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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

ストリートファイターS クラッチ周り

ここ3年ほどご来店の ドカのストリートファイターSさん、 整備他での作業依頼で クラッチセットとアウターバスケットの交換です。
ドカの乾式クラッチ車、定期的に来る 宿命の時期ですね。

オーナー様 購入した4年前 時点で 7800km。今回で 26000km。tetsu的には クラッチ周りを交換には距離的に早い方ですが 購入後前半は tetsuが携わってなかった車両でしたので定期的クラッチ整備もしてなかったのも要因か。まぁ それ以外でも 結構普通に街乗りもしていたようなので それらもドカの乾式クラッチにはあまりよろしくない使用方法でしたので 相応な交換時期とも。

ドカの乾式クラッチは 接触面が消耗して「クラッチが滑る」という事例での交換は普通 ありません。過度の半クラの多用や真夏の都内の渋滞をトロトロ走らない限り tetsuの今までの経験でも 滑ってダメになるのはありません。

交換に至るのは クラッチプレートの外側突起とクラッチバスケットの受け側の 摩耗による段付き摩耗、変形によるものです。その隙間が多大になりすぎると 発進しずらかったり低速走行時のギクシャク感が多すぎて 楽しくなくなってきます。

で、今回もその状態でして 通常 流れ作業的に事は進んでいくのですが......

tetsuのドカのクラッチ周り整備経歴で初めて プチ困難に当たりました(汗)。

クラッチ外して 次にインナーハブを外すのですが 通常センターナットを緩めれば センターハブもそれほど力いらなく外れるのが通例.....なのですが この車両、センターハブがビクともしませんでした(汗汗)。
しょうがなく センターハブのクラッチスプリングボルトのネジ部分を使って慎重にプーラーで引き抜いてきましたら、なんと ハブの外側だけ抜けてきてインナーが残るという悲劇に(泣)。


その図です ↑


ドカのセンターハブ部分はアウター側とインナー側に分割する構造でその間に衝撃吸収用のゴムのダンパーが嵌っております。

これは外れたアウター側に並べた状態。


結構 キツく入っているので 普通ここを外す際もアウター、インナー共一緒に外れます。
がしかし こんな風に外れてしまい 更に取り外しには 状況悪化(泣泣)

インナー側にはネジという部分もなく 爪をひっかけて外すプーラーの爪自体の入る隙間もありません........ 

とここからは試行錯誤して トラストワン時代に培った 「工具がなければ作る」手法で 雑多ネジ箱を あさり 「お、これ使えね」という感じで ホンダのリヤBOXを固定するようのステーを発見。それをいらない部分を切り落とし クラッチハブ内に入るサイズに修正して 延長ステーはこれまたスクーター用の前かご取り付けるステーを数個延長してみて これこのようになりました。


これが意外と 一発成功しまして 無事インナー側も外せましたよ。あ~良かった。

外れた アウター側とインナー側のハブ。



そして合体させた状態。普通 この状態で外れるのですよ。


で、これでガタガタになったアウターバスケットも交換できるってものです。


この後は流れ作業で無事 作業完了。
後日 クラッチ周りの新品状態での走行に感動した K平くんでした(笑)。

メデタシメデタシでした。
ま、外れたから良かったんですけどね(苦笑)......
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