ガソリンコック続き.....
昨年末にお預かりしていた、スズキ ベクスター150さん。他で購入の車両ですが修理依頼です。当初はエンジンの始動性に難ありということで オーナー様からバッテリーを注文されたのが発端。
バッテリーがあがってしまったので、オーナー様が車両を押してご来店。新品バッテリーに交換しましたが、一向にかかる気配がありません。
プラグの火は出ています。一応古く汚れてもいたのでプラグは交換しました。
元々ベクスターは125も150もエンジン始動性は悪いと定評なのですが、それにしても初爆してからの持続性が悪すぎです。
結局 お預かりして原因究明してみることに.....
昨年末27日のお預かりでしたので 部品交換となったら越年決定でした。
まず、疑うは 色々ありますが 初爆しているので点火系は大丈夫とすると次は燃料系統ですか.....
内燃機関に欠かせないのは、「良い混合気」「良い圧縮」「良い点火」。
どれかがおかしくなると、自然と内燃機関はグズります。ただし車体によってその度合いも違いますが.....
良い点火はされているとすると、良い混合気が行ってないのでは?と。
エアクリーナからのジョイントを外して、キャブを吸気側から見てみます。ベクスターには加速ポンプという、アクセルに連動して燃料を 補助的に噴出する機構が付いております。よくベクスターの始動方法で「アクセル何回かひねって始動」というのは、この加速ポンプから生のガソリンを噴出させて強制的にオーバーチョーク状態にするということです。元々、始動時のチョークはオートチョークで普通のスクーターならこんな操作はいらないのですが.....ベクスターはおそらくどこか設計ミスがあるのでしょうね...
で、当該車両 この状態でアクセルひねってみると 加速ポンプから確かに燃料は噴出しています。ただし、その量が なんかショボいです?
しばし考え、「加速ポンプのダイヤフラム破損?」...... いやまてよ 「燃料コック?」
と疑い、キャブをバラす前に 車体からの燃料ホースを外し セルを回してみますと...... 燃料出ません。
次に試しに、外部燃料供給により負圧コック関係なしの強制供給にて始動を試みてみますと
ものの30秒くらいで始動できました。
とうことで、負圧燃料コックが壊れたということと推測されますね。
部品は越年、昨日入荷しましたので 早速交換へ。
これまたべクスターさんの燃料コックがある位置がV100と同じような箇所にありながら、更に取り外していくものが多くて(泣)。
無事交換して始動も 例のごとく、アクセル数回ひねりは必要ですが初爆後も安定も早く、以前の状態に戻ったようです。トラスト時代からそうですが、不思議と同じような修理が続くんですよ....ということは、近日中にまた来る?!
PR