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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

こういう事例でもタンク内に水が....


先日車検でお預かりしたホンダCB750さん。今では絶版車です。整備に関して相談を受けたのが、「もしかすると燃料タンク内に水が混入しているかも」という心配。なぜそれが解るのかと本人に聞いてみたところ、最近 ガソリンキャップを開けた際に タンクキャップ下部に溜まっていた水がタンク内に入ってしまったということ。

それは放ってはいけません。そもそも燃料タンクは普通に使用していても内部が「露結」することで自分の意思とは関係なく錆びていきます。ただし 燃料を絶えず満タンにしてでのしばらく乗らないなどの場合はかなり軽減されます。また頻繁に車両を載られている方はタンク内の燃料が絶えず入れ替わりますので、こちらもほぼ起こりえないと思います。
あとはその車両によって「サビやすい」「サビにくい」という車体差はありますのでそこの部分も関係しますが.....
で、大抵はタンク下部の溶接合わせ面辺りからタンクが朽ちていき燃料が漏れるようになってしまうという.....


タンクキャップ周辺の水がタンク内に入ってしまった原因、写真の赤丸印がタンクキャプ側からタンク裏側に向かって パイプ上で繋がっています。これで入れ過ぎてしまったり何かの拍子にタンクカップ周辺に廻った燃料や水等を外部放出するようになってます。当該車両はこの部分は経年のゴミやダストにより 塞がってしまっておりました。そのため雨水等が逃げ場がなくなり、タンクキャップ周辺からタンク内に流入という図式でした。
これが残った燃料をタンクより出してみたの図。

解りずらいですが、右半分ほどが水が分離している状態です。水はガソリンより比重が重いので必ず一番低い部分に溜まったままになります。キャブレターに回った場合、絶対に吸い上げられないままとなりますので、不調の原因にもなりますしそのままですとキャブレタのアルミボディをも腐食させてしまいますのであなどれません。今回の事例はよくある事ではありませんが、やはりバイクカバーなり定期的に動かす(燃料を循環させる)のは動く機械にとっては必要なことです。このまま放置せずでよかったです。
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