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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

DRZ400S 車検


伊東二輪 林道部隊号の一台、スズキDRZ400Sさん 車検です。25年来のお客様で 約3年前に 実走 1500kmほどのバリ物を購入いただきまして 現在 7000km。昨年の今頃、伊東二輪 林道中に初林道デビューを果たしまして 大変喜んでおられました。週末 日常使いがメインですが いつも綺麗に乗っておられて 嬉しい限りです。
マメに林道行く車両は どうしてもタイヤ交換スパンが多くなるので 必然的に一年の間に 2回くらいはこのような状態になるので その都度 グリスアップやオフ走行車ならではのチェック点を診ておきます。
今回はたまたま車検ですが 当該車両は 昨年から一度もオフは行ってなかったので比較的 各部のグリス状態も残っていて 前後のアクスルシャフトも グリス切れや水の浸入により腐食していることはなかったですね。



写真のように 大抵のオフロード車は前後のブレーキ ともにスライド型のブレーキキャリパーを使用してますが この部分の分解 グリスアップは重要ですね。
泥だらけの中走行したままや、その後の洗車しっぱなし放置ですと この作動部のシャフトが腐食してきて ヒドいものでは固着してキャリパーがスライドしないまま乗っていて ブレーキパッドの偏摩耗ならまだしも 最悪 べーパーロックやフェードを起こして ブレーキシステム自体 破損することもありますので。

今回の車検では特に大きな問題もなくOKでした。今週末の林道にレッツGo!ですね。
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オフな時もあります


ドカ勢やカブ勢とは 違う 「オフ車な日」ももあります写真ですが...... 着々とCRM勢に食い込む 690ENDURO勢ですが。このたび新たに ENDURO Rが 一台増えることになりまして......
車検のDRZと来店中のヨッシーの690EDを並べて みんなでパシャリ!!
しかし 端っこに 修理中のお客さんの900SSがいるのが やはり 伊東二輪ですか(笑)
そういえば、今週末 6月4日は久しぶりにお店で林道中です!

900SS 車検 他

2年前にトラスト時代に購入頂いた ドカの900SSさん。初の大型車両がこの900SSのお客様でしたが大きなトラブルもなく上手に2年間乗ってきました。
今回 車検の他に 消耗品部品や要所部品交換による 装備品アップ等依頼されました。


フロントブレーキマスターシリンダーとクラッチマスターシリンダーをタンク一体型マスターのノーマルからタンク別体型のマスターへ交換。当該車両は1993年式でノーマルが写真の通りタンク一体型マスターです。当時はSLがタンク別体型マスターを標準装備しており、ブレーキオイルの油面の管理のしやすさからでもSLタイプの物に変更される方も多かったです。
今回も その方向性で 左右とも ブレンボマスターでSLタイプのタンク別体型への交換です。
交換後の写真がこちら。やはり車体のデザインからこちらのタイプの方が似合ってますよね。




次に チェーン交換。チェーンもかなり油切れを起こしている状態でした。オーナーの希望で ブラックチェーンへ交換です。カッコいいですね。




前後タイヤも いつも登場の ピレリ ロッソコルサに交換。ディスカッションの上 お客さんに選んでいただきました。今でもいいタイヤです。

 

車検点検定番の タイベル点検調整、クラッチオーバーホール。
こちらはどちらも調整のみで交換は必要ありませんでした。




組み上げた900SSの姿はやっぱりカッコイイですよね。元気に乗って行ってください。

リトルカブ改 謎のエンジン不調 其の三

で、一日開きましたが リトルカブのシリンダー周りバラした続きです。

ヘッドを外してみて 距離なりなカーボンは蓄積しておりましたが ピストン周りは綺麗なもので 今回の要因になるようなものは見受けられません。過去にピストンヘッドに小さなクラックが入っていたことがあり、その車両は逆にアイドリングが出来ないのと 妙にブリーザーパイプから圧力が逃げていたものでしたので今回のとはちょっと違いますね。

目についたのは シリンダーヘッド側。カブは吸気用バルブ、排気用バルブ 各一個づつの2バルブ SOHCヘッドですが 排気バルブが焼けすぎなくらい焼けてます。

写真の右側 真っ白な部分が排気バルブ側です。


これには色々な状況が考えられますが 燃料供給が少ないながらに 全開域を多用して走っていた期間が多いのか...... それにしてもかなり焼けてます。
しかし それ以外では 空でカムを回してバルブの作動を見ても問題ないですよね。

この吸気もしくは排気バルブがしっかり閉まってなかったりという状況が起こっていれば 燃焼室で圧縮がなされないので エンジンはストールしますが....... そもそもそれならエンジン始動困難だったり他に症状み出るのが通例ですが......

ということで 次に バルブをバルブスプリングコンプレッサーを使用して バルブスプリングを外し ヘッドから抜いてみましたら.......

吸気バルブはすんなり抜けたのですが、排気バルブ側が 3mmほどリフトさせたところから 抜けません???? 「え?バルブ曲がってる?」と一瞬思いましたが とりあえず そのままバルブを上下させてみると この3mm間では問題なくスムーズに上下できます。この状態で回転させても曲がりは見受けられません(バルブステムシャフトが曲がっているとここで真円を描きません)。 でもそれ以上引っ張り抜こうとすると引っかかって抜けないのです。

その図がこちら

とりあえず抜いてみないことにはなにが起こっているのか分からないので バルブ交換する前提で プライヤーで強引に引き抜いてみました。そこである程度 今回の現象の原因判明しました~
排気バルブが作動時に最大にバルブがリフト(開く)する辺りにさしかかる バルブステムシャフトの部分だけにカーボンが焼き付いて蓄積していました。これが バルブガイドに微妙に接触して圧着状態となっていたようです。手持ちの中古のバルブで動きを検証してみましたら、そちらのバルブでは従来通り スムーズに出し入れ出来ましたので バルブガイドは変形してないようです。目視でも傷らしいものも入ってませんでしたし。

ということで、今回の症状がどうなっていたかというと アイドリングでは問題なく排気バルブはカム作動とバルブスプリングとの絡みで動いていました。しかし 高回転になるにつれて この焼き付いたカーボンの引っかかるタイミングとバルブスプリングでの戻すタイミングにタイムラグ(要はバルブの追従性が落ちてくる)が生じてきて 最終的に圧縮抜けになってしまうためにエンジンストールしていたということです。だから停止しても再始動には問題なかったしアイドリングも問題なかったということです。
なので 当初の「燃料不足?」というのはある意味 当たっていたのですね。

言葉で書くとなかなか理解できない人もいるでしょうが エンジン燃焼で必要な三大要素「良い燃料」「良い圧縮」「良い点火」の「良い圧縮」が 作動状態でマイナス要素になっていたパターンですね。
これはここまでバラさないと解らない レアな症例でしたが こんな事もあるのです。


吸気バルブは問題なかったですがそうそうここまでバラさないのでついでなので両方でも新品バルブにして 久しぶりのバルブ摺合わせしました(カブの大きさは本当に珍しいですね)。
バルブフェース自体はそれほど荒れていなかったので それほど長く摺合わせしなくてもOKでした。
全部を元に戻して 始動チェック! しばらく暖気ナラシ後 アクセル開度を上げていき固定してもバラす前の症状は出ませんし なにより回転がスムーズに持続しています。バラす前はこの時点でも少しエンジンが苦しそうな雰囲気を出していましたので。
その後 6キロほどの試走でも全く問題なく 調子が戻りました!
本来はノーマルキャブ、マフラーで走れるタケガワeステージですが 今回のオーナー様の走り方だとメインジェットを1~2ランク大きくしてもいいでしょうね。
オーナー様も原因究明できて安堵の表情と共に 非常に喜んでおられました。また色々な局面に使用してください。


5月27日は 私用の為休業します

木曜日、金曜日と忙しく「 リトルカブ改  謎のエンジン不調」の続きが書けてませんが、その前に業務連絡です。

明日 5月27日(土曜日)は私用の為 お店は休業いたします。
ご迷惑おかけしますが よろしくお願いいたします。
28日以降は平常通り営業します。