日替わりV100その④
約4万キロ走行の最後期型V100さん。ここ数か月エンジンの不調に悩まされてきたようです。加速が悪いのと坂道も登らないとのこと。ご自身で駆動系は試行錯誤色々やったようですがお手上げとういうことでご来店しました。
当初駆動系と思っていたようで、定番のウェイトローラ周りは手を入れてみたそうですが一向に調子は変わらないとのこと。
色々お話し聞いてみて、少し試走もしてみて ....う~む。駆動系のような....吸気系のような....はたまた排気系のような...... 一番悩まさせる症状のようです。
ひとまず駆動系がどうなっているか覗いてみましたら..... 今回の走りには影響はありませんが、ドライブベルトが逆さまに組んであるではないですか~! それとこれはご本人にも聞いていましたが、ウェイトローラが通常6個のところ、3個しか入ってません。個数は3個でも総重さがつじつま合っていればさほど問題ないのですが....重さも ノーマルの総重さより大分軽くなってしまっている模様..... ここいら辺のウェイトローラの重さの比率変換は加速に多大なる影響を与えます。お客様にも説明しましたが、メーカーのノーマル状態が決して悪いことはありません。テストを繰り返しての販売状態ですのである程度当たり障りなく走ることを忘れてはならないのです。なのにこのように社外品でいじってしまっていてはなにが正解で、どこが調子悪いかなんて更に解らないことになってしまいます。
話はそれましたが、クラッチ部分も含めここいらへんに問題は無さそうです。
吸気系もエアクリーナーのインシュレータ含め外見からの判断では問題なさそうです。
残るは、2ストスクーターでは様々なパターンで調子の悪さが出る、「マフラー」。
トラスト時代からV100は数多く扱ってきており、現存でも伊東二輪でも多大なる勢力(笑)を誇ってますもので テスト用の点火系、駆動系やらマフラーを持っております。
ということで、お客様の半信半疑もよそに テスト用マフラーを取り付けてお客様に試走してもらうことに。勿論 純正ノーマルです。
数キロ試走後、お客様の一言..... 「なんでこんなに違うんですか?」と。
主原因はマフラーでした。新車から4万キロ....妥当な交換距離でしょう。勿論これより短命で終わるのもあればもっともってしまうものもあります。今回のように微妙に走るけど、微妙に調子悪いパターンが一番解りずらいのもありますし、マフラー交換への一歩も踏み出しづらいと言えますよね。
純正ノーマル新品交換、合わせて ウェイトローラも純正ノーマル状態に戻すということで修理となりました。交換後は非常に調子良い車両に戻りました。
余談ですが、V100のマフラーは純正同型の社外(大抵は中華製)マフラーが存在していて、純正の3分の1の値段で売られていますが、tetsu的にはオススメできません。取り付けも難航するどころかすさまじく加工を要するものもありますし、なによりその耐久性、性能が純正の足元にも及ばないくらい雑な造りです。費用対効果云々以前の出来栄えです。皆様参考までに......
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