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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

900SS ピックアップコイル交換

ドカ祭りの12月の様相通り連続 ドカネタです。
こちらは 埼玉からの常連さま N田さんの900SSハーフカウル 、エンジン不調により 入庫。

11000kmの車両を8年前に購入いただき 現在 43000kmほど。
いつも ツーリングに使用して好調だったエンジンに本人的 違和感を感じたようで。
それでも 走れてしまっている状態だったので 気が付かない人は気が付かないでしばらく走っていたかもしれませんね。
本人的には ここ一か月 少しづつ悪化してきているとのことで。

当初はキャブ不調説があったのですが 車両預かり後 エンジン始動からしばらく見ていて たまにエンジン失火するのに着目。
どうも 点火系がおかしいですね。

この時点で ほぼピックアップコイル異常と睨んでおりますが そうでないパターンも今まであったので他も視野に入れつつ慎重に検証します。
ピックアップコイルがなんだかわからない人は ググってください(説明面倒なので 苦笑)。

ドカの場合 各気筒 独立点火方式で ピックアップコイルもそれぞれ ホリゾンタル側、バーチカル側と独立してあります。
という構成なので どちらかのコイルが死んでも、もう一方は生きているという壊れ方が大半です。
今まで 数台見た壊れ方もそうでした。
ただ この壊れ方がマチマチでして。
通例は そのまま壊れた側は点火できなくなるので ずっとエンジン片肺(片方のみ爆発)になるし その時点でプラグにも火が飛んでないので分かりやすいです。
その次に多いのが エンジン始動直後は 普通に2気筒で調子いいのに しばらく走ると 突然片肺いなるというもの。
今回のケースはtetsuも初見で エンジン始動時に比較的片肺気味 でも走り始めてしばらくすると 二気筒っぽく爆発はする、でも少し違和感ある ていう感じだったようで。
このケースだと 900SSではエンジンのキャラ上 通常始動時にこのようになるケースも多々あるので 判断つきづらいです。始動失敗にてプラグ被らせるなんていうのも 慣れてるtetsuでもあり得る車両なので(苦笑)。

当該車両は 比較的判断がすぐつきました。
調子悪い状態でピックアップコイルの抵抗値を測った時点で バーチカル側のコイル抵抗値がおかしい数値になってました。

ということで 新品交換となります。
これが新品 ピックアップコイル。


 では バラしますよ~。この作業は少し気合を入れないとですね。
SSのピックアップコイルは左ケース内にあります。なのでオイル抜いて左ケース外しですね。
でも まだ空冷車なのでいいです。水冷の場合 水も抜かなきゃだし ウォーターポンプカバーも取り外しなので.....
当該 車両は 販売後tetsu自身は一度も左ケースはバラしてないので すんなりケースが外れるとは思えません。
よくある シフトスプリング欠損や セルモータ周りもこの部分を開けますが それが一度もない車両ということでもあります。
なので 下手すると新車時より一度も開けてない可能性もありますし(汗)。


案の定 すんなりとは外れなかったですが 特殊工具さえあれば(tetsu自家製ですが)結果的には外せますので。

当該車両 予想通り 初めてtetsuがケース外しましたね。
ケース部分にガスケットが存在してました。しかも カピカピでしたし。

この当時のドカは まだガスケットがこの部分に入っているのですが その後 撤廃されますので(1994年辺りからないのかな?)実際 当時のパーツリストにガスケットとしての部番もありますが今は廃盤ですし そもそもそれ以降は全車 この部分 シリコンガスケット留めですので。ま、その方が こちらとしてはありがたいですがね。
それにしても 国産車のガスケットは(ハーレーもそうでしたが)年数経つと 頑固にこびりついて 毎度ながらの『人生はガスケット剥がし』で泣かされることが多々なのですが ドカでは一度もないですね(笑)。実際 ガスケット効果のためのガスケットなのか疑問になるような素材で有る事は間違いないと感じます..... ま、そのおかげですんなり剥がれるしその後は入れないのでいいのですがね。

話は戻りまして。
この部分に付いております。

プレートごと外して 移植なのですが これまたカプラ部分をバラさないと 配線がクランクケースから抜けなかったりと 謎にトリッキーな構造してます。
無事 交換完了して エンジン始動。問題ないこと確認して 作業完了。
元気よく 元通り 埼玉に戻って行きました。
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