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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

普通に乗っていても、乗ってなくても......

原付修理でよくあるパターンですが、片方は乗っている期間が一年の車両。
もう一台は通勤スペシャルで毎日走行している車両ですが。
①一年放置車はホンダのDioさん。キャブのAF62型ですね。

普通に走行できていた車両を乗らなくなって約一年。また使用するために始動してみようとしたらしいですが.....流石に一年放置でバッテリーは完璧にあがってますね。しかしキックがあるのでキック始動を試みたようですが 一年放置車の厳しさに会い 修理始動依頼されました。
キャブレターを取り外しフロートチャンバ―室を開けてみますと、始動困難のわりに意外とキレイかと思いましたが、そうではありません。燃料通路のパイロットジェットとメインジェット、双方とも緑色に腐ったガソリンが詰まった状態となっておりました。通常方法での入年な清掃にて、再装着、調子良く始動して修理完了しました。


②毎日通勤車両車はホンダ リード100さん


会社の帰りに突然セルが回らなくなったとのことでご来店。来店時に状態を確認するべくセルにて始動してみますと、普通に始動できました。「あれ?」っとオーナー本人も驚いておりましたがすぐにその症状は間違いないものに。エンジン止めて、再度セルにて始動しようとすると今度は「ウ~ン...」となにか電気導通が重いような音が車体からしております。何回やっても同じでしたので、試しにウィンカーを出してみますと 「カチ」って言って ウィンカーランプが暗く点いている状態に。左右とも同じ現象です。
ほぼ断定でしたが、「バッテリーの突然死」ですね。
先日アヴェニス150さんの「過充電」でのバッテリーの過労死はありましたが、今回は普通に寿命です。
バッテリーを見てみますと、随分と長く交換していないバッテリーのようで。しかも、端子部が腐ってしまって特にプラス側は最終的にドリルにて取り付けボルトを破壊して取り外しました。
最近のMFバッテリーはこういった「さっきまで元気だったのに?」という感じで突然死んでしまうパターンが多いような気がします。これ以外でも、テスタでバッテリー電圧を計測すると12.7Vある状態でも実際バイクをキーオンしても電装類が一切反応しない....なんてパターンも何度も見ましたね。まぁ普通の人には判断つきませんよね~。しょうがないですね。
新品バッテリーに交換して問題なく修理完了です。
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998S ベイリス 車検&諸々 其の三

次に乾式クラッチお決まりの全バラ点検、調整ですが......
クラッチプレートやスプリング類がかなり焼けてますね......青みかかっているのがその証拠です.....

 
 
当該車両は納車時にほぼ新品のクラッチアウターバスケットとクラッチ一式が装着されておりました。どちらも純正品でした。この手のSBKでは珍しく クラッチカバーも「穴あき」等のカーボン製やチタン、アルミ製のものではなく フルカバーの「純正」カバーのままでした。
これが今回の一因にもなっている可能性もあります。
この部分のカバー.....選択肢は一長一短でして.....

*純正カバーでいいところ=クラッチ打音が大幅に小さい。外的なゴミや異物がクラッチ周りに入るのを防ぐ。雨天走行でもクラッチ周りに直接雨水がかからない。まぁ本来はエンジン始動中「グルグル」周っている部分ですので安全性が一番でしょうが。 

*社外の穴あきカバー等でいいところ=放熱性。軽量化。見た目レーシー。
といった感じでしょうか.....
この中で カバーを交換のメリットとして 打音がうるさくてや雨水にさらされても、大幅に効力が大きいのは「放熱性」ですね。
当該車両は前述のオーバーヒート気味走行があった経緯もあり、ゴーストップや低速走行が多かったであろうと顧慮すると 自然とクラッチ内部もかなりの熱を持ちますので 負担は大きいですよね。
まぁ ご本人は「ノーマル主義」なので多くは言いませんが.....
一通りセミOHして元に組みなおして完了。


今回主題のハンドル交換です。
ハンドルも一度プレセッティングしてから、ハンドルに付くスイッチBOX類と各マスターシリンダーの位置関係、ワイヤーの取り回しを変えたりして検証して 最後にハンドルにスイッチBOX類の周り止めのピン穴を開けていきます。数回は脱着も入りますので 結構ハンドル交換は時間のかかる作業なのですよ~。特にセパハンは上下、絞り角に関して自由度が狭いので.......
交換後 tetsuがまたがってみたら、「お~、1098みたいになった!」というのが印象でしたね。
998以降、999や1098といったドカのSBKは一般人に近づいた車体設計のため、ハンドル垂れ角もかなり抑えられますし(998の12度に対して 5度と言われております)、ハンドル切れ角ももっと切れるような車体設計となってますので......
いいか悪いかは別として 正常進化論で言うと、tetsuの印象では1098なんかは大分 普通の車両って感じで、誰でも乗れる ドカのSBKなイメージでしたし。
話はそれましたが、やはりハンドル一本分の違いの効果は大きいようで、帰路ではかなり楽なポジションになったと くぼじぃくんは報告してくれました。
しかし、最近暴飲暴食で太ったお腹がハンドルまでを遠くしているとも言っておりました....(苦笑)
これで 首の痛みが軽減されればいいですね。では タンブリーニツーリングまでに減量してください!

998S ベイリス 車検&諸々 其の二

で、タイミングベルトは一年半前納車時に新品からおよそ3000km走行だったので 調整のみでOK。
今までドカのクラッチフルードに関して写真を載せてませんでしたが、1年以上無交換で3000kmほど走ると こうなります。っていうかここまで走らなくても、ドカのクラッチオイルは真っ黒になります。

基本的にブレーキオイルと同じDOT4を入れますが、ブレーキ側の熱量より遥かに多いのでしょうね。まぁ 絶えずクラッチは切ったり、繋げたりしてますので。それに加えて SBK系はクラッチスプリングもエンジン馬力に対して重いのでより油圧系統に負担となるのでしょうね。
できれば距離関係なく一年毎の交換が望ましいですね。
それと 写真は撮ってませんが、当該車両 比較的 オーバーヒート気味で走らされた経緯があり 水冷のウォータータンクの水がほぼ空に近い状態でした。916系はラジエターキャップが樹脂製のウォータータンクに装着されておりましてこの部分が目視で外部から水位が見えるようになっております。
*この写真はtetsu996Rより

なかなかな装着のされ方していて(悪い意味で...)、キャップが見えるのに、水を補給するのに燃料タンクは最低限。最悪、燃料タンク下の吸気BOXをずらさないとキャップが取り外せません。
まぁ今回はタイベル点検、調整が入ってましたのでそのついででいいのですが.....
話はそれましたがリザーバタンクは他に存在しているのですが916系はオーバーヒート時にこちらに抜けた水がもう一度 ウォータータンク側に戻りづらい構造となっており tetsuの長年の考察では ドカのSBK系は水温管理を徹底していないとエンジンに多大なる負荷をかけてしまうと予想されます。
とはいえ、ツーリングに行った先の渋滞にはハマらない保証はありませんが 要は そういった環境に向かっていったり、昨今の 「暑い夏時期」に無理に出動させなければ随分と違うはずです。
因みに tetsu的には、SBK系は 外気温30度以上の日は走らせないことに限りますね。走っても超早朝出動の午前中帰宅くらいでとどめないと......
とにかく、すぐに水温上昇していくのがこの手のドカのSBKなのです。
と言った心配を少しでも緩和したいという要望で、今回 ベイリスくんにはtetsuの996Rに施している手法を導入しました。ラジエターの「強制ファンスイッチ」です。
あまり通常のお客様には推奨できません。本来ラジエターのファンスイッチは水周り系に装着されている水温スイッチによってある一定の温度上昇時に冷却用のファンを回している構造です。で、このファン 回りっぱなしですと バイクの場合 バッテリーにかなりの負担をかけてしまいます。ので、自己責任にてライダーの判断で、ON⇔OFFをしていただかないといけません。
後はどのタイミングで回すかというのもその車体や走り方、捕まっている信号の長さにもよりますし、どのくらいの渋滞を走るのか....等 色々と加味されますので、やはり しっかりライダーが管理できないといけません。
これに関しては、引き取り後の自宅まで帰路で 体感できたようで満足していました。
更につづく....

998Sベイリス 車検&諸々 其の一


先月の996SPSと入れ替わりで8月中お預かりした 24年来のお付き合いの常連さん くぼじぃくんの998Sベイリスくん。先週には作業完了して昨日引き取られて行きました。車検&諸々仕様変更等です。特に ドカ随一の乗車姿勢のキツさを誇る916系車体。元々オーナー  くぼじぃくんは身体の背中~腰にかけて弱い傾向で、長時間この姿勢で乗っていると 首からツラくなると前々から言っておりました。
tetsuとしては以前からハンドルでポジションを高くすることを勧めておりましたが、このオーナー....いいか悪いかは別として 昔から「ノーマル派」なのです。基本的にメーカーから出た仕様を乗ることに昔から意義を持っているのですが......なぜか、どこか変更することを「負け」だと思っているのですね....そうではないのですがね。
あくまでメーカーから出た物が全て「エラい」わけではない事を話し、特にレーサー車両なんて 最終的にライダー個人個人のポジションにするものだとも教えました。
ということで今回車検も含めてハンドルで1インチ(約2.5cm)、ハンドル一本分ほど高くする仕様に変更することに。
ついでに、強制ラジエターファンスイッチの装着他 細々と頼まれました。
ということでまずは基本整備で あっという間にこの姿へと....

つづく

KTM690ENDURO 納車


本日 KTM690ENDUROが納車となりました。
ホンダCRM250からの乗り換えです。
tetsuのKTMテスト車のENDURO Rの 仕様違い車です。
同じ2009年モデルですので排気量は654cc。
オフ車としては珍しく特徴あるクロモリ鋼管トラスフレームに歴史ある「LC4」エンジンですね。
基本的に690DUKEもこのエンジンとなります。
元はこちらの車両がありきの、一年遅れでサスストロークが25mm延びて、よりオフ趣向が強くなった仕様が ENDURO Rでした。
因みに兄弟車の690SMCというモタード仕様車がありますが、あちらはあちらで 足周りがごっそり違っていて 本格的オン志向仕様となっております。
比較的台数が売れているのは、SMCモデルでしょう。ENDUROもそうですが、ENDURO Rにいたってはその車格から 相当 乗れる人が限定されてきますので.....

しかし、ENDUROでもサスストロークが短いとはいえ カタログデータで シート高 890mmと国産トレールの比ではないくらい高いですね。
因みに Rの方は、910mmと モトクロッサー(オフのレーサー)並みです。
この25mmのサスストロークの違い以上に 乗車時の足つき性はRよりかなりいいですね。tetsuの個人的感想では、スズキのDRZ400Sと同等くらいかと。

車重も139kgとこれもDRZとほぼ同等。

現行スーパースポーツ車では当たり前ですが、パワーセレクトスイッチも3種類+1とあり 一番緩い仕様は250ccオフ車並みで非常に乗りやすい!
逆にアドバンスという、一番元気いい仕様では 以前も明記しましたが 元気良すぎて 逆に扱いづらいとtetsuは感じました。
高速やワインディングの普通走行では、スタンダ―ドモードで。
林道や渋滞、街中などは ゆるゆるモードでいいかと思います。
因みにモードで「+1」とは、極悪低オクタン燃料モードというものらしく、どこぞの国でマジなエンデューロも想定しているのか....まぁ 日本では使いませんが....というモードです。

全体車体整備して無事納車されていきました。
K竹ちゃん、待望のパワーリフト出来る車両ですね!
是非更なる 林道開拓してください。
tetsuも早く ENDURO R を林道中デビューさせるべく、足伸ばさなきゃ(笑)。