900SS車検他修理 (一部予定外) 其の一
先週まで車検でお預かりしていた900SSくん。92ですが写真の通り、カスタムペイント車です。
前オーナー様より診させていただいている車両で 昨年その友人が譲り受け乗られています。今回車検と共に、一通り悪いところは治すということでのお預かりでしたが、間一髪の箇所はあるは....予定外な破損個所が発見されるはと、ある意味 車検整備にちゃんと出してもらってよかったという内容です。
ということで内容が多すぎるので 二回に分けてアップします(笑)。
どこから書きましょうか(笑)......
まずは バッテリーが弱いとのことで当初よりバッテリー交換は頼まれていましたが.....いざ車体についている従来のバッテリーを外しましたら...... バッテリー端子が潰れて 裂けてますが!
これでは 本来の電気が流れないので、バッテリーが弱いというわけでもなかった可能性が.....
典型的な締めすぎです。しかも何度もバッテリー外して、というルーチンがよくなかったのもあります。まぁこの手の話は、他のお客様でもたまにありますし トラスト時代では ハーレーのお客様も多々 やらかしてましたね.....と だからしょうがないわけではありませんから!
次に.....今回一番危険度MAXな箇所でした。「フロントブレーキディスク」。
写真で判断つく人もいるでしょうが..... そう フローティングピンが全て破断寸前となっています。(汗) サーキットならフルブレーキと共に 木っ端微塵になることでしょう。
なぜこうなったかというのは 「フルフローティング」式がポイントです。
通常、ドカのノーマルディスクロ―タは国産のSS車とかと同じ、「セミフローティング」式で ピン部がそう簡単に「ガチャガチャ」と動きませんので耐久性もかなりいいです。写真のような「フルフローティング」式のディスクロ―タの場合 絶えず動いているため 消耗品扱いです。定期的にこのフローティングピンを交換しないといけません。そもそもブレーキ性能面ではこのフルフロート式が一番いいとされてますが、ピン部が絶えず動くので どうしてもこのピン部が減っていきます。更に 「ガチャガチャ」と絶えず音もしてますのでなにかと 公道向きとは言えません。とはいえ、900SL等は 当時純正で ブレンボの「鋳鉄レース用ブレーキロータ」が装備されており、いい悪いは別で こういったところを見ると 当時のドカのヤル気がより伝わってきます。国産車も確か 90年前後の スズキ GSXR750だったか1100かは一年だけ フルフロート式を採用していましたが すぐにセミ式に戻ってましたね。やはり、「ガチャガチャ」音がオーナー達は気に入らなかったのか...... ちなみに当該車両は社外の フルフロートロータでした。
これも昨年 一度この件についてはオーナー様に言ってあったのですが、今回予想以上にピン部が減っており tetsuもビックリしました。本当 「間一髪」でした。
サンスターのSTDホールタイプに換装して、カッコよくなりましたね。
次はタイミングベルト周り。通常ドカの車検ではこのタイベル周りは点検、調整のみとなります。しかし今回の車両は経年使用歴からしてそろそろ交換時期でした。当該車両は 前オーナーさんのお父上がトラスト時代にDB3のお客様の紹介で来店されてからのお付き合いです。かれこれ 約4年前のことで、その際に最初にご依頼いただいたのが タイミングベルト交換でした。それから一度も交換もなく、最近はtetsuの目も届いてない状態が続いていたのもあったので今回 テンションローラベアリング等は大丈夫でしたが、タイベルは経年以上にヘタってしまっていたので交換しというた方が良いという判断となり交換へ。
96年以降のSSは、カムプーリ外さずにタイベル交換できるから 前期モデルより楽なんですよね~。とは言いつつ、やり始めるともう慣れた流れ作業みたいなものなので、それほど苦ではないですね。
と今日はここまで(笑)。後編は「さようならクラッチ達・・・」、「リヤスプロケットの手裏剣」、「リヤディスクロータ バーンアウト!」の巻と続きます........
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