ブレーキシュー交換
大抵の原付スクーターに現在でも装備されている ドラムブレーキのシステム。
ブレーキが減ってくると 内部の「ブレーキシュー」という部品を交換するのですが、油圧式のブレーキパッドと違い使い切っての交換とならないため 交換時期の判断が 普通の方には判断し難いものです。
写真の左側が新品。右が取り外した物です。
黄色の印部分が シューの残り部分となるのですが ご覧のとおり 湾曲した上端から下端までその部材は存在してますね。その差は歴然ですが まだ右側のシューも「使えそう?」って思えますが もうこれで交換しないとダメですね。
一般的ドラムブレーキ機構ですと どうしてもこの部材全体を均等に押し付ける事ができないため 全体を使い切ってでの交換とはならないのです。
このシューを作動させるのが ほとんどの車両がワイヤーもしくはカブのようなペダル式でのロッドの引きによるものですが シューが減ってくると 自然と遊びが多くなります。それではブレーキ動作に問題が出ますので ある程度までは調整できるようになっております。
この調整が シューが無くなりきる前に調整不能になるのがある程度 ブレーキシューの交換サインとなります。なので 交換するシューにも部材が残った状態となってしまうのです。
ただ 結構な距離を走ってくると ドラムブレーキの場合は ホイール本体側にブレーキドラムがありますのでシューを交換してもあまりに調整ができない場合は ドラム側の交換(スクーターの場合 ホイール本体)の交換となってしまうのが難点ですが。
あ、皆さん ドラムブレーキは効かないって 結構勘違いされている方が多いですが 本来 ブレーキの制動力自体は ドラムブレーキのシステム方が効くんですよ。自己サーボ効果というのが働くからなのですが これを説明するのは長くなるのでググってください。また 昔のレース車両でドラムブレーキの時代でも油圧式ドラムで 「ツーリーディング」式なんて方式のものはかなり効いた話を聞きます。これの答えは簡単で ディスクブレーキより回転部分を止める接触面が多いからです。ただ 熱的問題やダスト処理等の問題でディスクブレーキ車に軍配があがるため バイクや乗用車で特に高性能な車両にはやはり油圧ディスクブレーキという図式になったという経緯なのです。
逆に現在でもトラックや貨物車等はドラム式でないと用を成さないというのもうなずけます。
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