交換が必要)とあります。この一部部品交換が916、996、998で大きく変わってきます。
今回のような燃料漏れ。多くのパターンは タンク下部の燃料ポンプに差し込んである ワンタッチで外れる燃料ホースの樹脂製のコネクター部に原因があります。
その部分に嵌めてあるOリングが逝く場合とコネクター本体の破損によるどちらかがほとんどです。
特に998系以降は燃料ホースがコネクターから一体化されておりそのコネクターが破損していた場合 結構なお値段になってしまうので厄介です。
電話での話しでは結構な勢いのようでしたので 「コネクター破損かな~」。。。。と。
以前に修理した998もそういえばオーバーヒート気味に走っていた経緯のある車両で この部分のコネクターに亀裂が入っているのをtetsuが別修理の際に発見したのを思い出しました。
996系のこの部分はリヤシリンダーヘッドの真上辺りに位置してますので(しかも空間狭い)、かなり温度に関しては過酷な環境下におかれてます。ですので タンク取り外して整備する際も慎重を必要とする箇所です。tetsuはこの部分を触るときは必ず コネクター部を温めてから外しにかかります。

話を元に戻しますが、勿論自走不可ですので レッカー搬送されてきました。
早速シートカウル外して燃料タンクを持ち上げてリヤバンクのヘッドの上にウェスを敷いて キーオン。燃料ポンプの作動音と共に 結構な勢いで燃料が漏れてます。
どうもコネクターの差込部分です。
写真の黄色〇印の方のコネクターです。


以前の亀裂もこのコネクターを引き抜いてみないと分りませんでした。Oリングだけならラッキーですが。


で、結果。緑色のOリングの損傷のみと判明。2週間ばかし預かりとなるのを覚悟していただけに 手持ちの新品Oリングで即修理完了。即日引き取っていただきました。


PR

996

突然の前フレです。
こんな車両が在庫になります。在庫なのにワクワク嬉しいっていう(笑)
2001年 996 走行: 10800km テルミニョーニ 他
996最終となります。996系では希少な「イエローデスモクワトロ」!
なかなか綺麗でいいですね~! 自分で乗っちゃいそうです♪

 

ドカの軽量クラッチレリース オイル漏れ


 ドカの中古車仕入れの際に 80%装着されている 社外品の「軽量クラッチレリース」。一般的にその油圧クラッチの重さに負けて クラッチの握りを軽くしたいオーナー様の為に 様々なメーカーから数種類のクラッチの握りの軽さになるものが販売されてます。軽量することのメリット、デメリットもありますがその事は今回は触れません。長くなるので(笑)。
で、どれも 期間は問わず 最終的にオイル漏れをしてきてしまいます。まぁ 工業生産品ですから。これは ノーマルでも同じことなのですが、長年見ていると ノーマルの方が耐久性はあると思います。2000年以前のレリースシリンダーは内部シールやピストンも交換できますので個人的に好感もてます。2001年以降のノーマルレリースは非分解式になってしまったのですがその分耐久性も上がったかとも感じました。
社外レリースはその使用頻度、クラッチの都度点検整備 での延命はあるようですが 同じメーカーの物でも 短距離で逝ってしまうのもあれば かなりの年月大丈夫な物もあります。更に 漏れやすいメーカーと漏れづらいメーカーもありますね。この場では言及しませんがね......
レリースシリンダーからの漏れは初期の微妙な量の場合、結構解らないことが多いです。

今回のパターンも 01M900ie にアエラの28mmレリースでしたが クラッチマスターシリンダーのオイルも見るほど減るわけでもなく たまたま他の整備をしていてtetsuが左ケース下部辺りがオイリーなのに気がついたことによります。
そもそも レリースシリンダーの装着部はフロントスプロケットハウジングの真正面に位置してますので 過酷な条件に設置されているとも言えます。まぁ そんなことはおかまいなしなのが ドカ流だったのでしょう。なんせ 91年から油圧クラッチ車に関してはこの位置は変わりませんでしたからね(一部の車両除く)。
この場合 レリースシリンダーを外してみると 大体解りますが、たまにプッシュロッド側のOリング(経年交換が必要です)が逝っていてエンジンオイルが廻ってきているなんてこともあります。ですので ここは 長年の経験と目視判断となります。tetsuが長年携わっている車両ですと いつどんなタイミングでどこの部分のOリング類の交換したかもカルテがありますので すぐに分るので より対応が早くできます。

今回は残念ながら レリース側が漏れてきてました。使用期間で 6年ほどですか。ひとまず ノーマルレリースシリンダーに戻して 最悪クラッチの重さに耐えられなかったら また軽量レリースにしましょう。

900SS 納車前整備

昨年末にご契約いただきました900SSの納車前整備を始めました。検査登録もありますので色々やるのであっという間には終わりません。オーナー様 今しばらくお待ちください。



伊東二輪ではドカの納車にあたっては自らドカに載り携わってきた経緯をふまえた内容での車種ごとの納車整備内容で納めさせていただきます。空冷、水冷でも違いますし SS系SBK系M系でも違います。
今回のような90年代空冷2Vエンジンは今までの所有者経緯とその間の手入れ度合い。また整備に携わっていた人によりかなり内容が左右されている車両が多いものです。
もうすでに最終モデルでも20年にもなりますので 一通りの部分はリセットしてお嫁に出すことにしています。
基本的には バッテリー新品(伊東二輪推奨の物に換装)、タイミングベルト新品交換他 周辺ベアリング類も必要に応じて交換、キャブレターフルオーバーホール(内部パッキン類全交換)、クラッチフルオーバーホール(必要によって調整)は通常メニューで行います。後はその個体各部の様子により都度 整備していきます。
このことにより歴代 数十台のSS系を納めさせていただきましたが 初ドカの方でも上手に乗っていただいている方がほとんどです。
よくウェブなどで「イタ車だから壊れる」とか「外車だから電装系が弱い」などと 中傷する意見も目にしますが、tetsuが診てきた経緯では 外車も国産車もしっかり整備されていて乗り手がそのバイクの特性を理解していれば 同じように乗れているのが現状です。
以前はハーレーも携わってましたが、やはり同じようなものです。
古い車両はいかに要所の整備がなされているかに尽きます。(古さの度合いにもよりますが)
特に 巷では ドカ全般に「レギュレーターが弱い」「壊れやすい」などと言われてますが、伊東二輪在籍の900SSで数十台のうち当時のままのレギュレータで乗られているのが 80%ですしね。壊れて交換したのも一台しかしたことありません。tetsuに言わせれば 壊れるレベルは国産と同等です。
ドカのこの手の車両に「乗りたいけど不安」っていう方は是非 伊東二輪にてなんでもご相談のりますのでお気軽にご来店ください。

JOGアプリオ オイル漏れ


これも最近は伊東二輪では現役車両が少なくなったので 作業が減りましたが、10年ほど前は一年に5台くらいはやってました事例です。
現在他車種を伊東二輪にて捜索依頼を受けている最中のお客様のヤマハJOGアプリオさんの2サイクルオイル漏れ。以前もタイヤ交換でお世話させていただいた時にやたらエンジン下部辺りがオイリー(一部したたっている)だったのを指摘して あまりひどくなるようだったら一度見たほうがいいと伝えておきました。
それから1ヶ月ほど、昨年の年末辺りから駐輪時に漏れる量が増えてきたようで心配で入庫となりました。
このJOG系のオイル漏れはメットインになった最初期の89年の頃から 経年走行するとつきものでして、パターンも 「ただのオイル入れすぎによる入れ口からの漏れ」から「オイル量検知センサー部のシール漏れ」「オイルホース切れ」「オイルタンク割れ」「オイルポンプ部破損」と多様な状態を診てきました。
外装をはがしてみてみればおおよその判断がつきます。今回は延命程度の希望なのでオイルホースくらいならいいですが、オイルタンク等が逝っているようでしたらアウトです。

エンジン横からの写真でもかなり上部からオイルが周ってますね。

 
で、オイルタンクが見えるようにしてみると確かに よくあるオイル入れすぎによりあふれたオイルが下に回っていっているのもありますがそれは大した状態ではないですね。オイル量検知センサー部分も漏れてません。下に下がっていって 周辺にオイル飛びが激しい部分辺りから下が怪しい箇所です。

オイルタンク下部辺りから結構オイリーですが、オイルタンクに割れやヒビもありませんね。
ということは確率でホースです。
ほんの少し切れかかっている場合 その亀裂が数ミリくらいなので 初期の段階では 駐輪時にはそれほどヒドク漏れてないことが多いですね。この場合、乗車状態でリヤサスペンションが沈みエンジン本体が昇降することによって ホース部分が上下することで ホースが切れてしまうことが大多数です。これが繰り返されていると 突然 エンジン下がオイル池になってしまうという.....
ゴムホースなので経年で カチカチというくらい硬化してしまうので 切れるというより折れると言った方が正解ですね。
で、ホースを一度クリーナーで綺麗にして ホースを上下左右に動かして 漏れてくる所を特定します。横に動かす分には漏れてきませんでしたが上下に動かした瞬間 発見です。


写真の黄色丸印部分に 2mmほどの亀裂が入ってます。

ということで ホース交換で事が収まりましたのでメデタシメデタシ。
新品の耐油ホースに交換してオイルポンプ側に接続したホースに2ストオイル充填しながら オイルポンプからエア抜きして最後に反対側をオイルタンクに接続して完成です。
お探しの車両が出てくるまで もうしばらく頑張ってもらいましょう!お願いします!