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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

CB400SF&CB750F 連日フォークシール交換



長らく見させていただいている 両車両。
ホンダ CB400SF VTECⅢと同じく ホンダ CB750Fさん。
なぜか 同じ「フロントフォークオイル漏れ」修理です。これがまた 凄いのが、この両者。同一オーナーさんなんです。なんと同時期についていないというか。
先に CB400を所有しており、その後大型免許を取得。CB750Fの最終モデルを購入しましたが 新車で買った400もお気に入りだったため 二台もちになってしまったと言っておりました。
この方の気持ちはよく解ります。特に 初バイク新車で購入したものが気に入っているようでしたら尚の事です。
で、どちらもちゃんと距離も乗っておりますので 今回のような事態になっても致し方ないのですが......
ということでまず先に 400お預かり修理です。
400の方は フロントフォークのインナーチューブにサビが結構出ています。保管場所がどうしても湿気が多いところがあるためですね。摺動部にも点サビが確認でき、この状態で新品のフォークシール交換をしても その先の寿命は短いですね。まだまだ乗りたいとのことでしたので インナーチューブ交換となります。

で、作業開始して 予想していましたが途中から難航しました。
バラす前のフォークダストシールもグズグズにサビでめくれあがっていたのですが、こうなっている場合 内部のフォークシールの構造材(スチールリングが入っています)もサビついていてそれがフロントフォークアウターチューブを腐食させ 一体化にしてしまっているパターンが多いのです。


案の定、両方のフォーク共そのような状態になっており、久しぶりに涙しながら 色々な戦術を練り なんとか取り外すことができました。こうなっていると 体力使うので疲れたり、外した反動でイタイ目に逢うんですよ~。
今回も 引き抜いたインナーチューブが左ひざにモロに当たり、30分くらい 一人で泣いていました(苦笑)

抜ければ交換はアッという間です。
で、翌日 オーナー様が車両入れ替えにきて 今度はCB750Fの方ですね。
こちらはまだインナーチューブの状態もよく、フォークをバラした際も問題なくバラけてくれたので 400の苦労の後なので 楽勝でした。

どちらも オーナー様がお気に入りですので まだまだ元気よく乗ってほしいものですね。
あ、御茶菓子の差し入れ ありがとうございました!ありがたく消費させてもらいましたぁ!
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名古屋に行ったSS900ieくん


tetsuの高校来の旧友兼 長きのお客様のasaPくんが 名古屋で遊ぶために新規購入いただいた SS900ieを本日名古屋まで無事 走っていったムネの連絡が来ました。写真は本人が名古屋から送ってきてくれたものです。
登録自体は9月に完了していましたが、本人も色々と忙しかったようで お店に引き取りに来たのが先週末のことでした。
いつものSBKとの違いに改めて、SBKの凄さを再認識したようです。
昔は900SS、SSSPと2台乗り継いだので逆に久しぶりの空冷2Vの車体の軽さとキャブ車900SSとは違ったインジェクションでの完成度にも感動しておりました。
名古屋で安全運転で楽しんでくださいな。

スーパーカブ90 カスタム キャブOH

で、続きですが。
まずはナンバーの影絵の主は......伊能忠敬だそうです。この地にゆかりがあるのは間違いないですが、どこの誰かが解らない人含め 詳細は ググってね(笑)。
と全く整備に関係ないことですが、このところの原付ご当地ナンバーには反応しちゃいますね。世田谷もサザエさんとか入れればいいのにねぇ。カツオやワカメ、タラちゃん等 バラエティに富んでくれればいいと思うけどねぁ.....よほどこっちの方が 車やバイクの「世田谷」ナンバーよりご当地効果があると思うんだけどなぁ.....(個人的意見ですよ)

ということで、本題です。サササと外装外して、キャブに到着します。エアクリーナー取り外してベンチュリ側の周辺は 「お?全然キレイじゃん。これでなんで調子悪いの?」と考えつつもキャブを取り外して分解.......
はい! 原因発覚です。

 

これ、内部掃除してないですね。
フロート室に細かいゴミはあるは、内部パッキン類を一切交換した形跡がないので 勿論 燃料コック下に入っているフィルターも汚れ放題のままの状態でした.....
メインジェットはかろうじて貫通しておりましたが、パイロットジェットは詰まりに詰まっていてしばらく クリーナーや人海戦術で清掃を試みましたが 全く貫通するそぶりもなかったですし、ここまでくると貫通しても100%いい状態とはいいがたので ここは両方のジェット共新品交換しました。ある程度汚れているキャブの場合、特にパイロットジェットくらいは新品にしてあげた方が後の調子や効率もいいと感じております。
パッキン類も全て新品交換して 組み立て始動。
すると、最初かかりがメチャ悪いです.....?  あ、もしや!! と思い出し、アイドリングの調整ネジを2回転ほど下がる方へ回してみて再度 かけてみましたら ボボボとかかりはじめました。
その後、アイドリングとエアスクリューを微調整して しばらく暖気でも 見違えるように 「元に戻りました」。試走しても 「お~、これは700km車両でしょう!」ってくらい力強い走りでした。
最初にオーナーさんが修理依頼した車屋さんが、キャブのベンチュリ側からキャブクリーナを吹き付けたのみの 清掃方法でしか対応してなかったのでしょう。カブは かなり汚れたキャブでも何事もなく走っているものも何台か診てきていますので 車屋さんもエンジンかかった後は 「こんなもの」で思っていたかもしれません。でも.....アイドリングが規定より2回転以上あげられていたのは.... パイロットジェットから燃料が吸えてなかったから苦肉の調整ですよね(苦笑)。それで アイドリング回転が高かったために自動遠心クラッチが繋がり気味になっていることで ギアに入りも悪かったという 相乗原因でしたね。

オーナー本人がバンで引き取りに来た際、お店周辺を乗ってもらいましたが その乗り味の変貌ぶりに驚愕していたのは 申し訳ないですが 爆笑してしまいました。
本当に感動していたので(笑)。なんたって今までの調子悪さで 約300km走っているのですから......でも、良かったです 真の調子を知ってもらって。
ということで なにやらもう一台持っている カブも同じような症状+ガソリンダダ漏れな状態のを今週持ってくるそうです(笑)。ありがとうございます!そちらも調子よくなることを祈りましょう。

スーパーカブ90カスタム キャブOH....の前に



先月 伊東二輪開店1周年記念で 千葉在住の古くからのお客様からこれを頂きました。
60枚入りのおせんべいでした。
美味しいおせんべいでしたがなんせ60枚。時間置いておくと湿気てしまうので 来るお客様におみやげで持っていってもらったりと していましたが それでもやっと昨日全部が消費されました。ありがとうございました。
このお客様 S田さん、トラスト時代からの長きのお客様で初めは ホンダ レブルのチョッパーからハーレーのショベルスポーツ~エボ883と乗られてました。結婚して千葉に引っ越していき バイクに関しては診る事もありませんでしたが、このたび ホンダ スーパーカブ90カスタム の調子が悪いのを見てくれとの依頼。

なにやら、実走 700kmの車両らしいがしばらく放置歴があり、それを地元の車屋さんに動くように今年の初めにしてもらったと.....しかし アイドリングが不安定やらかかりが悪いやら、ギアの入りが悪いやらとう状態とのこと......まぁ いくら実走が少ないとはいえ、放置歴が長かったら調子は悪いものが多いですがね。
まぁ 単純に推測するには キャブっぽいのですが、車屋とはいえ一応 整備士さんが見ているようなので.....ねぇ。
ということでわざわざバンに載せて、千葉からご来店。というか、実は伊東二輪近所にある青果市場に毎週二回ほど来ている方なので そのついでとも言えますが(笑)。
ところで 修理とは話題が変わりますが.....
千葉の香取市のナンバーがついています。

ご当地ナンバーですが、この右の影絵になっている歴史的人物は誰だか解りますか?
香取市とこの影絵だけ見て 誰だか解る人はかなりの日本歴史通ですが.....
解ります~?
答えは第二部で。
つづく。

XR250モタード チョークレバー交換

ホンダXR250モタードさん、バッテリー交換と共に チョークレバー交換の依頼です。


基本、オフ車さんなのでここまでバラすのはアッという間ですね。
XR250のチョークレバーはキャブレター本体に装着されており 手動で上下させるレバーなのですが、この部品は樹脂でできております。経年劣化で破損も十分ありえますが当該車両はまさしく 都度の使用により割れてしまった模様。この部分だけの部品は出るので部品代はたいしてかかりませんが、問題は交換方法です。

写真の通り、一本の+ネジのみで装着されておりますが それを取り外すのに キャブレターをほぼ外さないと緩ますことも、締める事もできません。6mm頭や7mm頭のネジやヘキサゴンにしておいてくれればまだやり方もあるのですが、なんせプラスネジですからね。
でもこういう時に活躍してくれる工具もあります。今回活躍したのがこちらの工具。

昨年の開業時に一お客様から開店祝いに頂いたものです。「SIGNET」製品でちゃんとしております。本来 携帯工具ですが、今回はこのミニラチェットに組み付けるプラスビットがキャブを全取り外ししなくても巧みに活躍してくれ 作業を短縮してくれました。今まで この工具で救われた作業が何度かありますので、やはり「工具」ですね。
で、取り外した破損レバーが左。新品が右側です。


どういう風が装着状態かというと交換して通常状態がこちら。


引き上げてチョーク作動状態がこうなります。

これで始動時にツメでチョークプランジャーを引き上げなくて済みますね。