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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

ZRX400 始動困難は


以前 ハンドル交換したセロー225の友人さん。紹介で修理依頼のカワサキ ZRX400くん。今年1月に先輩より譲ってもらった車両で 当初から始動しずらかったのが2月に始動不能になってしまったと。
初め電話で応対している限りはプラグがカブってしまったような感じでした。
狛江に駐輪しているとのことで 自力で押してくると..... 20代前半らしいので こちらも「レッカー代もったいないから おしてきなさい!」と勧めてしまいました。
あ、この方 まんまと任意保険に加入してませんでしたので レッカーサービスなんていうものも知らなかったので 今回を教訓に いかに通常依頼の際のレッカー料金が高いかを教えておきました。
任意保険はなにも対人や対物、自身の傷害に対しての保険だけではありません。レッカーサービスという素晴らしい付加価値があることを忘れてはなりません。

で、お客様のお話しをもう一度しっかり聞き 症状を確認。この手のカワサキ車はエンジン冷間時にチョーク引いて セル始動は絶対なのですが、本人の話では チョークを引いていても 初期始動時にはちゃんと爆発してなくて よくエンジンストールするとのこと。カワサキさんでありがちのヘッドがお馬鹿さんになってしまっているのか.......


まずはプラグを見てみます。と、なぜかプラグの番手が2番も落としてありましたが(ノーマル 9番のところ7番に)。昔から カブりクセの車両に番手を下げる方式がとられますが、それはその場凌ぎだけで根本的な解決ではありません。そう考えると あまり調子いいエンジンではないのか??? と 1番のプラグを外した時点で ???と。カブっている所か キレイに焼けております。おまけにまだ交換して間もないプラグっぽいです。2~4番も同様な感じでした。

どちらかというとガスが来てない? ガソリンは8分ほど入っております。とすると 負圧コック不良?などと考えつつ おもむろにチョークを引いてみますと 「ん?」なにか 感触が変。
妙に引き代が軽いようです。キャブ本体側のチョーク作動部を見てみますと......動いてません。
チョークレバーが引けるのに キャブ側が動かない=チョークワイヤー切れてます。


写真が取り外したチョークワイヤー。内部のワイヤーが途中で切れておりましたね。
おそらく本人さんに譲ってもらった以前から切れていた様子です。
これでは寒くなってからの始動が困難になるのもうなずけます。それでバッテリーを弱らせてしまってもいましたね。
プラグを戻して ワイヤー交換前に 手動でキャブ側のチョーク作動部を動かして始動させてみますと 問題なく一発でエンジン始動。しばらく暖機させましたが 気になる異音やアイドリング不安定もなく 良い子のエンジンでした。これで 楽しく乗れるといいですね。
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自賠責保険料が改定になりました

4月1日より自賠責保険料が改定になりました。
新しい料金表は 伊東二輪HPに載せてあります。
コチラ⇒新料金表

嬉しいのは 車検のある方々では? 
24カ月で 13640円だったのが 11520円になりましたからね~。
tetsuがバイク屋に入った頃(1990年)の時の小型二輪車の24カ月の保険料は 約66000円でしたからね~。

歴代 最安値です!!(笑)

FORZA Z  点検整備 其の二

ブレーキパッドは昨年やってましたのでOKです。
一年前にバーストして交換したリヤタイヤももうそろそろ交換時期です。これは後で交換とすることで。
この手のビッグスクーターで見落とされがちなのが 冷却水ですね。
ビッグスクーターが出始めの頃(主流はフュージョンですか)はオーバーヒートにてエンジンが壊れる事が結構多かったですね。
色々な原因もあるでしょうが、一番の要素は 冷却水不足によるものでしょう。
これだけフルカバーされた車体で 夏場でも街中のみしか走っていることで リザーバタンクの水は気がつかないうちに減っていきます。定期点検している方は 都度 クーラントを補充しているのでいいのですが しばらく見てない車両はこのようになります。


写真の赤丸印が ラジエターリザーバタンクの入れ口ですが 全く冷却水が見えません。
FORZA Zのリザーバタンクの量は外側から見れるようになってます。

写真黄色印の部分ですが これ.....全く 水がないです。


で、補充した状態がこれ。
緑色のクーラントの色が分かりますね。


皆様 バイクは乗りっぱなしでいいことはないんですよ......

FORZA Z  点検整備 其の一


ほぼノーマルなFORZA Z さんの 定期点検整備です。
他店購入で 現在17000kmほど走っておりますが ここ1年以上 タイヤとブレーキ以外の整備らしい整備をしてないとのことで承りました。
プラグはこの手のインジェクション車通り 汚れてはいませんでしたが 先端電極の隙間は確実に開いてましたので 新品交換です。


エアクリーナーエレメントは 距離相応な状態でしたが新品を手持ちでないので、エアブローで延命させて後日交換ということで。しかしフィルターの汚れだけでない部分も見ておかないといけません。
大抵の現代的バイクは環境対策として エンジンの内圧を抜くホースがエアクリーナーBOXに連結されており そこから排出されるブローバイガスをもう一度エンジンに吸わせて燃焼させてしまう方式になっております。そのため エンジン稼働時は少なからず この部分からエンジンオイルも吹いておりまして 経年で エアクリーナーBOX内がオイルぎってしまいます。
車種によって かなり吹きやすい車両とそうでないものがありますが 結局のところ大抵の250ccオーナー様は定期点検整備に出しませんので必然的に溜まる一方ですよね。
そうならないように エアクリーナーBOX下部にはこの溜まったオイルを排出するためのドレンもあるのですがね~
当該車両はまぁまぁ 溜まってましたかね。



写真の 赤や印の穴がエンジンのブローバイガスが出て来るところ。
そこからエアクリーナーBOX下面辺りが随分とオイリーなのが解ります。


エアクリーナーエレメントの裏側下部もこんな感じ。
まだ フィルター本体にかかってないので問題はないですが やはり定期的な目視点検は必要ですね。

其の二に続く

ブレーキシュー交換


大抵の原付スクーターに現在でも装備されている ドラムブレーキのシステム。
ブレーキが減ってくると 内部の「ブレーキシュー」という部品を交換するのですが、油圧式のブレーキパッドと違い使い切っての交換とならないため 交換時期の判断が 普通の方には判断し難いものです。

写真の左側が新品。右が取り外した物です。

黄色の印部分が シューの残り部分となるのですが ご覧のとおり 湾曲した上端から下端までその部材は存在してますね。その差は歴然ですが まだ右側のシューも「使えそう?」って思えますが もうこれで交換しないとダメですね。
一般的ドラムブレーキ機構ですと どうしてもこの部材全体を均等に押し付ける事ができないため 全体を使い切ってでの交換とはならないのです。
このシューを作動させるのが ほとんどの車両がワイヤーもしくはカブのようなペダル式でのロッドの引きによるものですが シューが減ってくると 自然と遊びが多くなります。それではブレーキ動作に問題が出ますので ある程度までは調整できるようになっております。
この調整が シューが無くなりきる前に調整不能になるのがある程度 ブレーキシューの交換サインとなります。なので 交換するシューにも部材が残った状態となってしまうのです。
ただ 結構な距離を走ってくると ドラムブレーキの場合は ホイール本体側にブレーキドラムがありますのでシューを交換してもあまりに調整ができない場合は ドラム側の交換(スクーターの場合 ホイール本体)の交換となってしまうのが難点ですが。
あ、皆さん ドラムブレーキは効かないって 結構勘違いされている方が多いですが 本来 ブレーキの制動力自体は ドラムブレーキのシステム方が効くんですよ。自己サーボ効果というのが働くからなのですが これを説明するのは長くなるのでググってください。また 昔のレース車両でドラムブレーキの時代でも油圧式ドラムで 「ツーリーディング」式なんて方式のものはかなり効いた話を聞きます。これの答えは簡単で ディスクブレーキより回転部分を止める接触面が多いからです。ただ 熱的問題やダスト処理等の問題でディスクブレーキ車に軍配があがるため バイクや乗用車で特に高性能な車両にはやはり油圧ディスクブレーキという図式になったという経緯なのです。
逆に現在でもトラックや貨物車等はドラム式でないと用を成さないというのもうなずけます。