忍者ブログ
あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

FE250 定期諸整備

前tetsu号の ハスク FE250くん。現オーナー Mくらくんに嫁いでからの 初の車体点検&各部グリスアップ。
昨年6月に嫁いでいってからも Mくらくんの元 元気よく走ってくれ パワーエンデューロ8時間耐久でも好成績にて完走、11月には三宅島エンデューロにも参戦と活躍してくれて お父さんも嬉しい限りです(笑)。


外装も譲った当時のままなので 今見ても 自分のバイクのようです(笑)。

さて、まずは フロントフォークのオイル漏れ。
当初は右が漏れていると言ってましたが見たら 左も既に 滲んでいるので 両方交換ということで。

使用環境にもよりますが 特にマディ系路面を走った後なんかは フォークガードを外して 裏側の摺動部までキレイにして フォークダストシールもずらして シールにシリコングリースを塗布しておくのが延命の秘訣でしょうか。
ガード外さなくてもウェスをガードとフォークの間入れて 汚れを拭きとっておくだけでも大分違いますね。
ま、それでも定期的に漏れては来るものなのでしょうがないですが。

で、その勢いで ステムベアリングのグリスアップ。
こちらは 2年前にtetsuが一通りやったのとほぼ変わらず 十分グリスは残ってましたね。

なのでベアリング周りもキレイな物。
再度グリス塗りなおして 組み上げ完了です。

リヤ周りはKTMのPDSサスと違い ハスクはリンク式なので色々外さないといけないのでちょっと面倒です。
スイングアームピボット、リンク周り一式と こちらも前回整備時のグリスが十分残ってましたので大きなダメージもなく 再グリスアップにて組み上げて完了。


後ろ周り外したついでに K主任から譲られた アクラポビッチのエキパイに交換してみました。
この頃のKTM、ハスク系のエキパイはリヤサス外さないと外せない構造なので(泣)、こういう時でないとヤル気出ませんよ(苦笑)。
これはどうなるか..... 換装後エンジン始動してみた感じ 元々FMFのサイレンサーが装着されている排気音よりも静かになったのと アクセレーションの感じが細くなったのが少し気になるところです。感じ トルク落ちた感じがしないでもない.....ま、走ってみてですね。

その他 ブレーキ周りのグリスアップ、オイル交換、各部増し締め、外装一部割れてたりするのを フランケンシュタインばりな ワイヤー修理したりで一通り完成。

今年一年また元気に走ってくれたまえ! お父さんも応援しているぞ!(笑)。
PR

900SS FE 諸々整備

たまに修理依頼のある900SSFEさん。




走行中に気になる どこぞからの音とついでにオイル交換等 依頼です。

音については当初 ご本人はタイミングベルト周りかなと思っていたようですが 音の出る事象を聞いていると どうもクラッチ周り~駆動系周りでの音のよう。

どちらにしろ エンジンオイル交換もあったので 丁度タイベル点検、調整もします。

クラッチは一度全バラして要所チェックにて組み直しで検証してみることに。
更に チェーンが意外と緩いことに気がつきました。

一応 気になる点らしきものはなかったので エンジン側は調整、組み直し。
チェーン調整にて 対応。

エンジン的にも調子良さげでしたので おそらくエンジン本体からの音ではないと睨んでおりますが....

しばらく様子見で継続検証ということで無事 オーナー元に戻りました。

PCX150 駆動系修理

常連様 Hさんのホンダ PCX150。 初期型で 現在 約7万キロに到達する状態。
しばらく忘れていた ドライブベルト周りの交換です。
本来ならもう一万キロくらい手前で交換しておくべきでしたが 本人もtetsuもすっかり忘れてまして....
というのが PCX(特に初期モデル)にアルアルの エンジンオイル消費が随分前からあり 通勤スペシャル車両な当該車両はtetsuの推奨通り 1000kmごとにオイル交換でご来店するので 定期的に良く合うことで 駆動系への意識も忘れていたということです。


で、心配された状態ですが 予想以上に状態は良く もう少し先でも大丈夫であったであろう状態。
ま、そうは言いながら 前回交換から 4万キロほど使用してますのでやはり怖いですのでね。
それ以外の ドライブ、ドリブン側プーリー、クラッチも状態よく ベルトとローラ交換のみでOK。オーナーの優しい走りが垣間見れます(笑)。
このまま オイル消費のみ気にしていれば エンジン的には もうしばらく先までは乗れそうですね。こんなところが 良くも悪くも 流石のホンダ車。

GSXR600 カーボン噛み

常連さま Aさんの スズキGSXR600 ある日突然 始動時からエンジン不調で 急遽入院。

最終的にエンジン不始動状態にてレッカーされてきましたが どうもエンジンの圧縮がない感じです...(汗)。

4スト原付系で多い事案の『カーボン噛み』と同じ様相。


プラグを外す前も外した後も ただセルの「キュルルルル」というかろやかな音しかしてませんので.....
所謂 「全くかかる気がしない....」です。
一応 バッテリー満充電&他バッテリーからのジャンプでも試みましたが変わりませんね。
以前に バッテリー不良で始動できないという案件もありましたから。
ただ今回のはあきらかに エンジンの圧縮がないですね。
この事象 簡単に説明すると 不燃焼のカーボンが不運にも バルブの隙間に挟まったままになってしまいエンジン圧縮が抜けてしまう状態になることです。
2010年辺りからの排気ガスがもう一段厳しくなってからの原付で結構起こる事象でして 基本 エンジンバラさずとも何事もなくエンジン再始動できればその後 またしばらくは症状が出ない物が多いです。
高年式の スーパースポーツ系も 比較的要注意です。
勿論 機械的にエンジンが壊れている事も 十分ありえますが それは確率論となります。

なる要素で多いのは やはり 比較的混雑路が多いところのゴーストップが多い車両。またエンジンオイル交換頻度が少ない車両。オイル入れすぎな車両は顕著。
また 特に 大排気量車ほど 過酷な道路事情に左右されると思います。

当該車両も都心に向かっての通勤スペシャルなので 本来の走る条件下よりかなり酷な使われ方をされているのが問題だったかと。
 
案の定 外したプラグは濡れている割に 真っ黒ではなかったですね。
どちらにしろ経年距離を考えて オール交換。
ただ それだけではカーボン噛みしている車両はエンジン始動しませんので 色々とtetsuのノウハウで攻め込んで行き エンジンがかかりそうなところまで来て 一気に始動。
しばらく回転維持にてエンジン燃焼室の生ガスと湿ったカーボンを排出して 無事元に戻りました。

ハイパーモタード796 セルモータ交換

昨年末のドカ祭りの続きの模様です。
全体写真ありませんが ハイパーモタード796さんです。
他で購入された車両ですが 昨年 tetsuが一度 別の作業を承った車両です。
今回の依頼内容は 出先でバッテリーが弱くて エンジン始動が困難になるということ......
「充電不良なのかな?」という疑いのもと お預かりしました。
要所見る分には 充電系に不具合はなさそうな感じ....
がしかし エンジンがかなり暖まった状態で再始動しようとすると セルの回りが異様に遅い....っていうかクランキングできない。
「??」と思いつつ 一旦 エンジン冷やすと また始動可能。
「?????!」な感じで 「セルが弱い?」
と思いつつ 配線周りをチェックしたり バイパス配線も導入してみたりしてもあまり良い方向に変わりません。
新車購入から 実走 約11000km車ですが 「セルモータがダメ?」という疑念になりまして 始動困難状態の時に 更にセルモータに直接 電気を流してみましたが 変わりませんでした。

結果 セルモータ不良の断定が下りました。
セルモータ....... お高いんですよね~
かと言って 謎の社外品はおススメしませんよ。電装類は純正使用が間違いないので。
ただ 交換は結構面倒なんです.....
まだ空冷だからいいですが.....

左エンジンカバーを取り外さないと セルモータが外せないです。

実は 前ドカ作業の900SSも左エンジンカバー外しての作業でしたが、その作業の後に同日に行った作業なのです。.
左のエンジンカバーを開ける作業は同じってところだったので 900SSの作業の勢いそのままで こちらもやっつけました(苦笑)。

で 付いている部分はこの赤丸印。

L型エンジンのドカは 水冷も空冷も 新旧 この部分にあります。で、見ての通り 右側に抜くには オイルラインがおもいっきり邪魔。

で、左のケースは何故外すかと言うと ケース内部からセルモータ留めてるボルトが 2本あるため。

旧エンジンまでは フライホイールは外さなくてもセル固定ボルトが外せたのですが ハイパー796系からのエンジンは少しケース形状も変わったせいか フライホイールと ピニオンギアを外さないと 固定ボルトが緩められない構造ですので 結構面倒なんです。

そして 取り外し。新旧のセルモータです。


ここで ふと気が付いたことが。
旧セルモータのラベルには 「DUCATI」の文字は入っていますが どこぞの製品かは不明。

ドカはキャブ時代から2000年代後半辺りまでの車両は みな「DENSO]セルモータでしたが どこかのタイミングから変わっていたのですね.....

そして 新セルモータはと言うと...... 形は一緒ですがラベルに「DENSO」の文字が!!

「なるほど~、そう言う事か~」って 印象でしょうか(笑えない)。
今回の不具合になった理由もこれで な~んとなく 理解してしまったりして.....
大きな声では申せませんが(苦笑)。
セルモータも工業製品ですので いずれ壊れるものですが 今回の ハイパー796さんは新車から 11000km...... 普通に考えると 今回の案件のような壊れ方はしなそうですがね。
新しいセルモータが DENSO製に置き換わった点にヒントがあるかもですが。。。。
こればかしは tetsuの妄想の範疇にしておきましょう(苦笑)。

ということで新しいセルモータになってハイパー796さんは 元気よく治りました。