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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

400SS 硬いシフトの検証

前オーナー様からもう8年ほど見させていただいているドカの1991年400SSさん。
新オーナー様になりその走行距離も44000kmになろうかと。現在もエンジンや車体に特に問題はなく元気に走っているのですが、前オーナー様の時から 「シフト周り」に謎の持病を抱えておりました。
シフトチェンジが硬いというもので、信号待ち等の停車時には一速からニュートラルに入れるのが困難だった経緯があります。それが最近 もっと酷くなってきたようで 一度内部検証してほしいとのこと。丁度エンジンオイル交換時期に検証を行うのが楽なので この度見ることに。
ついでにニュートラルスイッチも壊れていたので交換します。
停車時のニュートラルに入りが悪い理由にはその車体性質により考えられる内容が多々あります。 
典型的なのは、「クラッチが切りきれていない」、「エンジンオイルの劣化」、「クラッチ周りの偏摩耗」等が考えられます。また違った部分では「シフトリンケージ周りの摩耗」も要因としてあります。
400SSは上位機種の900の乾式クラッチ方式と違い、純正で湿式クラッチ方式です。そのため、圧倒的にクラッチの寿命は長いです。普通に国産の湿式車と同等とみていいいでしょう。
前オーナーも激しく走る人でもなかったので クラッチ側の影響の確率は低いですね。
ということで先に 左のエンジンカバー内になる、シフトリンケージを見てみます。


ドカのこの部分は、左のエンジンカバーを取り外し、フライホイールを取り外すと シフトリンケージが取り外せるようになります。国産は大抵この部分は右クラッチカバー内の奥に組み込まれていますので、ここの構造をバラスのは ドカの方が楽かもしれません。
で、疑わしいシフトリンケージを取り外しました。

「ここだ!」という決定的な摩耗等は発見できませんでした。ただし、tetsu手持ちの使用距離が少ない 900SSに装着されていた シフトリンケージと見比べていると シフト時にシフトドラムに接触する「爪」の部分が 減り気味なのかなぁという感じ。
バラして折角なので、tetsuの手持ちの程度がいいシフトリンケージに換装することにしてみました。

全作業完了後、試走に出てみましたが かなり改善されたと思いました。
この後 オーナー様の元に戻り、昨日 「Good!!」のお声を頂き、喜ばしい結果となりました。
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CRM250ARブレーキ修理

tetsuの林道師匠のENDO魚雷さんのCRM250AR。ここ2年ほど、体調の関係でご本人が乗ることができないため 半年に一度、腐らせないために tetsuが試走がてら点検を行うルーチンとなっております。今回はフロントブレーキキャリパーのピストンシールがダメになってました。
引き取りに行った際、駐車場所から出す時に 少し重いなぁ と感じながら、空気圧だろうと思ってましたが 次の日 空気圧を調整したにも関わらず、お店から出すときにやたら重いのでフロントリフトさせて空転させようとしたところ、ブレーキがひきづっているのを発見しました。
フロントブレーキキャリパを取り外し、セミOHして ピストンの揉みだしと給油をしてみて一日 様子を見てみましたが 時間が経つとやはりダメでした。

ピストンの動きを制御している、ピストンシールが経年硬化等で動きが悪くなっている模様です。
CRMは定期的に稼働している車両はこのようにはなった物を見たことないですが、放置期間が長めになっている車両は 今回のような事例になっているのが多いので要注意ですね。
ピストンシール、ピストンと新品交換して 快適なブレーキに戻りました。

TMAX530 諸々 其の二

3日開けてしまいましてすみません。
で、TMAXの続きネタですが 本題の「Vベルト」交換です。当然ですが、ウェイトローラも一緒に交換します。
まず右側ケースカバー開けます。あ、TMAXは普通のスクーターと違って駆動全体がCVT方式なので 普通左側にあるVベルトがエンジン右側に。左側には普通のミッション車と同じ、湿式多板のクラッチが装着されております。
で、外装もサクサク外して 意外とすぐに右側カバーの取り外しまで行きます。
大柄なドライブプーリーとドリブンプーリーが出現。エアインパクトレンチでアッという間に取り外しまではいけました。
問題は組み込み時の ドライブ、ドリブン双方の締め付けナットを規定トルクで締め付ける事です。

原付スクーター等はその装着ナットもせいぜい大きくても 外形17mmナットですので エアインパクトの締め付け方のみで大丈夫ですが TMAXのこれらはその大きさからも大トルクでの締め付けとなります。特にドライブ側は 29mmナットで締め付けられており、ここの規定トルクが 「16kg」ということで。ドゥカティでは御馴染みな締め付けトルクですが、国産ではなかなかお目にかからないトルク値です。
で、この大トルクで締め付けるために ドライブプーリ(クランクシャフト)を回転しないよう固定しなければ締め付けられませんね。ここに 大層な「特殊工具」が必要なのです。
メーカー純正を導入するのが一番間違いはないのでしょうが、ウン万円もするようなので まず却下。その次に 外品メーカがこれと同等の特殊工具を半値ほどで販売しているのも発見.....しかし、伊東二輪ではTMAXはこの車両しか見てませんので このために特殊工具を仕入れるのも あまりい得策ではなく 考えた結果。「作ってみましょうか」
ということで、この部分用のTMAX用伊東二輪特性特殊工具を造ってみました。
試作一号機は 締め付け途中でアームの一部が変形してきたため途中棄権。
それを改良した二号機でチャレンジした結果......壊れることなく ちゃんと規定トルクでドライブプーリを締め付けることができました。
そんな風景がこれ。

ドライブプーリから伸びている変な棒が特殊工具です。これくらいゴツくないとダメだったのです。
頭のピンを交換すれば、ドリブンプーリも押さえることができるようにしました。ドライブ側ほどの締め付けトルクが必要ないドリブン側でしたので こちらはより楽勝で締め付けできました。
後は サクサク外装を戻していき、完成!!
元気に通勤の現場に戻っていきました。

TMAX530 諸々 其の一


長いお付き合いで伊東二輪 任意保険担当もしていただいている、CMOのクマさん号修理です。
逆車のTMAX530さんですね。20000km越えてきたので、メータ内の 「V-BELT」マークが点滅し始めたので交換依頼です。
合わせて、最近 走行中に 左後ろから異音がするとのことでそれも合わせて診ます。
巷の噂で、TMAXのVベルト交換の際 クランク側のプーリーを締め付ける時に「特殊工具」が必要なのは知っておりましたが、どれくらいのどのよな物が必要なのかは 実際診てみないとなので まずはバラします。
と、その前に 左リヤ側の異音の原因を探求してみます.....というか、こちらは薄々 ここではないのか?という箇所があったので 先にこちらをやっつけてみます。
TMAX530は駆動部分がベルトドライブです。幅広いベルトでこれまた幅広い プーリーが装着されております。このドライブ側(フロント側)のプーリ―嵌合部のシャフトのスプライン部との接触面のグリスが切れると この手の異音が出やすいようです。当該車両も一度、その現象なのかはわからない時期に(1万キロ以上前に)今回と同じ場所を開けて グリスアップしてあったのですが。で、疑わしい ドライブプーリ部を取り外しましたところ.....


予想以上にグリスがカラカラで、醜いサビだらけでした。
水もそうそう入る箇所ではありませんし、手前のベアリング周りには汚れながらもグリスが残ってましたので やはり予想以上の熱を帯びる箇所なのでしょうね。
外したドライブプーリのスプライン部分も清掃するとこんなにサビ汚れが出てきました。

どちらもキレイにして、新しいグリスを封入しておきましたが、一年に一度は診た方がよさそうですね。元に戻してこちらは後は試走にて判断。
ということで、本題のV-ベルト交換へと行きますよ~!
つづく.....

タイヤ交換Day



今日は見事に「タイヤ交換Day!!」でした。
5台、合計 8本のタイヤ交換をしました。Dio、ライブDio、プレスカブ2台、マジェスティSと小型車ばかりでしたが 今までの経歴で 日計5台は タイ記録。8本交換は新記録でしたぁ。
これがその残骸!!(一本は新聞屋さんのスノータイヤで持ち帰ってます)

これに大型車がもし来ていたら.....しばらくタイヤ見たくないかも......