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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

こちらはM900Sie


こちらはD社のMでも 900です。車検でお預かり中のM900Sieさん。伊東二輪では数少ない、女性オーナー様です。もう長く乗っていただいておりますが、ここ数年 距離を延ばしておらず、車検から車検が 1000km行くか行かないかといったところ.....(汗)。と言いながら、保管場所の環境がよく 放置歴の割りに 車体周りはしっかりしていますね。タイミングベルト周りのテンションローラベアリングやプーリのサビも殆ど出てませんし、タイミングベルト本体も硬化進行する気配もありません。さすが、温度変化が少なく 空調も良さげな環境です。今回は基本整備のみですみそうです。
って本人様が現在足をリハビリ中なので 乗れるのはもう少し先ですかな......
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またまた謎の.....でもその前に....


本日お預かりしたドカのM400さん キャブです。当ブログを見て先日一度ご来店いただき、不調内容を説明いただき 修理依頼となりました。今まで どこのバイク屋さんでもちゃんと診てもらえなかったそうですが,,,,,お気の毒です。tetsuとしましては、「この度は当店お選び頂き 誠にありがとうございます!」 なんですがね。しかし 何度も言いますが、D屋ではありませんから。
当該車両は 2000年モデルでまだ400だけはキャブの時代ですね。個人売買で入手したそうで走行距離も12000kmとそれほど刻んでもいませんね。
昨年10月にオーナー様が譲り受けたときが 6600kmですのでかれこれ5000km以上乗られています。
不調の内容は 高速道路でスピードが出ない(?)、ときたまエンジンストールもしくは回転数が上がりっぱなしで戻らなくなる、ストールするとしばらくエンジン始動困難。お話し聞いていると まずは「キャブ?」と疑う内容です.....が 複合技も入ってそうです.....

ということでまずはこの状態で試走してみないことには始まりが解りません。で、閉店後 いつものごとくお店周辺を試走してみましたところ、全く調子悪くないのですよ。ゼロ加速もよく 「調子いいM400でしょう?」な第一印象。しいていえばアイドリングは低いですが、これは出荷状態のままと考えるとこんなものですので後で調整します。
で、調子も悪くならないので 帰店後 プラグの焼けを確認してみましたら、案の定こちらも全く問題ありません。逆にドカで言うと 良い焼けですね。

と考えながら、車体をグルりと見ていて 早速変なところを発見!

キャブレターがちゃんと着いてません!
これは紙一重でダメです。よくアイドリングできています。


キャブの差し込み部を車体右側と左側の側面から撮った写真です。
左側(リヤバンク側)のキャブがマニホールド(黒いゴム部分)にちゃんと差し込まれてないです。(赤い矢印分浮いてます)
ということは、一度 どこぞの誰かが開けているということですね、このキャブ。
しかも 右側キャブは フロートチャンバ―とうキャブレター下部の部分のOリングが劣化していてガソリン滲んでいるのも確認。左キャブは元々酷かった形跡が 写真でも見受けられます(全体に茶色いですよね。これってガソリンが熱で焼け付いたものです。)
で、ここからの推測ですが。この状態で 譲り受けてから6000km近く走れてこれたのは奇跡です。左側のキャブがちゃんと装着されてないことにより、二次エアと言って 必要でない空気を吸い込むと 回転が上がりっぱなしにもなりますし、逆に その隙間が大きくなりすぎると 十分な燃料も吸えなくなるので その時はエンジン回転も落ち込みます。
そうなると つじつまが合うのが、走りの力もこの時はなくなりますよね。
ということで、とりあえず キャブはなにがどうなっているのか解りませんので当初の予定通り、全バラしてみます。

う~む、なぜか立て続けに この手のトラップ修理が多いな~

ちょっとしたことさえしてあれば......

今週火曜日に緊急お預かりした こちらもアドレスV100さん。走行66000km車両ですが、修理依頼の内容は まともに走行できないというもの。どうもエンジン始動等には問題ないようですが、振動や加速に問題があるようなので駆動系ということで左カバーをバラシてすぐに異常個所に気が付きました。
 
写真 ↑ の上下のベルト幅の位置に注目。この状態、エンジン停止しているのに、ベルトの位置的には「全開状態」です。ドライブ側(写真で左側)のプーリーがほぼ全開の状態で固まってしまっています。勿論この状態ではダメです。本来はエンジン停止時はこの部分のプーリーは奥に移動してベルトはもっと軸の方に近い状態になります。固定されてしまっているのは、中のウェイトローラの位置がずれて 引っかかった状態のままになってしまってます。
 
で、なんでこうなっているのか見ないと解らないのでバラそうとして「爆弾」にあたりました。
ドライブプーリが取り外せないのです。写真のようにナットも緩め、ドライブフェイスも取り外しております。通常このまま手前にスライドしてくれば、ドライブプーリ一式も外せます。しかもそれほど苦労はありません....のはずなのですが、当該車両は .これ以上 引き出せません。全くビクともしません。クランクシャフト上なので無理もできませんし、ケースに近接しているので、外がけ式の爪プーラーは使えませんし、なにかでこじるのも差し込める場所も限られますし、やはり無理はできないです。結局、ドライブプーリは交換前提で破壊覚悟で取り外すことに。とはいえ、手荒にするのは簡単ですが場所も場所ですのでスマートに取る方法で。ドライブプーリに穴をあけ、そこにタップでネジ山を造り 引き抜き用のプーラーを使用して引き抜きできました。


で、原因は解りました。スペーサ差し込み部のクランクシャフト本体が錆びに錆びてしまっています。tetsu歴代自分でバラした車両はこの部分がこんなになるのなど見たことありませんが.....
以前バラした際にこの部分がこのような予兆になっていたはずですので、その時にキレイにしてグリスなり薄く塗布しておけば良かったものを....と思ってしまいます。
ウェイトローラは1500km前にオーナーさんが変えたと言っていたのですがその際も引き抜く時に苦労したというお話も....よくその時に抜けました。その作業前からこのようになっていたと推測されます。おそらく、前回バラシタ際に ご本人なりにちゃんとドライブプーリーを奥まで押し込んだと思っていたようですが、手前 数ミリ残して奥まで入っていないで組まれていた模様ですね。それで走っているうちにプーリー内部でウェイトローラが遊んで 一部 引っかかった状態となってしまったのでしょう。

ベルトはまだまだ大丈夫でしたので、その他のドライブプーリー側の部品を新品交換します。
ついでにミッションカバー側のオイル滲みの修理も依頼されました。前回ご本人がベルト周り整備した際にケースカバー内にオイルが溜まっていたとのこと。その時にミッションオイルを交換したそうですが。よ~く見ると カバー後ろ側の締め付けネジ周辺からオイルが滲んでおります。経年使用によるガスケット劣化による滲みと思われましたので、この部分のガスケット交換で対応で大丈夫でしょう。



ミッションカバー開けて内部も点検、ベアリング類も傷んでなくギア類もOKでしたのでガスケットのみ交換しました。
このようなオイル滲みを放置していると、中のミッションオイルが気が付いた時には抜け出てしまっていて(大抵原付は 100ccほど)での ミッショントラブルなんてパターンが多いですのでスクーター乗る皆さん、覚えておいてください。
全て組み込み、エンジン停止時のベルト位置も勿論正常に戻り、無事オーナー様の元に戻せました。
 
皆さんもお安くしたいが為に DIYでどうにかするのは構いませんが、大概 ヒドくなってからご来店のパターンが多いですので、どうかDIY前に一度 信頼できるバイク屋さんにご相談してみてください。その方が余計な出費も出さずに済むと思いますよ。

またV100祭りに見えますが.....



先日、ピストンにクラックが入っていた長老V100さん。部品が来ましたので本日朝から組み込みです。作業能率を上げるために久しぶりにリフトアップしての作業です。
ついでに駆動系の方の点検も依頼されていましたので、シリンダー周りを終わらせた流れで診てみましたら.....
Good タイミングでした!ドライブベルトには経年距離使用によるクラックが深く入っておりました。もう少しでバラバラでしたね。

リヤタイヤも山がほびなかったのでこちらも新品へ。
まぁここいら辺は消耗部品ですのでしょうがないですね。
全て作業完了してリフトダウン。降ろして、エンジン始動!当たり前ですが、キックにも圧縮の感触が戻って 問題なく始動。さてこの先どれだけ距離を延ばすのでしょうか.....
と、閉店前に 前長老V100(11万7000キロで廃車になった)オーナーのエンドー魚雷さんが点検で来店。現在2号機も 早 78000キロ......
と話していたら、そういえば火曜日にお預かりしたV100もワンオーナー 66000km。
今ある3台合計したら何キロ?! 11万9000km+78000km+66000km=26万3千キロ!
どれもまだまだ先がありそうですね。その3台をカシャ!

疲れました......でも、頑張るぞ!

昨日は予定外の難航修理が入りまして、結局どちらも 乗って帰ってもらうには考えてしまう状態だったので、修理方向でのお預かりとしたので(今回はどちらもイレギュラーです...)。
久しぶりに深夜遅くまで作業していました。


昨日来店いただいた、8万キロフュージョンさんと7万キロ V100さん。どちらも新車からワンオーナー車。疲れた理由は 多くは書きませんが..... どちらの車両も同じような箇所見ていますが...... 
どちらも 走行に関することでしたが.....
この見える中に「爆弾」が仕掛けてあったんです(泣)
伊東二輪にて診るのはお初のお客様です。(フュージョンは以前タイヤは交換しましたが。)
この「爆弾」以前バラした経緯に問題があったため.....そのおかげで.....私 疲れてます.....
て言っていても始まらないので、なんとかお客様の意向に沿えるよう頑張りますよ~!
一応 どちらも 目途はつきましたので。