TMAX530 諸々 其の二
で、TMAXの続きネタですが 本題の「Vベルト」交換です。当然ですが、ウェイトローラも一緒に交換します。
まず右側ケースカバー開けます。あ、TMAXは普通のスクーターと違って駆動全体がCVT方式なので 普通左側にあるVベルトがエンジン右側に。左側には普通のミッション車と同じ、湿式多板のクラッチが装着されております。
で、外装もサクサク外して 意外とすぐに右側カバーの取り外しまで行きます。
大柄なドライブプーリーとドリブンプーリーが出現。エアインパクトレンチでアッという間に取り外しまではいけました。
問題は組み込み時の ドライブ、ドリブン双方の締め付けナットを規定トルクで締め付ける事です。
原付スクーター等はその装着ナットもせいぜい大きくても 外形17mmナットですので エアインパクトの締め付け方のみで大丈夫ですが TMAXのこれらはその大きさからも大トルクでの締め付けとなります。特にドライブ側は 29mmナットで締め付けられており、ここの規定トルクが 「16kg」ということで。ドゥカティでは御馴染みな締め付けトルクですが、国産ではなかなかお目にかからないトルク値です。
で、この大トルクで締め付けるために ドライブプーリ(クランクシャフト)を回転しないよう固定しなければ締め付けられませんね。ここに 大層な「特殊工具」が必要なのです。
メーカー純正を導入するのが一番間違いはないのでしょうが、ウン万円もするようなので まず却下。その次に 外品メーカがこれと同等の特殊工具を半値ほどで販売しているのも発見.....しかし、伊東二輪ではTMAXはこの車両しか見てませんので このために特殊工具を仕入れるのも あまりい得策ではなく 考えた結果。「作ってみましょうか」
ということで、この部分用のTMAX用伊東二輪特性特殊工具を造ってみました。
試作一号機は 締め付け途中でアームの一部が変形してきたため途中棄権。
それを改良した二号機でチャレンジした結果......壊れることなく ちゃんと規定トルクでドライブプーリを締め付けることができました。
そんな風景がこれ。
ドライブプーリから伸びている変な棒が特殊工具です。これくらいゴツくないとダメだったのです。
頭のピンを交換すれば、ドリブンプーリも押さえることができるようにしました。ドライブ側ほどの締め付けトルクが必要ないドリブン側でしたので こちらはより楽勝で締め付けできました。
後は サクサク外装を戻していき、完成!!
元気に通勤の現場に戻っていきました。
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