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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

たまには エアクリーナーも見ましょう

最近始動性が悪く、走りの力も弱いとのことでご相談いただいた 常連さま ヤマハJOG。

エンジン始動できて走行もしてこれているのと 実際の車両のエンジン音含め 怪しい感じはしません。

こうなると疑うは プラグとエアクリーナーエレメント辺りからですね。

当該車両は約3万キロに到達する車体。
新車よりプラグもエアクリーナーも交換していないであろうと思えるのでこの部分を見てみました。

ビンゴ、写真はないですが プラグギャップはかなりの隙間が。
火が飛んではいますが ギャップが広すぎなので 色々と問題はあります。

また拍車をかけてダメなのはエアクリーナーエレメント。


こちらは新品との対比。
汚れが少ない部分からまだ若干の空気は吸えるかもしれませんが 雨や湿気が多い空間ですとフィルター自体が目詰まりしてしまって 空気吸えずでのエンジンカブりということになりかねません。

両方交換して 元気に戻りました。
みなさんも車体の調子維持のために プラグ、エアクリーナーエレメント含め 定期点検、整備を忘れずにです。
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タイヤのヒビ割れ

原付スクーターのタイヤの 突然の空気抜けでの修理依頼。

見ると タイヤの溝自体はまだ残ってましたが 良く見ると 溝の間に細かいひび割れが....
更にサイドウォール(タイヤ側面)を見ると 全周に渡り 大小無数のヒビ割れが(汗汗)。


タイヤとして終わってます.....

製造年月日はまだ6年ほどでしたが おそらくタイヤの空気圧をマメに点検調整していなかったのでしょう。

このような状態では パンクの元凶を突き止めるまでもなく タイヤ交換となります。
こうなっていると あらゆる箇所からスローパンク(ゆっくり空気が抜ける)ことが想定できますし なにより タイヤとしての性能がゼロですので 普通に乗るのも危険です!

気が付かずに乗られている方も多いですが タイヤの空気圧をマメに見ない人で 経年使用のタイヤは 早期劣化によりこうなりますので みなさん気を付けてください。

セロー250 腰上点検ついで

伊東二輪 セロ男組合の組合長 yossy号のエンジンバラシ図です。


組合長のは 初期型 2005年 キャブ車の セロー生誕 20thアニバーサリーモデル。
かれこれ 約20年選手になりますね。

現在 走行距離は23000kmほどですが ここ最近若干 気になるエンジン音の相談で この姿へ.....


ま、組合長 元々 ハーレーやSRを経て 現在 ドカも乗ってますが どれも 基本 エンジンメカノイズが大き目な車両ではあります。またその音に関しての許容範囲もある程度乗り手側も持ち合わせないと乗れない車両でもありますよね。

それと比べてしまうからか セローはやっぱり現代優等生的位置づけになるので 妙なエンジン異音はやはり気になるようです。

ま、林道であれだけぶっ飛ばしていれば 『こういう音出るよね』って納得もしてしまうのですが(苦笑)。

相談時にtetsuがエンジン音聞いても たまに聞こえる ジャラカチャ音が確かに気になります。
エンジン温度が上がって来ると 更に大きくなるので 一度 エンジンリフレッシュも兼ねて 腰上開けてみますかと。
ついでに カチャ音では近しい音の部類に入る カムチェーンは交換しましょうということで右エンジンカバーも開いております。

で、腰上の状態はと言いますと....

カムシャフト、ロッカーアーム、ピストン、シリンダー共 綺麗で全く問題なしと言える 状態。




ここは予想通りでもありました。
今年の2月頃に エンジンOHした DG31Jセロー250が もっと過酷な使い方されていたのに 腰上は意外とどこも綺麗でしたので。


ピストン脇もトップリング上まででしかカーボン蓄積もないので下への吹き抜けは皆無と言えます。
ヘッド燃焼室のカーボンは距離的にもこんなものでしょう。


今回はバルブ周りは特に問題なさそうなので手を出しません(費用が大分変りますし)。

で、やはり 2月の時と同じ カムシャフト奥(車体向かって左側)のベアリングに回転の違和感があるのも同じでしたので ここはセロー250系のエンジンの持病かもしれませんね。



ということで 交換するのは ピストンリング、カムチェーン、カムスプロケット、カム奥ベアリング、キャブのインテークマニホールド、各ガスケット・Oリング類、ついでに汚かった エアクリーナエレメント ってところです。

ヘッドとピストントップのカーボン除去で圧縮比が元に戻る(若干上がっていたはず(笑))とピストンリング新品効果で エンジンのパワフルさはチャラかと(笑)。


そして この車体の作業で一番時間を費やしたのが

『人生はガスケット剥がしだよ!!』  です(涙)。

シリンダーベースガスケットで1時間30分.....


右クランケースカバーガスケット剥がしで 1時間30分......

ここまでで長編映画くらい一本 観れますよ(苦笑)。

AIロボットで 『必殺!ガスケット剥がし!』ってロボット作ってくれたら購入考えますよ!(笑)。

それくらい 大変なものは大変なんです!!(整備士の方々はみなわかってくれるはず)

そして 終盤の極めつけは エンジン作業着手する最初の段階で これまた取り外しに難儀した マフラーとエキパイの接続部。

ここマジで最初はビクともしなくて 破壊工作しかないかという様相だったんですよ。
この手のマフラー接続部には石綿ベースで形成された筒状のガスケットが入っているのですが、長年この部分を外す行為をしてないと 経年のサビと腐食で 一体化してしまうんです。
そのため おいそれとはボルト類も緩まない、また接続部も回転すらできないというのがよくある話しなんですが 組合長号は近年 一番の大変さでした(汗)。
結果外れたので良かったですが 外すのにも 約1時間かけました......
そんな最初の苦労から エンジン他作業完了して最後にエキゾーストパイプとマフラーを装着する段階で またもこの部分の残ったガスケットに難儀したっていう.......
こびりついたガスケットをバラバラにしながら剥がしたのですが マフラー、エキパイ側共ベースがサビて腐ってこびりついていますのでキレイに剥がれないんですよ!(泣泣)
更に剥がした後も 表面をヤスリで修正しないと新品のガスケットが綺麗に入らないしそもそも マフラーも上手く入らないので 装着まで何回も修正したっていう......

まぁ でも 最後はちゃんと納まるんでしょ、なんやかんや(笑)。

ということで全作業完了、エンジン再始動にて 気になる異音もなく リフレッシュ感が出て良かった最後でした。

組合長、今後はあまりセローくんではどこでも背伸びして頑張らないことですよ。
ドカもあることですし(苦笑)
『セローにはセローの道がある』です!

スクーターのドライブベルト切れ

時々注意喚起もかねてアップしてる案件。

原付スクーターの走行中のドライブベルト切れの修理案件。

ヤマハ JOGさん。メーター走行距離 約28000km。
新車から一度も駆動系は触ってないので そろそろ切れます距離でした。


見事、この通り 切れてしまってましたね。

ということで みなさま 新車から 20000km~せいぜい  25000km近辺でベルト周りは交換推奨ですよ。
また走行環境、走らせ方、車種によってベルトの摩耗も変わりますので 早めの交換が推奨です。

切れたら走れなくなるのは当たり前ですが、切れ方によって他の部分も壊す可能性もありますので。

ご注意を!

CBR600RR ステムベアリング交換

たまたまベアリングネタ続きです。

3年ほど前から診ている お客様の ホンダ CBR600RR (07)さんのステアリングステムベアリング交換依頼です。

依頼というか この部分は既に約一年前からtetsuが指摘していたのですが その間に先に 交換するべく作業があり 費用の問題もあり 時期が後延ばしになっていたものがやっとという流れです。

約一年前でも 車両押し引きで解るくらい ステムベアリングの引っかかりが気になるものでしたが ここ最近はそれが増長されてきていて 乗ってて怖くないのかと心配になるくらいでした(汗)。

CBRくんはステム抜くまでも まぁまぁ面倒ですが ヤル気を出して一気にやっつけましたよ(笑)。

なので恒例 ステム抜いた時の写真しかありません。

アッパー側。


やはり先にグリスが流れ出て カピカピ状態でした。
ベアリングレースの段付きも結構なものです。そりゃそうですよ、あれだけ感じれば。

アンダー側はかろうじてグリスが残ってましたが、ロード車なので おそらく新車時のグリスでしょうね。オフ車はこの距離までベアリングが持ちませんのでね。特にオフ走行交えていたら尚のことです。

それに比べ オンロードは経験上 保管環境や走らせる環境で かな~りこの辺はもってしまいますので。

CBR600RRはフレーム側の圧入レースも取り外ししやすい構造で 好感もてましたよ。

作業完了、納車 後日 オーナー M嶋さんは そのハンドリングの素直さに感動しておりました(笑)。
そりゃそうです!!