工具は使い方も経験も大事.....それと品質も
伊東二輪では原付やカブ系のタイヤ、チューブは在庫で持ってますのでね。
で、どうもお客様がご自身で交換しようと試みた形跡があり、後ろ側はタイヤ外すのにマフラーを外さなければいけないところ、このマフラーのスタッド側のナットが緩められなかったという事から断念したという経緯でした......
とここまではまだ 潔く断念してくれているのでよかったのですが、フロント側がやっちゃってました~(泣)
フロントホイールを装着しているシャフトを「アクスルシャフト」と言うのですが、その締め付けナット側の頭が ヒドいことに!!
半分以上 頭がナメてしまってました。当該車両のここは14mmのナットだったのですが 14mmのメガネはもう普通にはひっかからない状態になってます......おいそれと外せないどころか 外せたとしてもこのナットは使えません。かと言って 手持ちで同等ナットがあるという保証もないので 新品ナットを取り寄せてからの作業が一番なのですが 幾つか手持ちの同じようなナットももってますので作業続行はできます。でもその前にお客様に状況説明を.....
tetsuが最初から作業でしたら 普通に緩めるのに苦労していても大抵は外せますところ 今回のようですと通常修理以外の工賃が発生いたしますのでね。
即座にお客様に電話して状況を説明したところ、この部分はお客様本人がやってしまったとのこと.....本人は軽くナメてしまった程度だと思っていましたが 現状はかなりのレベルでナメてしまってました。
お手持ちの工具は拝見してませんが、工具の使い方や力の入れ方にも慣れや経験は勿論重要ですが 一番は「工具の品質」ですね。原付のこの部分の締め付けトルクも メーカーから出てきた状態ですと機械締めされているので かなりのトルクで締め付けされています。我々のしっかりした工具ですら簡単には緩みません。そんな部分を もし安い謎の工具等で 一般の方が緩めようとしたら....今回のようになってしまうのは必然ですね。
伊東二輪でもそうですが、一般的な整備屋さんは皆 そこそこ知名度が高く 信頼できる工具を自分たちで決めて使ってます。決して安くないですが、その分 信頼度はその値段なりにあります。
使用頻度が多い工具等(ドライバー類やソケット類)は数年で買い替えも当たり前ですし。
それでも苦労する作業もあるのが現状ですので、そこを理解したうえで 今回のようにお客様ご自身がDIY作業するのは 場合によっては高くもつくし、「バイクを壊す」ことにもなりますので よく心得てください。安く済ませようとしていたことが、余計な出費になるということを多々見ていますので。
結局今回は崩れたナットの部分に 6ポイント14mmショートのBOXソケットを叩き込んで エアインパクトで緩めることが出来ました。またナットも手持ちで同じようなセルフロック付きの同型ナットをもってましたので 即日修理完了することができました。
皆様もくれぐれも DIYは止めませんが「ヒドくなる前」に持ってきてください。
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