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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

TS185 腰上修理 其の一

スズキの TS185さん。3年ほど前に伊東二輪にて新車 ご購入いただいた車両です。こんなビンテージスタイルですが 南米仕向け車で 2014年まで新車があったようです。今でも 新車手に入ります。空冷2サイクル、余計な物が一切付いてないので 整備性もいいですし、なんたって車体が軽い! 


この度 オーナー様のミスで 走行中に2ストオイルを切らしてしまい 焼き付いてしまった案件修理依頼でした(泣)。オーナー様もバイク経験も豊富で この手の車両を知らないわけではなかったのですが 忘れてしまっていたんですね。
とはいえ 当該車両、浜松製作車なので 全て 新品部品で入手できます。 問題なく修理可能なので 前向きに考えましょう。

それほどスピードは出してなかったようで 徐々にエンジンストール後 2ストオイルがないのに気が付いて そこで補充。空クランキングからエンジン再スタートしてご自宅までは自走してしまったとのこと。エンジン始動可能でも それ相応のダメージがあるのは確かです。オイルポンプのエア抜きをしなかったのもいけませんが......

ということでまずは 腰上はぐってみます。

ピストン アチャ~~~~
 
予想通り 吸気側はダメダメです。ピストンリングもセカンド側はカジってしまってました。


こちらは排気側。まだマシですが 一か所 深い傷が縦に入っております。

この後 ピストン取り外しでピストンピンにも一部焼け跡がついてました。

シリンダー側の吸気側 下側から。

ピストンの焼き付いた跡が見受けられます。その他 縦傷多数、どれも爪が引っかかるほどです。

クランク周りは助かっているようです。

高速域からのフルロック焼き付きではないので コンロッドにもそれほど負担になってないでしょうし、見たところ 大端ベアリング周りにも異常はないので ここはセーフ。


ということで 腰上 全新品交換で部品手配です。

其の二に続く
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物流に負担が.....

午前着予定なのに まだタイヤが来ないの図です.....

7日以降 確実に道路走っている車も多くなり、仕事車も 他県ナンバーや他区ナンバーのトラックが多くなった印象で その影響か 物流も 遅くなっているようです。
タイヤが来ないので卸先に問い合わせしたら tetsuのところ以外からも 同様の問い合わせが多いようでした。
一応 発送はされていたので 後は クロネコヤマトさんなので 来ることは来るでしょう.....って言っているうち来ました。

CRM250AR ホイールベアリング交換

ワンオーナー常連様 現在 85000km走行のホンダ CRM250ARさん。
林道部でも舗装部でもない「通勤部」車両です(笑)。

走行中にエンジン周りより 「ギャギャ!!」っていう音が数回しながら家に着いて翌日見たら エンジン下部がオイルまみれだったとのことで 修理依頼。

車種が車種なので 半分諦めムードの電話やりとりとなりました......

まぁ、既に 90%近くの部品が入手不能のバイクですので通常なら診るのを考えてしまう車種ですが、なんせ新車よりtetsuが 20年来見続けている車両なので行けるところまではお供しないとなので(苦笑)。
で、引き上げてきまして まずは オイル漏れについて。オーナー様の話からすると 「ギャギャ!」っという異音とオイル漏れに関連がありそうでしたが tetsuが見た限り 外観的にヒドクオイル漏れしているのは 既にクラックが入ってしまって数度修理した AR系 泣き所の 2ストオイルの樹脂タンクよりです。それが伝って エンジン下部まで回っている模様。オーナーの説明ではこのオイルタンクのオイルが朝は入っていたのにその異音後  空になってしまったと言っていましたが、それは診察結果的に 間違いでした。
バイクを直立にして見ていなかった模様で tetsuがスタンドかけて診たときには 底辺部にしっかりまだ100キロ弱ほど走れる量の2ストオイルが残ってましたので。

とは言いながら エンジンの異音が気になるので ミッションオイルも抜いて確認。しかし こちらも経年使用くらいの汚れで特に金属片とかも見受けられなく。オーナーさんの話しでも走行に特に影響は出ていなかった模様。ただ 数回 「ギャギャ!」という音がしたと。

ふ~む、この場合 オーナーの説明を参考にしつつ、敢えて違う方向から 推測論で行かないとダメそうです(実際、よくある話です)。「エンジンから」と言っていても 実際エンジンからではないという事例も多々あるので。走行中の音なので 回転部分が怪しいです。この場合の金属音ですと 駆動系ですよね。



で、チェーン周りとホイール周りを重点的に見てみます。そして 原因発見。リヤホイールベアリングが怪しいです。とは言っても まだ破断初期症状で ただホイール空転だけでは分かりませんね。
 
ホイール外して 直接 触診です。結果 車体 右側のベアリングが怪しいですね。指で回して ひきづりと共に ガタもあります。


ダストシール剥がしたら 圧入部は一部 サビが浮いております。
 
ベアリングプーラーで引き抜いた図。ベアリング裏側です。


グリスが腐って サビてますね。CRMのホイールベアリングは表側はシールタイプですが裏側はオープンです。この部分のシールやカラー類の対防水性の造りもKTMとかみたいにお金かかってないので たまにグリスアップしてないとこのようになってしまいますよね。

同じく 左側のベアリングを抜いた図。こちらも触診では問題ないですが裏側はグリス腐ってますね。


この辺は 規格ベアリングなので普通に入手できます(っていうか 実は一台分 在庫でまだ持っていたので 即日修理できましたが)。
全て新品に入れ替えて完了。ついでに再度オイルタンクは延命処置して オーナー様に納めました。伊東二輪で扱うCRMARも少なくなりましたが tetsu号含めまだ数台健在。みな どこまで行けるか分かりませんが まずはオイルタンクをどうするかという課題がどれも最初にやってきそうです......っていうか 一生懸命乗れないバイクってどうなんでしょうね.....(苦笑)

マジェスティS タイヤ交換 他

トラスト時代 原付時代からお世話させていただいている お客様。当該オーナーは定期的に点検も必ず持って来ていただけるので 毎回 ヒドい修理にならずに済んでいます。

当該車両、伊東二輪開店 初期に走行5000kmの中古でご購入いただき今回 走行20000kmに到達。調子はいいですが オイル交換他点検でご来店いただきこの際 前後タイヤの偏摩耗を指摘させていただきました。

この手のスクーター系 小径タイヤは使用、走行環境にもよりますが 通常に使用摩耗してきてもタイヤ全体が均等に減ってこない事が多々です。今回もその状態になってまして。

フロントタイヤは写真向かって 左側(車体から見たら 右側)が反対に比べて 減ってますね。



リヤタイヤは更に溝の摩耗も多いのでフロントに比べて偏摩耗率が高く 写真でも 特に右側がヒドイですね。


因みにこの手の偏摩耗率は 適正空気圧より低くなったまま走行していると加速度的にヒドクなります。
また偏摩耗したままのタイヤで走行していると路面轍にハンドルもとられやすく 操安性も不安定になり安全性が保てなくなるので早期交換が望ましいですね。

オイル交換も完了して その他の点検ではクーラントの減りがありました。



ヤマハ系の水冷スクーターは 右フロア側面で判断がつくので 点検しやすくて◎です。これを怠っていると最悪 オーバーヒートしますね。
ちゃんと補水できて完了。また日常の足で活躍してください。