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SR400 ステムベアリング交換


ヤマハ SR400さん ステムベアリング交換修理です。セパハン、バックステップ車両ですね。当該お客様もそうでしたが 結構多くの方がステムベアリングの異常に気が付かない方がいます。今回も別件でご来店の際に 発覚いたしました。しかも 既に かなり重症な感触でした......

で、バラしましたところが 近年稀にみる状態でした(驚)。



まずアッパー側はこんな感じ...... 


ベアリングを外してみますと、グリスもサビサビです。




で、こちらがアンダー(ステム)側。




こちらもベアリング外してみると 更に醜い状態が......



アンダーの車体側レースもこんな感じで サビまくりの段付きまくりです。



一言に「ヒドイ!」ですね。走行中 かなり腕に力が必要だったと思いますよ。ましてやセパハンに改造してますので...... これくらいヒドイとバイクの持つセルフステア状態が皆無で 路面の轍にすぐにとられたり 低速で走行していると真っすぐ走れないはずなのですが 結構 人間がどうにかしてしまって乗り切れるので気が付かない人も多いのです。
中には ハンドリングの異常を訴えてきて 判明するパターンもありますが(特にオフ車乗っている方は気が付く傾向があります)。
当該車両は特に水没車というわけではないですが 保管状況があまりよくないようで、車体全体的にサビが出ています。
今回の修理を逃していると最悪 ベアリング自体が粉砕してハンドル操作不能になる可能性もありますし......

新品ステムベアリングに交換、再組立て中 バラす前に気になった フロントブレーキが少しひきずり気味でしたのでそちらも見てみます。当該車両は2002年型なので 油圧ブレーキ車ですが おおよそキャリパーの動きに問題がありそうです。で、原因はキャリパーの上下にあるスライドピン2本のうち1本が サビでほぼ固着状態でした。



外したピン2本。左が固着状態の物で右が正常な物。
外せただけまだいいです。ヒドイものだと取り外せない状態まで固着しているものもあります。あまりにヒドイとキャリパー丸ごと交換になります。
これでもサビている方はいくらかサビを剥がした状態です。サビでピン自体が痩せてしまってるのが分かります。こうなると ブレーキ時のキャリパーのガタも大きくなりよろしくありません。こちらも新品交換することが望ましいですが 今回は手持ち部品がありませんでしたので ひとまずグリスまみれにして再装着して 状態を写真で説明して お客様に戻しました。
ステムベアリングは車種や車体特性、使用環境によって寿命も全く変わってきます。もちろん経年での摩耗もあります。バラしてグリスアップも簡単ではありませんし 交換となっても費用はそこそこかかります。しかし  気になった時には整備するのが良いと思います。
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