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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

打って変わって原付オンパレードなのに紙詰まり.....


今週は打って変わって原付修理、納車整備のオンパレードです。長期放置車アドレスV125をお立ち台にでバラバラにしつつ点火不良のV100に今週末納車予定の スーパーカブ50くんの納車整備を 順番、段取り考えながら 同時進行です。
そんな時に自賠責保険のお客様を対応した際に加入した際に印刷するプリンターの紙詰まりが発生!!こういう事件が作業途中に発生すると本当に 疲れます。バイク屋業務でない部分で機械と格闘しなければいけませんので......
損害保険会社さん.....昔の手書きの自賠責保険時代が良いと思いますが......
この修復により時間をとられて 予定作業の半分しか出来なかったので週末にシワ寄せにならないよう明日もバキバキやらなきゃです。
週末にはTodayのアクセルワイヤー交換も来ますし、V125のウィンカー交換もありますし.....
あ、今週始めに預かったヨッシーくんのKTMの車検行かなければです。ガンバリマスよ~!!
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S4RS 色々 其の二

元々 S4R系はその昔のモンスター系列からすると 出荷状態でリヤの車高が旧シリーズより低めな感じで設定されているようです。(ここで言っておきますがそれがネガではありませんので。)この辺りの年式 (2005年辺りから)のSBKシリーズの999等も996時代より車高を落としてきて この辺からドゥカティも 『一般的な人と上手く付き合える』方向のバイク造りに向いていったような気がします...... で、オーナーサトさんは tetsuより背も高く 足付きの問題で 逆にもう少し車高を上げてほしいというオファーでした。ドカ系のリンク式サス車は車高を上げるのに 車高調整ロッドなるものがある車両が2000年以降ほぼとなります。このロッドを伸ばせば 車高も上がりますが 上げすぎ注意の限度もメーカーから発信されてまして ちゃんとオーナーズマニュアルに載っています。
リヤの車高を上げるので必然的に車体のキャスターも立つ方向になるので車体の運動性は上がりますが、逆に安定性がスポイルしていくので乗り手がどの部分が欲しいかというところを見極めて調整しないと逆に神経質な車体になり過ぎて乗りづらくもなっていってしまいます。


で、調整するのですが まず第一関門は S4RS(特にフルエキ化)の場合 アッパー側のロッド調整ネジがリヤバンクのエキパイが邪魔でほぼ回せませんので サスアッパー、リンク周りをごっそり後ろに外さないとできません。それにはその後ろに位置するレギュレーターやオイルキャッチタンクを取り外さないとです。
そして 不安だった事がここで的中。肝心の車高調整部分のロッド先端ピロボール部が回りません。ロッド、ロックナット共アルミ製なので無理は禁物(無理すると一気にナメます)。おそらく納車時より一度も回してなく 経年で腐食固着してしまっています。こうなってしまうものも今まで多々見てきました。またリヤの荷重をかけたまま車高調整したりして無理やり回しても同じ事になりますので作業方法も要注意です。基本的にリヤ荷重を抜いて回すですがこれでも回らないとなると車体からロッド取り外しとなり 人海戦術でロッド固着の修復に挑みます。





毎回状態にもよりますが 大抵は回ってくれます。当該車両の物は アッパー側は30分ほどで全部動かせるようになりましたがアンダー側のロッドエンドの固着がヒドく こちら側は格闘すること 約2時間。格闘しっぱなしも出来ないので 固着修復液体にサラしている間に 他のできることをやります。内圧コントロールバルブ交換、ETC配管のやり直し、他電源類の取り回しを決めて プレ配管。とここまでできたので無駄な時間でもありませんでした。



 結局 アンダー側は回るは回るようになったのですが 1回移転半ほどでまた固着で回らなくなり それ以上無理するとロッド丸ごとダメになりますので アンダー側はこの回転内で作業を辞めておきました。ロッド組み込み時に若干下側のエンドを中間ほどに設定して アッパー側で全体の長さで目いっぱいほんの少なめくらいで調整して組み込みました。バタバタと元に戻して これでリヤ周りも完成。


後は 配線周りをやっていき流れで各部油脂類、クーラント交換。 最後にシフトインジケーターを取り付け、設定して終了。
完成後 4キロほど試走に行き 各部のチェック、エンジンのフィーリングを確かめて 完了。低回転域の引っかかりをもぉ少し穏やかににしたいところですが 騒音の関係上 サイレンサーに入れてあるエンドバッフルを外さない限り 難しいでしょう。という ところで まずこの状態でサトさんにしばらく乗ってもらいます。ま、まだこの車両に乗り始めて 数か月です。暖かかくなってもっと山に走りに行けるようになって車体の本領発揮が解り より楽しく感じれることでしょう。

S4RS 色々 其の一


昨年からご来店頂いている サトさんのS4RS。完成体を写真撮るの忘れてしまいましたが、フロントマスクもライデインングハウス製の厳ついカーボンカウルが装着されており S4RSらしさが際立っている車両仕様です。この状態に人目惚れで 知人より昨年 譲り受けたそうで 出先で色々聞かれると サトさんも答えに困るらしいです(笑)。

さて次から次にと仕上げていかないといけないのですがいかんせんその間に 他の修理、整備、車検等がある伊東二輪。 時には平行しながらやったりもできるとありがたいような作業がこちらのドカのS4RSさんでした。
2週間ほど預からせていただけたので 作業もメリハリつけて出来ましたので 助かりました。

オーダー内容が、タイベル交換・クラッチ点検・クーラント入れ替え・エンジンオイル、オイルフィルター交換・内圧コントロールバルブ装着・ECU交換(テルミフルエキ用)・に伴う 低回転付近のセッティング・リヤの車高調整・USB電源取り出し・ナビゲーション用電源取り出し・シフトインジケーター取り付け・ETC取付(配管)方法変更
と なかなか多目な内容でしたので 流石につきっきりで出来ない内容でしたので お時間いただきました。


テルミニョーニのフルエキも入っており気合が入っておりましたが、なぜかECUがSTDのままとか。本来フルエキに専用のECUが付いているはずなのですが おそらく他の車体に装着されていたマフラーでECUはその車体のイモビ登録がされたECUになっていたため マフラーだけ転売したものを前オーナーが入手したのでしょう。登録されたECUは他の車体では使えませんのでね。
で、この仕様では全体的に燃調も薄くなりがちで調子も悪い事をサトさんに伝えて 対策は専用ECUを入手するかサブコン入れるのが解決方向と説明してあったところ サトさん根性でECUを探してきました。

まずはECU付け替えて状態をみてみますと 全くアイドリングしません。STDのECUでもアイドリングが低めで不安定でしたのがもっと悪くなりましたね。元々 STD状態ではO2センサーが付いてますので 低回転時の燃料補正はしてくれるのですが、フルエキですとそれを取り外しての仕様になってるのも影響はあります。まずはアイドルトリマーをみてみると やたら絞ってありました。ドカは出荷時 排気ガスの数値の関係上か絞り気味のものが多いですが そのまま触って来なかったのか..... ノーマルマフラーでもあまり調子良かったとは思えませんが とりあえず ドカはアイドリング回転数を1250付近にしないと調子悪いので そこいらで安定するように再調整。これで調子悪いと ECU内にアクセスしにいかなければいけませんね。後は 最後の完成後 試走で雰囲気を見ます。



当該車両、2006年式でしたが 走行14000kmほどでしたがタイベルは新車時のままでした。当初から交換依頼でしたので良かったです。ベルトカバー内部はキレイでテンショローラ表面にも錆等なかったので良かったです。


クラッチも特に整備はされてなかったようで 特にアウターバスケットには定番のクラッチプレートの打撃による傷がありましたがここらは修正で十分対応OKだったので 今後 定期的にメンテしていけば 後15000kmくらいはいけそうです。

そしてこの後 ETC配線のやり直しをしながら内圧コントロールバルブ.....と思ったところ リヤの車高調をしながらの方が作業能率がいいのでまずは車高調整ロッドに向かいましたが ここが大きなハマりどころでした(泣)予想もしていたのですがね......

其の二に続く

V125G or S4RS


手前の長期放置車修理依頼のV125Gさんと 奥のタイベル交換他基本整備&電装品装着依頼のS4RSさん。
どちらもやり始めたら 時間がかかるものなのですが.....S4RSさんは既にタイベル、リヤ車高調整、他ある程度の電装配線を今週初めに終わらせてるので 先にこちらですな。
でも 配線やってまとめていくのって一日がかりなんですよね~。途中で気に入らなくなったりもしますし......こういうのも頭がスッキリしているときに時間かけるのが一番です。
あ、エンジンオイル・オイルフィルター交換、前後ブレーキオイル交換、クーラント交換がまだ残っていた(汗)とせっせと頑張りましたよ~。

RGV250ガンマSP エンジン腰上OH他 其の二

まずは清掃液で落とせるだけ汚れを落として 排気バルブシャフトの固定ネジとシャフトアーム固定のイモネジを発掘しなければです。


キレイになってからの図で説明すると、各色の〇印部分が固着してバラせなくて一苦労どころではないものになっているか否かが今後の苦労の分かれ目なんです。
たまに折れていることもある赤〇印のピンは左右の排気バルブを同時に持ち上げるためのピン。・
次に黄色〇印のイモネジ。これはセンターアームをシャフトに固定しているネジでここは緩まず頭がナメてしまうと大ごとです。そうなるとそもそもの排気バルブ作動シャフトが抜けませんので全く先に進みませんので......

で、キレイにしていき全体像確認。ピンは大丈夫でしたので次にイモネジ発掘。いざ怖がらず大胆に回してみますと.....お、回りました。もう一つのシリンダーもやってみますと 同じように緩んでくれました。
まずは第一関門突破です。次に緑〇印のシャフトが抜けるかが課題です。これも結構抜けないものが多く苦労します。案の定 フロント側のシリンダーは少しの苦労で抜けてくれましたが、リヤシリンダーは結構苦労しましたね。最終的に抜けてくれたので 後は人海戦術でなるべくカーボン除去のキレイにするのみ。

シリンダーから抜いたところの排気バルブ格納箇所と排気バルブ単体。




これをせっせとキレイにしたのがこちら。





さて同じようにシリンダーヘッドの燃焼室、シリンダー側の排気ポートを重点的にキレイにして最後にガスケットを剥がして 組み込みを待つのみにします。




ピストン、リングはオーナー様が新品を持っていましたので周辺備品だけ注文しました。

装着されていたピストンは距離相応、吹き抜けもしておりましたし ピストンピンの部分で軽く焼き付きが始まってもいましたがなんとか取り外せたので良かったです。4万キロの割によく頑張ったと思います。



こちらはこれから組む新品ピストン、リング達。



で、後はバタバタと組み込んでいって 途中Tyga製チャンバーの取り付けにハマりましたがなんとかクリア。始動もOKで ひとまず今回の依頼箇所は完了となります。
後はオーナー様がどれだけ愛して乗って行かれるかとなります。