GSX-S1000F クラッチワイヤー交換
最近 クラッチ作動に違和感を感じてのこと。
少し話しはそれますが ここ最近の ワイヤー類は昔に比べて 固着やタイコの部分で切れるっていう案件が格段になくなった印象です。
原付含め ワイヤー交換頻度は格段にないんですよ。
原付のワイヤーも以前は定期的に作動不良で 自分でレバーを戻さないといけないとかよくありましたし、ミッション車のクラッチワイヤーなんかも やはり動作が重くなってきて 最後にタイコの部分で切れるというのが多々ありましたからね。
そういうのが出先で起こっても 対処できるようにtetsuなんかも オフ車では予備のクラッチワイヤーなんかを持って行ったりしてました(これ昔の人は多いはず)。
現在のワイヤーはワイヤーの製造工程等が良くなったのか 内部の鉄製ワイヤーの表面に一層 シリコンコーティングするのもあるので それらの効果で作動性も落ちないのか.....
スピードメータも電気式が主流になったのもありメーターケーブル自体がないから尚更 ケーブル交換の頻度が少ないのも頷けます。
ま、こういった多用する部分の部品が長もちするということはいいことですがね。
当該車両 2万キロを超えてきたところですが 預かり中での握り動作自体での不満や違和感は感じませんでしたが 交換して損もないので交換します。
で、昔の車両もカウル付き車両のケーブル類の交換は やや大変なのですが 現代車両......予想外に超大変でした(涙)。
『超大変でした』って言うくらいtetsu現代バイクのワイヤー類交換してないってことです(苦笑)。ドカとか油圧なのでね(笑)。
正直 作業して思ったのが、予備のワイヤー持っていても それ相応の知識と工具とヤル気が無い限り 出先の青空修理では大変のなにものでもないと思いました(汗)。
ハンドル側の装着の仕方はなんらヘンテツもない光景ですよね。
でGSXSの場合(っていうか現代バイクはみな似たようなレイアウトだと思いますが)ワイヤーがそのまま右方向に向かい 右フレームとラジエターの間に入って行きます、ここからが取り回し見えません。
対してその出口側はというと 車体左側(黄色い四角部分)。
跨って左足下の丁度 フロントスプロケットカバー部分にクラッチレリースレバーがありその部分に装着されてます。
ここでまず問題だったのが この下側部分をどう外すのか???
写真で分かりずらいですが ワイヤーがカバーに装着されている部分はボルトとロックナット構造になってまして 写真 奥から手前に向かってネジこんでおります。
アップ写真
ということは 写真奥に向かって緩めていかないと外せないのですが このままでは無理ですね。
で、ここからすったもんだでまず タンクリフトしてみます。
因みに GSXSはタンクリフトするまでもサイドカウルやら細かい外部品を外して行かないといけません........
で、リフトしてみると ワイヤーは右フレームとエンジンに沿ってタンク真下辺りから左に出ているのは解ったのですが 丁度左に出てくる辺りの上方に ABSユニットが鎮座してまして そもそも手が入らない(怒)。
ということで 上側のクラッチレバー側をまず外し、次にスプロケカバーを外して カバーごと車体左に引き抜いてきて そこでやっとワイヤー下部の固定を緩めることができました。
この先の作業もまだ大変で 車体右側、フレームとエンジンの間を通ってる部分も 手が入らないので 通しワイヤーで道を間違えないようにして無事 取り外すことができました。
取り回し自体は非常にいいんですよ。考えられる装着する範囲内で一番 ケーブルに負担にならない(曲がりを少なくする)取り回しなので。
ただ 現代の車と同じで フレームとエンジンとの隙間も追い込んでますし、その他補器類も多くなり 整備性はかなり落ちていると感じました。昭和のオジサンとしては....
必然的に交換作業工賃も かさみますよ.....
たかがクラッチワイヤー交換で 超大変です.....
店のGSX-R600のワイヤー交換しようかと思っていましたがこれと同等レベルの作業と推測すると 躊躇するレベルです(苦笑)。
外したワイヤーはこれ。
外したワイヤーと新品を比べると やはり軽さが若干違います。
丁度曲がっている辺りにクセが付いてしまっていて その部分の重さが クラッチ操作時の違和感だったのでしょうね。
元に戻して くまさんもクラッチの操作感が戻って 喜んでました。
そもそも よく考えると ドカやKTM勢はほぼみんな 油圧クラッチなので tetsuが原付以外でワイヤー交換歴が少ないのもうなずけます(笑)。
ということで現代国産バイクの 予備クラッチワイヤーを持っておく前に 自分の車両の作業性を知っておきましょうね。場合によっては 現場ではできませんよ。 というお話でした。
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