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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

セロー250 色々メンテ 足周り編

その③からの続き。

フロントステムベアリングとスイングアームピボット、リンク周りの整備となります。
当該車両 一度 前後のベアリング類はどこぞでグリスアップしてもらったとの事でしたがどこまでをどうやってもらったかは覚えてないとのこと。

で、どちらにしろ 今回は基本 ベアリング類は全て交換依頼ですので そのつもりでバラしていきます。


まずはフロントから。
ステムベアリング抜いた図。



上下のベアリング共 大きな問題はありません。
グリスは残ってますが 問題はベアリングに残っているグリスが乳化してしまっていること
(汗)。


クリーム色の部分が元のグリス色。
ベアリング表面の物が乳灰色になっているのが水分が混ざり乳化していること。
前回グリスアップ時に一般的なグリスを使用したのか、そのグリスの成分的に防水性能が劣っていたからか エンデューロ使用とその後の洗車の繰り返しで水分が混入して このようになってしまっていたのでしょう。

伊東二輪は 防水グリスではよく見る 青色の マキシマ防水グリスを新品ベアリングにふんだんに塗りたくって組み込みました。
防水系のグリスだと粘りが強いので こういう部分では若干のハンドルの重さ等にも影響しそうですが 使用環境考えると 防水優先しますよ。
因みに 新車時はどのバイクも大した量のグリスも塗られてないので 実際新車時に一度バラスのがその後のバイクの状態維持にもいいでしょうね。

ベアリングレースも打ちかえて フロントは戻して完了。


後ろに行き スイングアーム、リンクを取り外します。


 当該車両 勇ましい使われ方されてきた模様が この外したスイングアームからもうかがえます.....

リヤ周りの部品は泥汚れとチェーングリス他のオイル汚れが結構ありますので まずはある程度の洗浄からです。

で、まずは引き抜いた ピボットシャフト。


っていうか 引き抜くこと自体に苦労しました。
見ての通り腐ってましたので(汗)。


因みにセロー250のピボットやリンク周りには 一般的なベアリングが使われている箇所はほぼありません。リンクとフレームを繋ぐ部分のリンク部にだけ一般的 ニードルベアリングが使われているのみ。
ピボット部のそれは 樹脂製のブッシュ。

写真の左右の黒い物体がそれです。

上は装着物。 下は各新品。
こういう樹脂の部品使っていると昔の原付スクーターのフロントフォークの内部部品を思い出してしまいます。フォーク内部のスライドする部品等が全部樹脂製だったのを....
ま、廉価の過程でこうなったかは不明ですが 少なくと SR400でアルアルのスイングアームシャフトが腐って抜けなくなることはなさそうです。
腐っても相手が樹脂なので ピボットシャフトを交換するつもりぐらい叩けば 流石に抜けてくれそうです。SRの場合抜けなくて 最期は切るっていう手法まで行きましたからね....ツライ過去の記憶ですよ(苦笑)。

ここの部分、普通にベアリング化するのもセロー250では有名なお話しのようですがこの構造見ていると果たしてそれが幸せな方向になるのかはtetsu的には少し疑問に思います。
セロー250の素性からして作動性が良くなることはまだしも剛性が上がる方向性はどうなのだろう......そもそも大した防水性能を与えられてない構造なのにですし....
ま、これは個人個人の自由なので発言はこれくらいにしておきましょうね(笑)。


こちらは 通称『おにぎり』と呼ばれるリンクブロック。


リンク部分も基本 このような スリーブベアリングというものを使用しております。


どの部分もグリスアップしたのかしていないのか分からないくらいのドライ状態でしたが ベアリングの状態自体は悪くなかったです。
ただ 激しい衝撃が何度も当たったらあっというまに偏摩耗しそうではありますが......
逆にこの薄さで強度はあるかもしれませんね。


新品袋入り状態。

最初抜くのに苦労しそうでしたが何気に ベアリングプーラーがインチキ的に使えたので結構普通に抜けて良かったです。叩いて抜くには場所的にリスクが大きすぎますね。

中のカラーは通常ベアリング使用と同じく この組み合わせで組みます。



リヤ周りで交換した部品達。

ピボットシャフト以外、意外とまともな状態でしたね。
使われ方からしたら優秀。
何気にセロー250は偉いかも(笑)。

どれも入れ替えて 元通りに戻して オール作業 完成!




エンジンも足回りもリフレッシュにて これからも長々と乗ってくれることでしょう。


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