納車整備
昨日納めました、ヤマハ マジェスティSさんの納車整備の一環です。
なにをしているかというと、要所の部分のボルト類を取り外し 「スレッドコンパウンド」という焼結防止グリスを塗布して締めなおしておく作業です。当該車両、2014年型にて走行4000km。まだブレーキ周りや足周りと特に問題なければ取り付けボルト等を緩める作業はないのが普通です。よっぽど新車整備の時に気が利くメカの方が携わっていれば別ですが......
写真は マフラーステー取り付けボルトです。アルミ製のクランクケースに直接締め付けられてますが、最近の新車ではあたりまえですが 全くなにも塗られてませんね。これらは高トルクで締め付けられている場所ですので このまま経年過ぎたら.....と思うと恐ろしいですね。
以前は緩み留めの「ネジロック剤」が塗られていましたが、これはこれでまた邪魔な扱いにもあることが多々あるので 使用箇所や使用用途を考える必要もあります。
で、なぜこのようなことをやっておくかと言うと 長年の経験で 新車時に締め付けられているボルト類は大抵 「オーバートルク」で締め付けられています。心配するほどのことではないのですが、稀にこのトルクが仇となっていて、後日 ボルトが緩まないなんてことになるのです。多いパターンはスクーターのリヤタイヤ交換の際に取り外すべくマフラーの取り付けボルトが緩まない.....やブレーキパッド交換のためにキャリパー外そうとして やはり 取り付けボルトが緩まない.....なんてことに直面したことがありますので。結果緩まなくて ボルト折損と追い込まれることもありました。
これらはここまでの経緯でなにかしらの対策をしておけば防げるのです。
勿論 要所の緩み確認もできますので、一石二鳥ですね。
こういったことを顧慮しながら、これだけではありませんが その車両ごとの整備をして納めるのが 伊東二輪の 「納車整備」と考えております。
因みによく言われるのは、新車をバラバラにして丁寧に組みなおした方が 本来の姿になると言われていますよね。当たりの車両はここいら辺のバランスがよりこの数値に近いのでしょう。
逆にハズレの車両はどこかが大幅に違っているのでしょうね....... がんばってください、メーカーさん!
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