一気にエンデューロネタへ....
ここ一か月以上 作業も忙しく 緊急事態宣言も手伝って 自分のエンデューロ車両にも触っても乗ってもいませんでしたのでね。
で、昨年 コロナ渦の中でも 合い間で出れるレースで活躍してもらったtetsu TE250の左クランクケースカバー写真ですがこの中身を整備します。
今年は使用封印していて年初めくらいしか乗ってない状況。その後 一部部品を今年主力で使用中の125EXCに共有されてますし(苦笑)。
現在 走行 約1000キロにて そろそろ気になっていた 必要定期作業をしておきました。
tetsuのTE250は2015年モデル。2ストセル付きですが この年式までのTEは 所謂『後付けセル』構造。2000年前半頃のキックのみの頃のエンジンとクランクケースの基本構造が同じで その後このエンジンベースにセルスタート方式を搭載したというもの。
このセルの装着の仕方に少し無理がありまして。
通常一般的セル付き車両は エンジンの進行方向に対して スラスト(水平)方向にセルモータが配列されているのですが 当該車両は セルモータが ラジアル方向(直角)でそれがベベルギア変換にてスラスト方向にされてクランキングされる構造になってます。因みに 2016年からはクランクケースが変わりまして 一般的な構造になっております。
写真は表の黒いカバーを外した状態。この写真だと言っている意味分かりますよね。
で、この垂直➪水平にセルの駆動力を変換させた後に クランクシャフトを実質回す部分に 『ベンディックス』という部品が入ってます。この方式 国産の昔の原付2ストスクーター等は一般的に使用していたのと同じ手法ですね。
で、この 垂直➪水平に変換する部分にあるギアシャフト上の受け部写真アップ。
この中心のオレンジ色のものが メタルとなりますが これは状態いいものです。これがこの部分とこの後にバラす ベンディックスのシャフト部分に入ってまして このメタルベアリングが定期的メンテが必要な部分。使用距離、環境によって減っていくので。
tetsu号は入手後 一度確認してましたが今回は全てのメタルを交換前提です。
バラシていきましてベベルギア部の裏側に 既にイヤな金色の粉がありました。ウェスでふき取ってこんなに付着してます。そしてこの粉の正体はというと(後ほど)。
左エンジンカバーを取り外した図。右上部に見えるのが ベンディックス。
これがベンディックス。
ベンディックスのクランクケース受け部。少し楕円に見えますね。
反対側のカバー側にも。
全部で4カ所となります。
一番ひどかったのはやはり 一番稼働する ベンディックス部。特に クランクケース側は削れて ベンディックスを差し込んでも 上下左右にガタがありました。この部分の削れカスが先にあった金色の粉の正体でした。逆にベベルギア側の2か所はそれほど減ってませんでしたが やはり このセルスタート構造に無理はあるでしょうね。
使用環境にもよりますが セルでの再始動が多い車両はベンディックスも消耗します。セル始動時にイヤな異音が出始めたら既に赤信号でしょうなので やはり定期的期間での整備が推奨です。
tetsu号は 冷間時始動や練習時は比較的キック始動を併用しておりましたので まだベンディックス自体もキレイでした。
新品メタルカラーは内部にオレンジの保護ペイントがされております。
圧入してるものを引き抜いて 新しいものを再圧入です。
いいタイミングでの交換でした。
これが進みすぎると 下手するとクランクケースに影響が出そうなので早めの対処がベストです。
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