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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

クロスカブ110 駆動系交換

ご近所に引っ越せれてきた 初お客様のホンダ クロスカブ110さん。チェーンが外れてしまったのを修理したのが発端でしたが 随分と無調整期間が長かったのもあり チェーンが偏伸びしてしまってました。

チェーンカバーを外した状態。これはそこそこチェーン引いた後ですが。


こちら チェーンが一番張るところ。



しかしチェーンを回転させていくと 一番緩い部分はこんなにも緩いのです(汗)。



チェーンのコマがそれぞれ偏って伸びてきていますね。こうなると チェーンだけを交換してもスプロケット側もそれぞれの歯が偏って削れているのは明白なので 一緒に交換がベストです。
それに 当該車両は 17000kmほど走ってますので 経年距離使用考えても損はないです。

ということで チェーンはRKのOリング入り MRUで。
スプロケは安心の純正品で交換しました。


RKの新品時の組み込みグリスは長持ちしていいんですよね。
同時にオイル交換もご依頼されましたが 丁度 2000kmほどでの交換でしたが 乗り手も無理している感じでもない状態なオイルで良い感じでしたね。次回 交換推奨距離もシート下に貼らせていただいたので 次回はそれを参考に交換していってください。
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900SS 車検にて

超絶常連さんの山さんの900SS 車検です。
今回は車検整備の他 経年使用により当初からタイミングベルト交換推奨時期でした。

でベルトとご対面にて正しくいいタイミングでした。
バーチカル側(リヤ側)のベルト一部が剥離を起こし始めている箇所がありました。
黄色四角印の部分です。


アップがこちら。

この手のベルトの材質は 基本 ポリウレタン材質で内部にアラミド繊維等で補強、ゴム樹脂部はニトリルゴム等を使って 耐熱、耐久性に寄与しているようです。エンジンが稼働していれば その分その他駆動させているプーリーやテンションローラ等との摩擦でベルトは表裏共消耗していきます。ましてや加速減速が激しい事や エンジン温度が高めで乗られる方とか。
本来ならベルトカバーが無い方が ベルト本体が冷却されていいのですが(ドカのレーサーなんてそうなってましたね)普通乗りでは外部からの異物混入により破損が十分考えられますので フルオープンはおススメできないのですね。
ここのところ ベルト関連ネタはみな 危機的状況の前に交換になっており良いことです。

CRM250AR タイヤ交換他

ご近所さんホンダCRM250ARさん。以前もご依頼ありましたが今回も諸々整備依頼です。通常通勤&ツーリング仕様ですね。

既に5万キロ走ってますが なにしろエンジンは丈夫ですので 「まだまだイケる」と言いたいところですが 毎度ブログでも申しているように 「部品がない」んですよね......
なので入手可能な消耗部品で現存する状態を維持していくしかないっていう.....


そんな中でもまだチェーンスライダーは純正部品が出てくれるわけでありがたい。
オフ車系はスイングアームピボットとフロントスプロケットの位置関係上 スライダーの上をチェーンが絶えず接触して回ってますので必然的に削れて行ってしまいますので。放置しているとスイングアームが削れている事もあるので要注意なのですね。

で、前後タイヤ交換ですが まずはリヤから......ん、アクスルシャフトが抜けない(汗)。
この頃のホンダ車全般に アルアルのシャフト固着が起こってました(泣)
以前バラしてから4年ほど経っていましたが その他色々な状況も加味されるようですが、なんせホンダ車はこうなる多いイメージがオンロード車でもオフ車でもありました(昔のお話)。
当該車両はそれでもそれほど苦労せずに抜けてくれたので良かったですが。


抜けたシャフトは一部グリスが腐って 腐食だらけ。
アクスルシャフトも廃盤なのでこれを再使用しかないのですがね......


いつもオフ車なら手組でタイヤ交換ですが左手が力使えないので 今回もチェンジャーにて交換。
チューブも経年使用でかなり擦れと、バルブ根元のサビがあったので交換。
他 諸々の部分もリフレッシュしました。
まだまだ元気に乗れるといいですね。

レッツ2 ドライブベルト危機一髪

今度はスクーターのドライブベルトが危機一髪でした。
もう古いですね。スズキ レッツ2。
放置してあった レッツ2を知人から譲り受けたものの修理依頼を2か月ほど前に引き受けた案件の続きです。
その時に一度開けてみたときは まだ大丈夫そうでしたが経年放置と総走行距離も解らないので出来れば ドライブベルトは交換推奨しておりました。
その後 tetsuの左手首骨折事件があり しばしこの手の修理は お待ちいただいておりました。

ここ最近 なんとかこの手の作業も可能になったので 修理となりましたが......

ということでベルトカバー開けてみましたら、以前見た時より かなりヤバくなっておりました。

写真で分かるように ベルトのコグとコグの間に亀裂が入ってますね。もう少ししてたら アウトにて走行不能になるところでした。


ドライブプーリー内部を確認。
2スト時代は ウェイトローラも減るので 確認したところこちらも お約束通り偏摩耗しておりますね。
とはいえ 主原因は オーナー自ら マフラーをユーロチャンバー(とぐろ巻いているヤツです)に変えているため 下のトルクがなくなっていることかとも思いますが....
まぁ それは個人の好みなのでそれ以上はとやかく言いませんがね。
バイクの状態も放置歴も長かったので(当初修理は 断っておりましたが)決して 完調とはいえないので ちょっと心配です。
両方交換して無事通勤快速に戻って行きました。しばらく何事もなく走れるといいですが.....

900SS セルモーター修理

8月に ”ワケアリ”長期預かりより目覚めて 車検取得後納車した AKAさんの900SSFEさん。久しぶりに乗ろうとしたら セルの回りが重いとのことでご連絡。どうもバッテリー上がりのような雰囲気? 前回は普通に始動して乗れたそうですが......

前回のツーリング帰路途中から充電してなかったのか?とか考えつつ まずはレッカー搬送してもらい 現車確認。

スターターボタン押すと クランクが重そうに回りそうで、回らない...... バッテリーが弱い症状に見えますが これだけでは判断不当。テスタで測っても微妙に12.3V近辺.....AKAさんもご自宅で数回始動チャレンジしているでしょうから バッテリーが既に弱っていてもおかしくないので。で、伊東二輪テスト用のバッテリーに積み替えて再度チャレンジ。するとさっきよりはマシですがそれでもクランキング重い(汗)。こんなのでは始動不可能くらい。ここでプラグ抜いてみて圧縮フリーでもあまり変わらず......そのうち 一瞬 プラス側端子から煙があがり 作業中断(汗汗)。

煙が出た=配線抵抗が過大になったと思われるので そこからスタータリレー、セルモーター周りの配線をチェック。経年劣化と硬化もありますが断線や緩みはなさそう。


ということでセルモーターが怪しいですね。その前に 「まさかのエンジン内部?」と思いつつも プラグ抜いて 圧縮フリーでベルトカバー開けて センタープーリー部で手動クランキングしてみましたら それはいつもの平常状態でしたので 一安心。

900SSのセルモーターは取り外しがチト面倒くさい。左エンジンカバーを外さないとなんです。

で、外したモーターをバッテリー直結で回してみようとしたところ、直結する瞬間の火花が強すぎて 回ろうとしません。やはり セルモーター内部で大分抵抗がかかっているようです。
経験上 イヤな感じです。バラしてみたら ブラシ摩耗は当たり前でしたが、アーマチュアと呼ばれる内部の回転する側にイヤな傷が....ベアリングは破断してなかったのですがね.....


定番のブラシ交換では治らない予感が...... ちょっと重症の様相。バラした ブラシターミナル部ですが距離なりに減ってます。まぁ それだけではない部分で消耗もある感じであまりこのモーターは使いたくないですね。とはいえ 通常 中古のセルモータも運よく手持ちではありませんがね。


一度 このモーターでブラシ交換のみして 車体搭載。
ついでに 経年劣化等で配線抵抗が増している プラス側の配線をリレーからセルモータ間で交換。伊東二輪では 純正など使わず より高スケールの配線にて製作して交換です。

左カバー開いたまま セルを回してみたところ、最初のみなんとか回りましたが その後 終了(チーン悲)
本来ならモーター丸ごと 新品全交換となりますがドカの純正は 国産の倍近くしますのでおいそれともいけないんですよね~(怖)。
AKAさんは25年来(RZの方が長いので)の長いお付き合いのお客様というのもあるので tetsu独断で 手持ちの部品取り用セルモーターと合体させて こちらに新品ブラシも移植。保証はできませんが どちらにしろ元のモーターはダメ確定なのでしょうがないです。
再度 交換後、装着。無事 グルグル回るように修復できました(拍手)。
無事 再始動できて良かったです。
AKA隊長 お仕事大変でしょうが、余暇にはこれからも RZくん、FEくん共 可愛がってください。