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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

放置フュージョン セル不動に始まり....ハマりまくった件 その1


知り合いの車屋さんからの飛び込み修理依頼にハマった件です。
ホンダ フュージョンさん 再販された後期型のほぼノーマル車。しばらく放置車のようでしたがバッテリーのみ新品に交換自宅で始動した後 しばらくアイドリング放置。その間外装を拭き拭きしていて 一度エンジンストップして再始動しようとしたらセルがうんともすんとも言わないとのことで入庫。メインキー入れてみると ヘッドライトも点いてません。この年式はヘッドライトリレーが入ってますので、メインキー入れた時はヘッドライトが点灯していてセルボタンを押した際にリレー回路が働き ヘッドライト電源を遮断してセルが回っているときだけ ライトを消す仕組みになっています。どうも ここいら辺の回路がおかしいかと.....

まずは メインとなるスターターリレー部から見てみます。セルボタンからの入力がありません。ということで次に 右側のハンドルスイッチを開けてみます。ホンダ車やスズキ車はこの部分で4本の配線でライトの分配とセルへの分配をしておりましてスライドスイッチのため 経年使用していますと接点が腐食等により接触不良となるものが多いです。またスイッチ根元の配線のハンダが剥がれてしまっていることもあります。

見た目の基盤は予想外に綺麗ですししっかりしています。
この部分の根元で各配線の入出力を見てみますと まずライトリレーへの分配のプラスは来ていましたしセルボタンにて遮断もされています。それなのにライトが点いてないのは....?まぁ いいやこれは始動した後に考えればいいとして。で、肝心のセルを回す側にプラスが来てませんね。
配線を追っていくと キルスイッチ側からの分配されてくるプラスが導通ありません。
キルスイッチ.....ふと たまにある症例を思い出しました。

キルスイッチ内での接触不良もあります。特に エンジン停止させるのにいつもキルスイッチを使用している車両はこのパターンになりやすいので要注意です。
当該車両はどのような使われ方は分りませんが 通常放置でも湿気の多いところでの放置なら触ってなくても接触不良となりやすいですね。入庫した時から「RUN」の状態でしたが キルスイッチを数回 切ったり入れたりしてセルを回すと 一瞬回りそうになったりまたうんとも言わなくなったりです。原因は キルスイッチでした。この基部をバラして 汚れ腐食を磨き、接点復活剤塗布にて組直して 100発100中セル回るようになりました。
で、そうしていてもヘッドライトはHiもLoも点きません? 球切れにしてはおかしいと思いつつ 左側のハンドルスイッチをバラしてみます。やはりこういうパターンはこちら側も接触不良となってるパターンを疑いますね。そして案の定 ヘッドライトを分配する部分までの入力は来ていて 出力がなされてません。ここもスイッチ接点不良でした。セル側と同じことを施し こちらも復活。
遠回りしがちなトラブルですが たまたま最初に見た部分で修理の方向性が見えることもあれば 今回のように複合技が重なっていることもあるので 特に電装系は思い込みはダメですね。
調子よく元に戻りました。
とこの後 この修理とは全く違う予想外の箇所を修理するはめに.....その2へ続く
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