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WR250R ラジエターファン故障

初見のヤマハ WR250Rさん、渋滞に入ったり低速走行すると水温警告灯が点くということでの修理入庫。ワンオーナー約20000km走行車ですが 激しい使われ方もしていなく 比較的キレイな車体です。今までそういう症状もなかったとのことですのであり得るのは外気温変化に起因するところもありますがまずは検証です。

本人談でも ラジエターの冷却ファンは回っているとのことなので 他に原因があるのか......
と考えつつ まずは自分で状態確認のため アイドリング放置してみます。
8分ほどするとファンが回ってきましたね。そのまま継続にて 始動後放置から約17分後辺りで水温警告灯が点きました。
少し話はそれますが tetsu、トラスト時代から伊東二輪にかけてこのWR250Rのお客様が皆無でしたので 個人的な車体情報が乏しいですが それでも 17分ほどの放置まで耐えられる水回り設計に驚きました。
知らない人も多いでしょうが WR250Rはラジエターが右側にしかありません(CRF250Lもそうですが)。キャブ車時代の水冷4ストオフ車は限られますが それでもKLXやDRZは 左右にちゃんとありますから WRは不思議です。なので冷却水路全体の水の量も 約0.7Lほどですので tetsuが知る限りの水冷系オフ車としては少ないほうです。因みに KTMやハスクのレース車は2スト、4スト問わず  約1.2Lほど入ります。ホンダのCRM250ARなんか約1.5Lほどですしね。
それらからすると エンジンキャラ的にはエンデューロレーサーに負けていないはずのWR250Rですので冷却性能にも気を使ってそうなのですが、その辺りがヤマハの技術とトレール車ならではの部分も兼ね備えているのでしょう。と WR250Rにちょっと感心したというお話です。

話は戻って、見た限り 水回りも問題ないようですがファンが回っても水温落とせないの??
外車ならまだしも日本車(しかも国内販売)で冷却ファン回って水温下がらないって言う車両は最近では見たことないので 少し疑問に。
強烈水温上昇激しいKTMの690エンデューロでさえ ファン回れば 水温表示の目盛りは下がりますので......
と考えつつ 再度エンジンスタートしてふと右のシェラウド側にあるラジエターのファンの後方に指を突っ込んだみたところ 「?風が感じなくね??」と。
でもファンモーターの音してます。


謎に思い シェラウド取り外して 現物を見たところ なんと! モーターだけ回っていてファンが回っておりませんでした(汗)。


横からの写真ですが ファン部分(黒い部分)がラジエターに接触した状態になっております。

これが原因ですね。

取り外したファンは羽部分だけが壊れて分離してしまっている状態でした(涙)。
これは冷却しませんよ......


この状態をオーナーさまに伝えたところ、昨年の暮れに右側に一度車体を倒したとのこと。
外観的には酷く壊れている印象もなかったのですがね。おそらくそれが起因でしょう。
外気温が低い時期でしたので水温上がっても警告灯も点かなかったと推測。
新品を取り付けても ステー自体の歪みもなかったようなので 運悪くなにかがファンの羽部分を抑え込んでしまって 最終的にモーターと分離してしまったのでしょうね。
ましてや当該車両はラジエターブレースを装着しておりましたので余計にファンを直接目視できませんので これは気が付かないですね。

こちらが新品。

外側の枠と思われており部分もファンの一部であまり他で見ない形状でもあります。
それがいけないのではとも思ったり.....。
tetsu知っている冷却ファンの多数は 外側の枠はあくまで枠で内部の羽部分のみ回るのが普通なんですがね。
ま、ヤマハさんの製作者の意図がどのようかは計り知れませんが......


新品装着の図。

解りずらいですが 上の接触している写真と比較して ラジエターとファンの羽部分に8mmほどの隙間がありますね。これが正解です。ステー類は曲がってなくすんなり着いたので余計な修正作業が入らなくてよかったです。

ということで新品ファンに交換して元通りでした。
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カウンターシャフトシール 交換

こちらもメールから問い合わせでの診察依頼。
初見の カワサキ スーパーシェルパさんです。 
他作業予約待ちにて 約一か月以上 お待ちいただきました。



昔からオフ車も多い伊東二輪でも珍しい車両ですね。

tetsuもシェルパ自体 大分昔に一度ほどしか触ったことない車種です。

程度も良さげで 前ワンオーナーからの譲渡車両とのことで信用はできそうです。

不具合はどこぞからのエンジンオイル漏れ.....
オーナー様もそこそこ触れる方のようで 本人的にも疑惑は フロントスプロケットの裏側のシャフト辺りかととのこと。
サイドスタンド時に左側のフレーム下部もつたってますが 酷くもないようで ちょっと判断に難しい感じ。
スーパーシェルパは シフトチェンジメカニズム部分のカバーが左エンジンケース部にあり 他の車種でも同様な構造になっているものがカワサキ車多いですが たまにこのカバーのガスケットが抜けて オイルが滲んでいるものもありますので。

フロントスプロケットを取り外してカンターシャフト周辺を見て見ましたら、オーナー様が綺麗にしているのも助かり ほぼほぼこの部分のシャフトシールが逝っている模様。
年式も2007年の最終モデルにて オフ走行等で激しく使われている形跡もなく、チェーン緩みでのバタつきでの傷等も皆無。 走行距離もまだ14000キロほどでしたが 残念ながら シールから漏れてますね...
他の同一車両情報がないので この部分がシェルパの弱い部分かは不明ですが 車両状態からしたらレアケースな感じでしたね。
新品シールに交換して完了でした。、

ホイールベアリング交換

メール問い合わせでの初見のお客様 ヤマハVOXさん。走行 約3万4千キロ。
結構走ってます。ワンオーナーで毎日のヘビーユース使用とのこと。
フロント周りから 走行中 たまに異音がするとのことでの診察依頼。

ご来店にて フロントホイールのガタの確認にて すぐに原因発覚。
事前の予想でもしておりましたが フロントホイールベアリングが逝ってました。
まだ片側崩壊までは行ってませんでしたが 左右あるうちのどちらかはかなりダメな感触でした。


写真が取り外したベアリング、インナーカラー、シールたち。
案の定 ベアリングは片側 崩壊寸前でした(汗)。
ギリセーフでしたね。
毎日 約100キロほど使用しているらしいので もう一週間も持たなかったでしょうね。
皆さまも 回転部分の異音や振動が気になったらお早目の診察が吉です。
今回の事案はどのカテゴリーの車両でもなり得ますので。

V125 リヤサス交換

10万キロオーバーの スズキ アドレスV125Gのリヤサス交換しました。

真っ黒なのは オイルが抜けて全体に飛び散っているからですが どれくらい前からかは分かりませんな.....
オーナーは 歴代 アドレスV100を2台 10万キロ突破させ、現在のV125も10万キロ突破させている 魚雷さんです。
今回のV125は歴代V100に比べ まだまだ先があるので 車体側にも手を入れる事を推奨しました。
いい加減 バインバインなスプリングのみのサスに成り下がっているので、ぶっ飛ばす魚雷さんにはちと危険かと.....
またも 30年振りの 「魚雷発射」となってしまうかもしれませんからね(笑)。

ナンバー灯 球切れ

先日車検でお預かりの スズキ グラディウス400さん。

灯火類チェックの段階でナンバー灯切れが発覚。グラディウスは通常球なのでLEDと違って球交換できるので便利で安いですが その交換まで行きつくのがチト大変なお話。


写真のようにナンバー灯のカバー表側からの留めネジはありません。
どうやってバラすのか当初考えましたが 結果 リヤ周りの一部とシート下のフェンダーを外さないといけない事に。リヤウィンカーも取り外すようで 個人的 ブツブツを言わせてもらうと「何故ナンバー灯ごときでここまでバラさねば?」というもの。

全て 裏側から留めてました(泣)
いくら見た目をキレイにって言ったって これはないぜ セニョリ~タってtetsuは思ったわけで....


そして ナンバー灯はこれまた在庫で持っていなかった 12V5Wの小型球っていうオチでして.....
いや 在庫で持っていないウチが悪いのか?とも一瞬思ったりしましたが 12V5Wの小型球なんてそうそう使わないので元々在庫しませんから!
スクーターのウィンカー球とかに多用されている「ウェッジ球にしておけばいいのに...」とここでもブツブツ言ってました(笑)。それなら在庫あるし.....

なんやかんや 無事交換して 車検もバッチリだったのですがね.....

この作業がぶっちゃけ今回のグラディウス作業で 一番疲れたような.....

因みに 車検預かり時にナンバー灯切れている車両は まま あります。
ナンバー灯 不灯だと 整備不良となりますので 皆さま 仕業点検時には ナンバー灯のチェックもお忘れなく!