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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

水タンクが逝った998Sベイリス

ドカのSBKを水温上げっぱなしで走り続けるとこうなりますの図です。
最初に申しておきますが、tetsuは自分の996Rを走らせてきてこの手のSBKを購入希望の方、購入後のオーナー、また修理依頼された方にも口を酸っぱく言うことがあります。
それは 絶対渋滞に向かっていくような走りをさせないのは勿論のこと、外気温 30度以上の日は乗らないで下さいということ。兎に角 オーバーヒートは大敵なエンジンです。
そもそも、この手のドカの車両はいわゆる 「レーサー」的な要素を残しつつの公道走れますという仕様になっているだけで、ラジエターに冷却ファンが付いていようが そんなもので冷却が追い付くものではありません。走り続けてない限り 水温計は上がり続けるのです。
そしてその上がり続けているのを無視していると......今回のような一例になってしまいます。
それだけではなく間違いなく エンジン内部にもよろしくありません。
では、どのように走れって? そうならないように オーナーさんが走らせ方を考えてください!

前回車検にてブログにも登場しました車両です。998Sベイリスくんですね。常連さんくぼじぃくんが仲間と箱根に行った帰りに事件は起きました。大渋滞の箱根新道を下ってくる際に、オーバーヒートして周りが見えなくなるくらいの蒸気に包まれたと お店に電話が......
話を聞いている限り、完璧にオーバーヒートでもラジエターリザーバーからの噴出と思いましたが、一瞬 嫌な予感もよぎりました。
この手の916系のラジエタータンクはラジエターとは別にアッパータンク(水を注ぐ部分)が別体で樹脂製でできています。この樹脂タンクが経年や振動でもクラックが入るのですが、それ以外で水温上げすぎて 内圧に負けて 整形のつなぎ目から漏れてきてしまうようになるのもあるということ。
ひとまず箱根新道はエンジンかけずに空走して下まで降りたようで、現場で 水温50度近辺まで落としてもらい アッパータンクに水が少ないながらあるのを確認してもらい再始動。一応水温が再度上がってくるのを確認してもらい ひとまず乗れる分の水は残っているようなので後は高速道路を流して帰ってくるように話しました。
なんとか無事に戻ってきまして、後日 伊東二輪に入庫。

左サイドカウルを外すとこんな感じになっていました~。水がどこからか噴出しまくって飛び散ってます。右カウル側はそれほどでもないので どこから飛び散ったか検証するため、アッパータンクに水を規定まで足して エンジン始動で放置。水温を上げていきます。
すると 水温計で 約95度になる手前で ボタボタと水がアッパータンク付近から垂れてきました。エンジン止めて ライトで確認すると、案の定 樹脂製のアッパータンクの整形の継ぎ目から漏れています。内圧に負けている状態です。
ということで、アッパータンク交換です。



写真のように装着されてますので 色々外さないと交換できないですが、「やる!」と決めて周りを取り外していくのが億劫な車体でもないので その点ではレーサー気質な車体造りに感謝です。
上が新品のタンク。下が装着されていたもの。黄色の線辺りが、亀裂が入っている辺りです。

交換ついでに、ワコーズの「ヒートブロックプラス」を導入しておきます。tetsuは使用していませんが、情報では悪い物でもなさそうなので 本人希望もあり 入れておきました。少しでもオーバーヒート気味を押さえられればいいですが、忘れてはならないのは 「走らせ続ける」という大前提ですよ。
伊東二輪 特にSBK系に乗られている方々、くれぐれもオーバーヒートはさせないよう ご注意くださいませ!!
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