748Rさわり
今月初めから点検修理その他でお預かりしているドカの748Rさんです。
ほぼ必要部品が揃ったので作業着手しました。
色々ありますがまずはタイミングベルト交換ですが....
タンブリーニデザインの車両について少し....
この車両の形の始まりは1994年にデビューした916です。その弟分的位置づけで基本的装備は変わらず排気量のみ748ccなのが748シリーズです。748Rはその中でも上位機種となります。エンジン仕様がよりレーサー的でハイパワーモデルとなっております。
バラす前の状態からここまでするのに それほど時間かからずできるのが ドカのSBK系でも916系タンブリーニデザイン車体は秀逸です。カウル類もほぼクイックファスナーで装着されており、シートカウルもボルト類では一切シートレールに固定されていないというところも素晴らしいです。tetsuも996R所有者ですので900SSとは別で、この手のタンブリーニデザイン車をバラすのは手慣れたものです。個人的共感が入ってしまうからか、いつバラしていても楽しくなってきますね。タイベル交換時は 決して整備性は良いとは言えませんが.....この年式の748RはエアBOXが分離できるのでまだ楽ですが....
当該車両は2000年型748R。これ以前は748SPと称しておりましたがこれらのモデルでの最上位機種ということは変わりません。上位機種の996系の最上位がこの年まで996SPSでしたね。996系は2001年からエンジンが新型になる996Rとなっていきますが748Rは2002年までエンジン側はそれほど変わりません。その代わり2001年より前後オーリンズサス。2002年にはインジェクターとスロットルボディが996Rと同じ より大口径の54mmシャワータイプとなり、エアBOXも一体のドライカーボン製のなります(これの為に整備性が落ちます)。外装も998Rと同じダクト無の再後期型になります。また748Rは販売当初より 「スリッパ―クラッチ」が標準装備されております。今でこそ国産SSも全車標準装備していますが、やはりレースからフィードバックという点ではこの辺りの年式のドカはやはりレーサー魂が入っていてイケてますね。748Rの場合、当時世界スーパースポーツ選手権 SS600クラスに参戦する上で改造範囲の狭いレギュレーションに対応するため、最初からスリッパ―クラッチを装備させていたと言われています。実際最上位の996系は最終型の998Rでもスリッパ―クラッチは装備されてきませんでしたので。
その他エンジン内部パーツでもフライホイールやクランク、コンロッド、ミッション周りと随所に軽量化を施していたのも特徴です。これらもレースレギュレーション見据えて 最初から組み込んでいたようです。これの究極形が 748系の後継機 749Rのエンジンとなっていきますね。
余談ですが、この辺りのエンジンで一番ボーナス装備くらいお金かかっていたのは この749Rだと思います。
748Rは916系よりストック状態で 約2000回転多くエンジンが回せるので よりエンジン回して、軽快に走りたい人に人気がありました。916系とは違った乗り味でこちらはこちらの良さがあったのですね。748Rは2001年モデルより赤色もありますが、ほぼ見るのは このイエローですね。一般的にこの手のボディ色でイエローを見ると 「748」と予想してしまうのがなぜか条件反射的になっていますね。
PR