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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

SR400 諸々 納車前整備


常連さん Yossyさんのご依頼でお探しした ヤマハ SR400。こだわりの 排気ガス規制前のキャブ、ドラムブレーキ仕様の頃のです。1999年までが該当しますが 当該車両は 1997年。
ウィンカー、テールランプ、ミラー以外 ほぼノーマルの 実走 5600km車でした。
各部 SRお約束のサビ等はありましたが それでも近年見た車両でもキレイな部類で まともでもあります。
経年考えると 走らなすぎの車両も考えものですが それよりも SR400のこの頃の年式自体、まともな個体を探す方が困難でして 大多数は「超改造」されていたり「魔改造」されていたり「終わりの改造」されていたり..... しかも 車体の特性上なのか DIY改造車も多く そのまま車検を通らないものばかりです。メーターまで改造されているものは その車体が何キロ走っているか分からないというのも当たり前。
yossyさんは 後々改造もするので、そこそこ改造されている車両でも可でしたが、上記のような車両を安く買うのは 後々のトラブル発生等 ランニングコストを考えても 買わない方がいいという主義のtetsuなので お探ししている時も tetsu天秤にかかるものでない限り 仕入れには消極的でした。

そんな中 偶然 見つけ出せた車両でした。エンジンは始動できていましたが 今一調子悪いので キャブレターはオーバーホール。その後 調子も普通に戻り 気になるエンジン音もなく まとまりの良い車両でしたね。距離も少ない車両でしたので車体もしっかりしていて乗り心地も「あ~これぞSR!」って感じで いい感じでしたね。
そして yossyさんの要望にて 通常納車前整備以外のご依頼もありまして。


SRの泣き所の一つとも言える リヤスイングアーム ピボット部のグリスアップです。この部分、元々は ニップルからグリスを押し込んで行けるようになってますが 実際は全てのところにグリスがいきわたるのか 疑問なのと そもそも古いグリスを残していくというのも考え物ですし、なによりピボットシャフト自体 サビますから tetsu的には定期的(出来れば 車検前もしくは2年に一度)にここをバラバラにしてグリスアップすることが必要です。使用環境や駐輪環境でも大きく左右されるこの箇所。怠っていると 最悪はスイングアームピボットシャフトが抜けなくなり スイングアーム破壊という選択肢しかできなくなることも多々です。
tetsuも実際、大昔に一度 そのようにして取り外した SRがありましたので ホント外すまでは憂鬱なんです(汗)。

で、当該車両は走行距離通りもありましたが 保管環境も良かったのでしょう ピボットシャフトはすんなり抜けてくれました。一部サビもありますが これくらいはカワイイもので問題外です(苦笑)。いい状態ですね。とはいえ グリスは「塗ってある」程度ですが.......

シャフトの一部 上向きに向いている穴が ニップルから回ってくる グリスの通路です。
シャフトの外周にもう一つ スイングアーム内に入っている カラーがあります。そこにも同じような穴が開いています。という構造ですが しっかりグリス封入するならバラした方が確実だと思ってます。

外したスイングアーム&ピボット部のベアリングとインナーカラー。どれも状態いいですね。
でも グリスは「塗ってある」程度ですが......



ウォータープルーフグリスまみれにして戻しますので その図の写真はありません(笑)。
だって 手がベトベトでいちいち写真のために手を拭くのが面倒なので(苦笑)。

こちらは依頼外ですが、ついでにブレーキペダルシャフトを抜いて ここもグリスアップ。この部分の整備はスイングアームが無い状態が一番効率よく作業ができますので。
ここも保管状態がよろしくない車両はグリス切れにてブレーキのタッチや戻りが悪くなりますね。


更に タイヤ交換。当該車両は新車当時のメッツェラーのOEMタイヤが前後入っておりましたので勿論 交換。いくらタイヤの溝がまだまだあっても 20年以上経ったタイヤはただの石です......。そしてチューブも一緒に交換しましょう。



更に こちらも tetsu独断整備ですがSRでアルアルトラブルが出るところ。
タコメータワイヤーがエンジン側に装着されている箇所。

SRは機械式タコメータですので ワイヤー駆動です。エンジン回転数取り出しはカムシャフトなのでヘッドカバーにメータケーブルが取り付けられますがこの部分が 経年取り外してないうちに 水や汚れ等で サビや腐食にてケーブル本体が固着して抜けなくなる事例があります。そうなるとかなり面倒な事になります。
いろいろありますが メーターケーブルがヘッドカバー側の根元で折れるという悲劇.....とか。
またケーブルは切れてないけど アウター側がやはり固着して根元を残して 外側のビニール部分だけ取れてしまうとか(悲)。
これらはどれも最終的にヘッドカバーを取り外さないと その後の作業ができない運命となりますが、SR..... ヘッドカバーを外すのに エンジンをフレームから外さないといけないのです(涙)。
厳密には エンジンをずらせばとれますが ほぼエンジン降ろすのと 行程は同じなので やはり普通の作業ではないですよね(苦笑)。


という悲劇にならないよう ワイヤーも全部引き抜き 全部グリスアップです。
勿論 エンデューロ車両でつかっている ベルレイ ウォータープルーフグリスを存分に塗り込んでおきました。
無事 登録も終わり 年内に納車できて良かったです。
yossyさん 正月は楽しくのってください。

XR250 無限 仕様

久しぶりに「純トレール車」の 一般的王道カスタムのご依頼を頂きました。
ホンダ XR250 最終モデルの方にあたりますね。

当店購入ではなかったですが 車両購入前に色々ご相談を受けたオーナー様で 購入後のメンテ等の依頼のご相談もされておりました。
珍しい 無限仕様です。外装にマフラーといった小規模ですが カッコいいですね。

車高だけがリンクとフロント周りもやってあるのか、少し車高は落としてありましたが他はノーマルのキレイな車体でしたね。
林道に行くという野望もあることながら、カッコも重視ということで ご要望も多岐に渡り 所謂 トレール車定番のカスタム(他 冬対策仕様とか)はほとんどご依頼。
ハンドル、ハンドルガード、レバー、フェンダーレス、LEDウィンカー、ETC、USB電源、グリップヒーター 等々

ETCやUSB電源やらフェンダーレスやら電源周りを触るので必然的に全部裸に。


そして完成図は写真なしっていう(笑)。
こういう正統派カスタムも久しぶりでしたが 嬉しい依頼でもありましたね。
ジムニー走りからのバイクオフ車ですので無茶はあまりしないでしょうが気を付けて楽しんでください。

マジェスティ155S タイヤ交換にて

6万キロ走ってますヤマハ マジェスティSさんの前後タイヤ交換依頼です。

で、お預かりして車体を店内に押し入れようとしたところ やたら重いんです(汗)
ひと昔前のビッグスクーターより一回り小さい 155ccスクーターなので そこそこ軽いはずなのですがね.....
で、リヤタイヤを外す段階で判明。リヤタイヤがパンクしておりました。

しかも まだ溝が残っている サイド面に向かう中間辺りに金属が刺さっておりました。
交換後 納車時にオーナーさまにその件を聞いたら ご本人 気が付いてなかったということ(汗)。
最近 やたらフロントが振れるのと 腕が疲れる風な事はおっしゃっておりましたが(苦笑)。
結果オーラーでしたが 皆さまも 2~3か月に一度は愛車の空気圧チェックしましょうね。