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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

KTM300XC サーモスタット撤去

林道部 K主任の愛機2号、KTM 300XCくんのサーモスタット撤去依頼。
それにしても 主任は黒のイメージがあるので こっちは「オレンジ野郎」ですな(苦笑)。


で、今回の本題。KTMやハスク勢のエンデューロ車両には何故か サーモスタットが取り付けられております。
サーモスタットがなにか分からない人に簡単に説明すると エンジン始動後 冷間時でのエンジン暖気を早めるため 冷却水の通路を一部遮断して 水路循環通路を短くしている弁です。ある程度水温が上がってくるとこの弁が解放されて 小さな水路から大きな水路へと変わる仕組みとなっております。
一般的に公道車には装着されておりますが レーサーって普通付いてないんですよ。
これが付いている事で少なからず 水の抵抗にもなったり これが壊れることでの不意のオーバーヒート等ありえるので......
まぁ 欧州勢のエンデューロ車は 気温が低い環境も走る事を顧慮しているのかは定かではないですが 実際 モトクロッサーの方には装着ありませんからね。

余談ですが ロードレーサーは基本 走り続けている環境下ですので 基本 エンジン冷やせます。ま、全開域が多いので 水温上昇しっぱなしでもあるのですが 走ってラジエターに風あてていれば基本OK。で昔tetsu乗っていた RS125とかは水温計もありますから 水温管理を大体 70度~80度になるように冷間時なんかは ラジエターにガムテープ貼って調整してました。冬場はラジエターの半分以上貼りましたね。冷えすぎもエンジンにはよくないので。
因みに夏場は冷やしたいために フロントフェンダーを外すなんて事もありました。

こういう作業がサーモがついているといらないということにもなりますが エンデューロってそもそもゲレンデレースでない限り 平均時速20キロちょいの戦いですので サーモ外してもいいでしょうってことです。

ということで 今回 定番?の KTM勢でのモトクロッサー位置づけの SXシリーズのウォーターホース流用です。


黄色印が XCのサーモスタットです。


こちらがSXのホースに交換後。

サーモ本体と合わせ分岐部分もなくなりスマートになりましたよね。これによりサーモと分岐分の物体質量+ 入る水の量も200ccほど減りますので全体的 プチ軽量化にも役立ってます(笑)。
この後 水漏れチェックのために エンジン暖気でファン回るまで(主任のは95度作動)見てましたが 10分以上暖気していても回るまで水温上昇しないのは 流石2ストだからですね。4ストなんて約7~8分でファン回って そのまま回り続けますからね。
ついでに入れ替えたEVANS効果もあるのでしょうが。
これで より吹きづらくなること期待して ハード練習に励めることでしょう(笑)。
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900SS FE

一昨年から伊東二輪ご利用いただいている ドカ 900SSFEさん 先日 車検依頼のワンショット。

FEは「Final Edition」の略です。最終モデルだけにあるこのシルバー色がまたカッコイイです。



これは別車両の旧画像拝借してきましたが カウル装着時。
ノーマル黒ホイール&ブロンズフレーム色と相まって なんともシックな雰囲気でカッコイイです。
1998年に900SSがSS900ieになるタイミングで出ましたので タンクロゴのDUCATIの文字も カジバロゴから現在の DUCATI MOTORSロゴになってます。細かいところではカギも旧モデルはCRDロゴ入りだったものが 形状は同じだけど こちらもDUCATI MOTORS仕様になってます。
FEは装備面も 歴代900SS系では 「全部付け」です(笑)。
それまでの 高額装備車両のSL(スーパーライト)が1996年をもって無くなったこともあるでしょうが 各部カーボンパーツ、フロントレーシング鋳鉄ディスク、新型別体マスター、フローティングリヤブレーキキャリパーシステム、シングルシートカウル、アップマフラー 等 スーパーライト最終モデルの Ⅳ型と同装備として サイドカウルのみ 1997年型と同じ 放熱のためのサイドスリットを入れたタイプです。
tetsuも実は バラバラになっている900SS FEを物置内に保管しているのですが いつかは組み直して走らせてあげたいものです。
っていうか そういう「走らせてあげたい」ものが多すぎて困ってますが(笑)。

ミツバサンコーワ ドラレコ

先日 納車しました ドカのS2R1000さん。


納車前整備以外で ドライブレコーダーの装着依頼がありました。
機器選定でも 選択肢はやはり 安定の日本製となり、そうなると 数社ありますが tetsu的には現状一番新しい ミツバサンコーワ製の EDR-22Gに決定。GPS付きのハイエンドモデルです。


決定と言いながら tetsu バイク用ドラレコ着けるの初めてですがね.....

前モデルより機器本体が小型化され 車体に装備しやすくなったようです。
実際 S2Rはシート下トレーにすんなり置けましたし。
初見だったので説明書の理解や装着後の設定とか少し苦労しましたが思ったより難なく装着できました。

ただ やはり 本体の装着位置もそうですがカメラ類や電源ケーブル等を隠し入れておくスペースを探すのが大変な車両は色々難しいかも。S2Rは丁度 またがったところにあるカーボンの小カウル内にケーブル類は収納できたので良かったですがね。

値段はしますが 安心材料としては やはりいいものかと思います。
車種によってカメラステー等必要ですので その分 外観にも影響しますので その辺も顧慮しながら 気になる方はご相談ください。

超久しぶりの林道中は やっぱり楽しかった。

ここ3年ほど 新型コロナの影響で ツーリング自体を自粛しておりましたが 昨今のコロナ対策の緩和を見て 超久しぶりに お客様と林道中に行ってまいりました。

最期に行ったのが 丁度2019年の夏の スーパー林道中だったので 約3年になろうかというくらいです。
その後 エンデューロレースのみになってしまった林道部員もいますが 一般林道ライダーも健在なわけでして 今回もそんな行けそうな方々をお誘いしてみて 久しぶりの長野に日帰り林道中行ってきました。

かき集めると tetsu含め 8名ほどになりますが 今回は突然の企画だった割に参戦表明したのは 当初は 6人。
しかし 当日 残念ながら2人は急用ができて 4人での林道中となりました。

朝6時30分に 中央道 双葉SAで待ち合わせ。
各車両の巡行スピードが違うのであえて 遠い方での待ち合わせです。


CRM250ARの「魚雷号」を引き継いだ シモンくんとは初めて一緒に走ります。

昨年BETAのクロストレイナーでエンデューロデビューもしている若手なのですが イケイケのようで真面目でもある 現代っ子かな?(笑)。

Oた先生は tetsuがやめろと言っていたのに「一度は乗りたい」という本人の意志から昨年納めた KTM250EXC-F エンデューロレーサーで初 林道中..... ちょっと心配。



そして もう一人は 常連 Yossyくん、今回はtetsuが車両を貸してあげての参戦。久しぶりの林道を楽しんでおりました。


朝一の林道 入ってすぐから Oた先生は「つかれた~」を連発(笑)。
その後昼飯 挟んで 後半戦でも休憩の度に 「つかれた~」を発声..... 結局 一日中 何度言った事か(笑)。でも 最後までちゃんと走っていたので許しましょう(笑)。


前半戦で道間違えての 作業道での結構な ツルツル登り(落ち葉が全面濡れていて大変でした)でOたくん 力尽きて倒れるの図。





結局 ここはtetsu代走で登りましたが その後が更に険しくなったので回避となりました。
でも こういうプチイベントも時間食われますが 少しくらい林道中にあると楽しいものです。

その後シモンくんが アスファルトでスリップダウンとかプチ事件もありましたが なんとか無事にみなお昼ご飯にオンタイムで到着です。

お昼は これまた久しぶりの 馬刺し定食を食しました。

店主おススメの地元のワサビをチョイと載せて 好みでにんにく醤油かショウガ醤油で食します。
久しぶりの美味しさに涙しましたさ。

後半戦も Oた先生は Uターンでも押しを入れて 「疲れた~」を連発(笑)。


その傍らでは 久しぶりに アマガエルを見ましたよ。K主任の天敵ですな(苦笑)。



そんなOた先生を気遣って 休憩多めに入れながらも 日の入りも遅いことから 昔と同様 午後5時くらいまで走りまわっておりました。


帰りは醜い渋滞も回避するため 双葉SAで夜ご飯&ダベりまくりで渋滞皆無で帰りました。

ここしばらく オフはエンデューロレースばかりでしたので 普通の林道中も楽しいものでした。
今回行けなかったメンツの方々も次回の林道中は来れるといいですね。

ストリートファイターS クラッチ周り

ここ3年ほどご来店の ドカのストリートファイターSさん、 整備他での作業依頼で クラッチセットとアウターバスケットの交換です。
ドカの乾式クラッチ車、定期的に来る 宿命の時期ですね。

オーナー様 購入した4年前 時点で 7800km。今回で 26000km。tetsu的には クラッチ周りを交換には距離的に早い方ですが 購入後前半は tetsuが携わってなかった車両でしたので定期的クラッチ整備もしてなかったのも要因か。まぁ それ以外でも 結構普通に街乗りもしていたようなので それらもドカの乾式クラッチにはあまりよろしくない使用方法でしたので 相応な交換時期とも。

ドカの乾式クラッチは 接触面が消耗して「クラッチが滑る」という事例での交換は普通 ありません。過度の半クラの多用や真夏の都内の渋滞をトロトロ走らない限り tetsuの今までの経験でも 滑ってダメになるのはありません。

交換に至るのは クラッチプレートの外側突起とクラッチバスケットの受け側の 摩耗による段付き摩耗、変形によるものです。その隙間が多大になりすぎると 発進しずらかったり低速走行時のギクシャク感が多すぎて 楽しくなくなってきます。

で、今回もその状態でして 通常 流れ作業的に事は進んでいくのですが......

tetsuのドカのクラッチ周り整備経歴で初めて プチ困難に当たりました(汗)。

クラッチ外して 次にインナーハブを外すのですが 通常センターナットを緩めれば センターハブもそれほど力いらなく外れるのが通例.....なのですが この車両、センターハブがビクともしませんでした(汗汗)。
しょうがなく センターハブのクラッチスプリングボルトのネジ部分を使って慎重にプーラーで引き抜いてきましたら、なんと ハブの外側だけ抜けてきてインナーが残るという悲劇に(泣)。


その図です ↑


ドカのセンターハブ部分はアウター側とインナー側に分割する構造でその間に衝撃吸収用のゴムのダンパーが嵌っております。

これは外れたアウター側に並べた状態。


結構 キツく入っているので 普通ここを外す際もアウター、インナー共一緒に外れます。
がしかし こんな風に外れてしまい 更に取り外しには 状況悪化(泣泣)

インナー側にはネジという部分もなく 爪をひっかけて外すプーラーの爪自体の入る隙間もありません........ 

とここからは試行錯誤して トラストワン時代に培った 「工具がなければ作る」手法で 雑多ネジ箱を あさり 「お、これ使えね」という感じで ホンダのリヤBOXを固定するようのステーを発見。それをいらない部分を切り落とし クラッチハブ内に入るサイズに修正して 延長ステーはこれまたスクーター用の前かご取り付けるステーを数個延長してみて これこのようになりました。


これが意外と 一発成功しまして 無事インナー側も外せましたよ。あ~良かった。

外れた アウター側とインナー側のハブ。



そして合体させた状態。普通 この状態で外れるのですよ。


で、これでガタガタになったアウターバスケットも交換できるってものです。


この後は流れ作業で無事 作業完了。
後日 クラッチ周りの新品状態での走行に感動した K平くんでした(笑)。

メデタシメデタシでした。
ま、外れたから良かったんですけどね(苦笑)......