アドレスV100 クランクサイドシール抜け
これも本当に忘れたころある事例ですが。
会社にて不始動となった V100さん、ご近所様からの修理依頼でした。
その会社にいる整備士の方に プラグ交換とバッテリー等は見てもらったようですが全く症状は改善されなかったとのこと。
レッカー搬送にて入庫でした。長くtetsuが見てきた車両ではないので 色々疑います。
まずは プラグの飛び。プラグコードに社外の「火花性能アップ」すると言われるものも装着されているのも気に入りませんが ここは一応 火が飛んでいるのでクリア。
その時に同時に気が付いたのが ご本人も何度もセル回したりキックした.....という割に プラグが濡れてませんね。
tetsuも数回やりましたが 一向に濡れません。
吸気側のエアBOX外して キャブのベンチュリを強制的に封じても 吸い込んでません。
ここでおおよその検討が付きました。2スト特有の 一次圧縮が不足もしくはかかっておりませんね。
V100の燃料供給方式は 「負圧式コック」によるものなので、セルやキック始動時並びに エンジン稼働間にのみエンジンの吸気の負圧を利用して燃料が流れる構造です。
一次圧縮がなされてなかれば当然 吸い込めないので 自然と負圧コックも働きませんね。
キャブからの負圧ホースはOKですね。次にキャブから燃料ホースを抜いて セルを回して確認したところ 案の定 燃料が来ません。
ということで右側のACジェネレーター側をバラします。ほとんどの2ストスクーターの場合 経年でこの部分のオイルシールが抜けてしまうことがあります。
↑バラした直後がこれ。中心のオイルシールが見事に手前に抜けて外れてましたね。
↑近影。
周辺(特に下回り)がオイルで汚れているのは 結構前からシールが抜け気味だったのを伺わせてますね。以前 2人ほどは 信号待ちで止まっていたら突然 「プスン」と言ってエンジンが止まりその後不始動というパターンが今回のクランクサイドシールと同じでしたので いつなるかは正直分りません。現に ウチの最長距離走っている魚雷さんのV100は今だ交換してませんしね。
↑ということで新品交換しました。本来 収まっているのは奥の方なんですよ。
これで燃料も回ってくることを確認。エンジン始動できてまた通勤仕様に戻れました。
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