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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

900SS FE

一昨年から伊東二輪ご利用いただいている ドカ 900SSFEさん 先日 車検依頼のワンショット。

FEは「Final Edition」の略です。最終モデルだけにあるこのシルバー色がまたカッコイイです。



これは別車両の旧画像拝借してきましたが カウル装着時。
ノーマル黒ホイール&ブロンズフレーム色と相まって なんともシックな雰囲気でカッコイイです。
1998年に900SSがSS900ieになるタイミングで出ましたので タンクロゴのDUCATIの文字も カジバロゴから現在の DUCATI MOTORSロゴになってます。細かいところではカギも旧モデルはCRDロゴ入りだったものが 形状は同じだけど こちらもDUCATI MOTORS仕様になってます。
FEは装備面も 歴代900SS系では 「全部付け」です(笑)。
それまでの 高額装備車両のSL(スーパーライト)が1996年をもって無くなったこともあるでしょうが 各部カーボンパーツ、フロントレーシング鋳鉄ディスク、新型別体マスター、フローティングリヤブレーキキャリパーシステム、シングルシートカウル、アップマフラー 等 スーパーライト最終モデルの Ⅳ型と同装備として サイドカウルのみ 1997年型と同じ 放熱のためのサイドスリットを入れたタイプです。
tetsuも実は バラバラになっている900SS FEを物置内に保管しているのですが いつかは組み直して走らせてあげたいものです。
っていうか そういう「走らせてあげたい」ものが多すぎて困ってますが(笑)。
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ミツバサンコーワ ドラレコ

先日 納車しました ドカのS2R1000さん。


納車前整備以外で ドライブレコーダーの装着依頼がありました。
機器選定でも 選択肢はやはり 安定の日本製となり、そうなると 数社ありますが tetsu的には現状一番新しい ミツバサンコーワ製の EDR-22Gに決定。GPS付きのハイエンドモデルです。


決定と言いながら tetsu バイク用ドラレコ着けるの初めてですがね.....

前モデルより機器本体が小型化され 車体に装備しやすくなったようです。
実際 S2Rはシート下トレーにすんなり置けましたし。
初見だったので説明書の理解や装着後の設定とか少し苦労しましたが思ったより難なく装着できました。

ただ やはり 本体の装着位置もそうですがカメラ類や電源ケーブル等を隠し入れておくスペースを探すのが大変な車両は色々難しいかも。S2Rは丁度 またがったところにあるカーボンの小カウル内にケーブル類は収納できたので良かったですがね。

値段はしますが 安心材料としては やはりいいものかと思います。
車種によってカメラステー等必要ですので その分 外観にも影響しますので その辺も顧慮しながら 気になる方はご相談ください。

ストリートファイターS クラッチ周り

ここ3年ほどご来店の ドカのストリートファイターSさん、 整備他での作業依頼で クラッチセットとアウターバスケットの交換です。
ドカの乾式クラッチ車、定期的に来る 宿命の時期ですね。

オーナー様 購入した4年前 時点で 7800km。今回で 26000km。tetsu的には クラッチ周りを交換には距離的に早い方ですが 購入後前半は tetsuが携わってなかった車両でしたので定期的クラッチ整備もしてなかったのも要因か。まぁ それ以外でも 結構普通に街乗りもしていたようなので それらもドカの乾式クラッチにはあまりよろしくない使用方法でしたので 相応な交換時期とも。

ドカの乾式クラッチは 接触面が消耗して「クラッチが滑る」という事例での交換は普通 ありません。過度の半クラの多用や真夏の都内の渋滞をトロトロ走らない限り tetsuの今までの経験でも 滑ってダメになるのはありません。

交換に至るのは クラッチプレートの外側突起とクラッチバスケットの受け側の 摩耗による段付き摩耗、変形によるものです。その隙間が多大になりすぎると 発進しずらかったり低速走行時のギクシャク感が多すぎて 楽しくなくなってきます。

で、今回もその状態でして 通常 流れ作業的に事は進んでいくのですが......

tetsuのドカのクラッチ周り整備経歴で初めて プチ困難に当たりました(汗)。

クラッチ外して 次にインナーハブを外すのですが 通常センターナットを緩めれば センターハブもそれほど力いらなく外れるのが通例.....なのですが この車両、センターハブがビクともしませんでした(汗汗)。
しょうがなく センターハブのクラッチスプリングボルトのネジ部分を使って慎重にプーラーで引き抜いてきましたら、なんと ハブの外側だけ抜けてきてインナーが残るという悲劇に(泣)。


その図です ↑


ドカのセンターハブ部分はアウター側とインナー側に分割する構造でその間に衝撃吸収用のゴムのダンパーが嵌っております。

これは外れたアウター側に並べた状態。


結構 キツく入っているので 普通ここを外す際もアウター、インナー共一緒に外れます。
がしかし こんな風に外れてしまい 更に取り外しには 状況悪化(泣泣)

インナー側にはネジという部分もなく 爪をひっかけて外すプーラーの爪自体の入る隙間もありません........ 

とここからは試行錯誤して トラストワン時代に培った 「工具がなければ作る」手法で 雑多ネジ箱を あさり 「お、これ使えね」という感じで ホンダのリヤBOXを固定するようのステーを発見。それをいらない部分を切り落とし クラッチハブ内に入るサイズに修正して 延長ステーはこれまたスクーター用の前かご取り付けるステーを数個延長してみて これこのようになりました。


これが意外と 一発成功しまして 無事インナー側も外せましたよ。あ~良かった。

外れた アウター側とインナー側のハブ。



そして合体させた状態。普通 この状態で外れるのですよ。


で、これでガタガタになったアウターバスケットも交換できるってものです。


この後は流れ作業で無事 作業完了。
後日 クラッチ周りの新品状態での走行に感動した K平くんでした(笑)。

メデタシメデタシでした。
ま、外れたから良かったんですけどね(苦笑)......

シフトリターンスプリング

DUCATI 900SS のシフトリターンスプリング折損による交換です。

常連Yossyさんがツーリング先にてシフトペダルの動きが変になったことで そこからレッカー搬送でした。

話を聞いている限り シフトリターンスプリングが折れた模様。
このリターンスプリングは 他の国産や外車でも 同じような機構で入っておりまして 折れる車両もマチマチです。
ドカはこの部分の機構が 1980年代中盤の パンタエンジンの頃から現代まで(パニガーレ系は除く)大きく変わってないからか 比較的 高年式でも 故障するものは故障します。
故障と言っても ほぼほぼスプリングが折れるという事例ですね。
折れるとどうなるかと言うと その時の折れ方にもよりますが シフトが一定方向だけ戻らなくなる感触になります(スプリングの張力がなくなるのでその重さがないといいますか)。こうなると 自然にギアチェンジができなくもなります。走ることは走れますが可能な限り シフトはしないほうがいいです。
無理やりシフトを動かすと ギアチェンジも出来ますが折れたスプリングがどこぞに行くのも分からないので  無理に走らせない方が吉でして 任意保険等に付帯するレッカーサービス等で自宅もしくは修理工場まで運ぶのがよろしいです。

到着後 シフトを動かしてみて ほぼほぼリターンスプリングが折れてますね。


ドカの場合は左ケース外し フライホイール等も外します。因みに 国産とかは大抵 右側クラッチ側裏側にここらの機構が組まれてます。
どちらにしろエンジンオイル抜いてバラす物も多いので大仕事です。
ただ 空冷の場合 水冷と違って水抜きがないので 随分と楽ですがね(苦笑)。

外したシフトシャフト機構周りと取り外したスプリング。


ほぼほぼ折れる寸前でまだくっついていましたが 取り外しの際に完璧に折れました。よくあるパターンです。即気が付いて その後のレッカー搬送して良かったです。
新品に交換して無事元に戻りました。

因みにこの部分 予防はできません。折れない車両は折れないし、折れる人は折れる。
ただ 物理的にシフト回数が多い人は折れやすいかもとしか言いようがないですが シフトしないわけにもいかないのであまり気にしない方が楽しく乗れるかと思います。折れてもすぐ気が付いて対応すれば 大事に至るケースにはtetsu 歴代遭遇したことありませんので。

セロー225 タペット調整

*最近オフ車ネタの連続ですが伊東二輪は「オフ車屋ではありませんから」です(笑)。

ということでこちらも初見のセロー225さん。約5万キロ走ってらっしゃる割に 意外と全体しっかりしている感の車両をお知り合いから譲ってもらったとのことで一度 点検がてら調子を含め見て欲しいとのことで。

1995年辺りの車両ですがまだ部品はそこそこ出る車両なので大丈夫でしょう。
気になったのは エンジン上部からの打音。勿論 この距離走ってますのでそれ以外のエンジン作動音もそれなりに大きいですが それでも一番気になるのはやはり打音。

経験的には修正可能な音。バルブとロッカーアームの隙間のタペット音のようでしたので この点は調整を推奨。

で、セローはフレームもシンプル タンク外すともうすぐ作業できます。


2バルブOHCなので バルブも吸気側、排気側ともに一個づつ。
おまけに スーパーカブ等と同様の旧式のロッカーアーム側に調整ネジが装着されているので 高性能の車両のようなシム交換がないので全てにおいて楽です。
あ、おまけに空冷だしね(笑)。


余談ですが 当該車両 純正でこのフレームの色ですからね。
この頃の時代は 他車メーカーのオフ車全般に 「色キチ」的要素のカラーリングが多く ヤマハはブルー系というより この紫系な感じやピンク系を多用した覚えがあります。
tetsu個人的にはヨーロッパ風味な色覚な感じですよね。



で、話は戻り タペットの隙間を測ったところ 規定値の倍とまではいかないけどかなりの隙間が吸気側、排気側とも開いてましたね。

規定値に調整して エンジン始動 、例の打音がかなり小さくなりました。
オーナー様も引き取りに来て静かになった事に少し驚いておりました。

セロー225は その軽量さと扱いやすさで オフ使用の人は勿論、街乗りの方々にも多々愛されました。オフ車というより「トレッキングバイク」の要素が強く 車体の基本構造自体は1985年から最終型の2004年まで販売それど大きな違いはないです。
その中でも内容的に大きな変更を受けたのは1989年にセル装備。これにより広いユーザー層に乗られるようになった感です。更に1993年にリヤブレーキを油圧ディスクブレーキ化したのも大きな変更でしたね。2000年からは排ガス規制の強化に伴いエンジン仕様(吸気、排気)の変更。その他細かい内容のテコ入れも車体やエンジン、電装には入ったようです。
元々 エンジン耐久性はそれほど高くない傾向ですが オイル交換をマメにするのと 車両それなりな使い方内で乗れば非常に良いバイクです。ヤル気の人が乗れば 今だクロスカントリーのエンデューロレースでもハードエンデューロでも上位に食い込めますしね(苦笑)..... ま、これには腕が伴う必要もありますが(笑)。

なかなか信用できる個体は少なくなった感じですが このオーナー様は楽しいいようですので 是非大事に乗ってくださいね。