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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

400SS タイベル点検により

常連さまのドカ 400SSさん。定期オイル交換を怠っていて 通常予定より1500km以上多く走行でのご来店。この頃のドカの空冷2V車は 同時にタイミングベルト周りの点検、調整を行うが吉なのですがそれも予定オーバーでした。

タイミングベルトが緩んでしまっているのを再調整する意図もありますが ベルトにテンションかけているベアリング類の状態の点検も重要なのです。その他 思いもよらぬことが発覚することもありますし(それを見たい訳ではないのですがね.....)


で、その心配通り 当該車両 夏の間の放置により ベアリング表面が サッビサビに錆びてまして(汗)。

室外保管車の場合 その置いてある環境に左右されます。ドカのタイベルカバーは完全密閉&防水してあるわけではないので、やはり 湿度が多い環境下は最大に要注意ですね。
このベアリング状態を放置にて走行するとベルト裏面をこの錆が擦りますので 必然的に劣化が進みます=切れる要因になります=エンジン最悪 終わります......

ということでもれなく新品交換。

この頃のはベアリングのみ交換できるのである意味安くすむのでいいです。2005年辺り~のは アーム一体式になっているものになってくるので高くつくので.....
ということで 他の 古ドカ空冷さん達は定期点検 お忘れなく。
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KTM250EXC TPI 修理

KTM250EXC TPI。先月ご依頼の初見のお客様でした。後で分かりましたが このオーナーのお兄さんのバイクは何度か診させていただいていた方です。
MY2020となりますが 公道使用を主に お山遊びやたまのコース遊び使用とのこと。
何気に4000km、125時間使用している状態でした。平均時速 約32kmなので高速多用がなければ そんなものでしょう。
因みにtetsuのFE250は 2600km走行で 126時間使用、平均時速 21kmなので いかにエンデューロレースの平均時速が遅いかが分かります(苦笑)。

で、作業依頼は 謎のオイル漏れとのこと。放置しておくと エンジン下部からオイルが下に垂れている模様。
オイルの形跡を追っていくと 原因判明。
2サイクルオイルタンクの下部からオイルポンプに接続する部分のエルボー型のゴム部品からの漏れでした。どこかに亀裂がある模様。

TPIは 2サイクルエンジンにしてインジェクション車両。元々 ナンバー付く競技車両ですが キャブ車時代のような混合式ではなくてオイルポンプがあります。このオイルポンプも良く知る機械式ではなく電磁式となっており ECUにより綿密にオイルの圧送量を調整しております。
しかし 競技車両ですのでこの辺の部品の推奨交換時間も指定されてまして マニュアルでは「80時間」で交換とのこと。当該車両は 125時間走っているので 今回ここも合わせて交換を推奨です。

で、オイルタンク下部のエルボー部品を外すのに一筋縄ではいかないのですが このような状態までしてどうにか外せます。どうなっているか今一解らない写真ですがね(苦笑)。
シートレース跳ね上げているの図。

外したオイルポンプとエルボー型のゴム部品。

エルボー部品に やはり大きく亀裂が入っております。
装着位置と構造を考えてもエンデューロレースみたいな状況下での使用なら経年で切れますね、これは。


オイルポンプも交換しましたので エア抜き作業。機械式ではないのでこちらもポンプ通電させてのエア抜きしないといけません。

諸々戻して 無事完了でした。

CD50 キャブOH

初見のお客様のホンダのCD50さん。結構古いモデルのCD50でしたがほぼノーマルでしたのとカブ系エンジンなので基本的にまだ部品も出るモデルなので作業引き受けしました。
入手時からしばらくしてエンジン始動するけどアイドリングできないとのこと。またたまに始動困難にもなると。
始動困難なのはすぐに判明。外品のプラグキャップが装着されてましたが それがダメ。プラグに刺さる部分がスカスカになってまして、おそらく接点不良を起こしていた模様。
お店のカブよりテスト用としてプラグキャップを拝借、そちらだと何事もなくエンジン始動できました。プラグキャップ類は社外品でいいイメージがtetsuは昔からないので 迷わなくていい純正でいいと思いますがね。
それにしても エンジン始動してもなにか調子悪いですね。エンジン本体にそれほど気になる異音もなく、マフラーの詰まりもそれほどでもなさそうなので 自然とキャブレターを疑ってみました。


で、キャブ周りのパッキン類が入荷したので車両お預かりにて早速キャブをバラシて 案の定。
キャブ内が結構汚れてましたね。
放置歴 アルアルでこんなに汚れていても走れてしまうのもカブ特有です。


エアクリーナBOXとの接続側のベンチュリ内も真っ黒ですね。
そりゃ調子悪いはずです。

キャブクリーナー等でキレイにできるだけしました。


前オーナーが交換したのか 耐油とは思えない信用できない緑色燃料ホースも新品交換。
そしてエンジン始動..... 調子良くアイドリングしています。
予想通り 調子良く戻りました。
普通のCDに戻って 良かったです。オーナー様も大事に乗って下さいね。

セロー225 タイヤ交換 他

こちらは最近ご依頼のあったお客様。ヤマハ セロー225さん。タイヤ交換依頼です。
結構 車両も年季が入っておりましたが それもそのはず、使用用途は 街乗り兼 たまのオフ遊び(聞くと アタック系かな?)ということでした。


現在 フロントは この手の車両定番の IRCツーリストでしたが リヤが何故か ダンロップのD605。リヤがかなりオン寄りです。おススメタイヤの選考では やはりオールラウンドな事考えると パターン無視なら 前後 ツーリストでは?ということで 結論的に 前後ツーリストでご依頼承りました。

トライアルタイヤみたいなパターンですが 実際 ブロックの部分もかなり柔らかいのですが これが意外とオフ界隈では普通にトレール車に入れてかなりの戦闘力という。しかも アスファルト路面も結構安心して走れるということ。

で、いざ交換の際に追加修理が入りまして..... リヤのホイールベアリングが逝きかけてました(汗)。特にスプロケ側のベアリングは崩壊寸前でした。良いタイミングでのタイヤ交換でした。

しっかりグリスアップ等はされている車両でしたがやはりトレール車でのアタック系使用では ベアリング類等の強度的な部分からも これらの部分の負担も大きいので定期的に要チェックです。

余談ですが セロー225。色々なレース出ていると 必ずいる「セロー使い」がいらっしゃいます。その使い手だと 速い人は足元にも及ばないくらい速いんですよ。ロードしか知らない人は 想像もつかないでしょうが、レーサーがセローに負けるんです。
ロードで例えのイメージで言うと3時間耐久レースを走った結果、 ホンダ CBR1000RRが VTR250に負ける感じです。
セロー225、言っちゃなんですけど 公道では普通に速くはないですからね。むしろ 現行の カブ110とかの方が速いかも。
レーサー乗っていてもトレールに負けるって言う世界。エンデューロレースの世界は ロードレースでは考えられない部分での要素が盛り込まれて レースが進行していくので 全く違う世界観でホントこれはこれで 面白いです。という 恐るべし セローなお話も入れてみました。

SRX-4 ナイトロン 特注リヤサス

2年ほど前から 条件付きで診ております(この辺りの年式は 車種問わず修理他のご依頼は 要相談ですので)  ヤマハ SRX-4さん。年式的には 1987年の 2型となります。

今回の当該車両の 他の写真がないので ウェブより頂いた この写真。


トラスト時代から続く 伊東二輪のお客様達は 30年ほど前はトラストワンで当該同一車種を使用して シングルレーサーを制作して 当時盛り上がってました シングルレースに走らせてましたのも知っている人はいるかと(懐かしい)。tetsuもそんなカスタムSRXレーサーに何度か乗ったことありましたが かなり良く走る車両でしたね。
最近よく耳にする、「今出せば売れるのにね!」と言われる デザインかと。車体造りも良かったです、デザインもさることながら ハンドリングも「ザ・ヤマハ ハンドリング」な車体で tetsuも 歴代乗った事ある車両では ハンドリング最高車両のかなり上位に入る車種であるのを思い出します。
純正キャブをFCRに変えると 更に激変するほど「ザ・走る」が堪能できるのも良かったですね。
やはりその効果は 上位排気量の600ccが秀逸だと思いました。

話しは戻りまして、以前からリヤサスが ビチューボの超硬いサスが装着されてまして それが乗車しても沈まないのなんの.....どう考えても SRX用ではないのでは? サスの効力が全くないので走行でも危険な事もあろうかと(汗)くらいに......
ノーマルサスででも早期交換を勧めていたのですが そちらもそのままではおぼつかない模様。
なんせ古い車両ですので 信頼できるメーカーのサスペンションも現在新品入手はかなり難しものでした。
有名どころで信頼できるものは やはりオーリンズですが その昔はシングルタイプも 別体タンク付きの減衰フルアジャスト式も出ておりましたが 今では中古ですら探すの難しいです。程度よければそれをオーバーホールという手もありますが...... また 当時はホワイトパワーの 現在 WP社。こちらの商品もあったはずですが あまり見た事ないですね。
で、そんな中 現在 新品で入手可能そうな 「ナイトロン」さんに 特注依頼をしてみました。
以前から ライナップなくても 相談車両によっては 対応可能な事もあり 以前は ホンダ VTR250用、ドカのS2R用 などを特注で造ってもらいました。
今回もそんなデータやりとりで 制作可能とのことで オーナーもナイトロン新品で制作依頼でした。


サスタイプも シンプルな シングルモノショックタイプの R3シリーズ と ガスタンク別体で上位モデルとなる R1シリーズが選べましたが オーナー様のシンプル趣向で R3シリーズを依頼。
R3シリーズでもイニシャル無段階調整、伸側減衰調整、車高調整が出来ますので この時点でも十分いい仕事してくれます。

納期が元々 2か月ほどなのでしたが今回 組み立て要所部品の入荷に時間がかかったようで 3か月越えほどかかりましたが 無事 完成して送られてきました。

ナイトロンは本来 エメラルドブルーのスプリングが「らしい」のですが やはりオプションの ブラックスプリングにしました。ボディの色がチタングレーなのもあって精悍です。
車体に装着した図も 予想通りカッコいいですね。
スイングアームのオーリンズのステッカーが愛嬌ですね(笑)。
サスもしっかり動くようになって 楽しく走れることを期待しています!