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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

ホイールベアリング 危機一髪

最近たまに診る事がある ホンダ CBR600RR 走行約 6万キロの車両の お客様から 走行時(特に低速時)のフロント周りからのたまの異音と違和感とのことでご相談。

押し引きで気になるのはステムベアリングの摩耗の方が気になるものでしたが 転がす程度ではそんな違和感も異音もしません。

がこういう場合 ホイールベアリングが破断し始めている事もあるので レーシングスタンドで直立させてフロントスタンドにてフロントホイールをフリーにして確認したところ まぁまぁなガタ発覚。
ガタの動き方からして 乗車して右側のベアリングがどうもよろしくなさそう.......

新品のホイールベアリング、中のディスタンスカラーが入荷したとことで 交換のためバラしましたら.......

右側のベアリングはホイール取り外しと同時に崩壊してしまいました(汗)。



ベアリングを抑えているレースは既にバラバラでホイールが組まれていたことで内部のボールが落ち込まなかっただけでアクスルシャフトを抜いたことでインナーレースがフリーになってバラバラになってしまった模様。
本当に『危機一髪』でした.......
こうなっていると  残されたアウターレースを取り外すのが普通の取りかたができなくなるので取り外すのにも試行錯誤します。
こういう時に溶接機あると結構楽勝なのですが あいにく 溶接はしませんので......
別方法でチャレンジしますが 作業が面倒(というか大変)になるのですが 今回もなんとか取り外し成功して安堵です。


こちらは左側ベアリング。本来右側もこのような状態が正常です。

左側のベアリングはまだしっかりしていたのがせめてもの救いでしたが 負担にもなってましたし今までの使用距離もありますので勿論 一緒に交換です。
こっちは通常プーラーで外せるので気が楽です。


取り外した 左右のベアリングとディスタンスカラー。

ボールはホイール内側に全て落ちてました。

CBR600RRのディスタンスカラーはアルミ製。流石 SSです。
アクスルシャフトを締めこんだ際にそれ以上締まりきらないようにしているカラーですがベアリングに異常があった場合 このカラーにも少なからず影響が出ていますので こういうパターンでは一緒に交換です。


各新品に交換して 無事完了。
次はステムベアリング交換ですね。
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