V100祭り⇒DUCATI祭りの予感......
先週予定外に 不調の常連 N田さんの97 900SSを入院預かりして診ていました。どうもキャブに異変が起こっているようで 排気音からしても燃調が濃そうです。スロットルスナッピングしても「ボワ~ン」て感じでやはり濃い感じです。キャブセットが好調なSSだともう少し、「ばーん!」って感じに吹け上がります。4万キロ越えてきた車両です。昨年も一台、やはり4万4千キロの900SSのプラグがよくカブるという症例もやはりキャブレターのチョーク部分に問題がありそれ以外にも不具合が発覚、修理兼 セッティングし直しで 好調に戻った経緯があります。
今回の車両もプラグを見るとやはり燃調が濃いですね。やはりキャブに問題がありそうです。
この頃のドカのキャブ車はプラグのカブりの原因になる要因が、大きく 「点火系」と「吸気系」に分かれます。どちらも色々なパターンで、どちらともとれる症状となるのでその見極めが難しいこともあります。なので事象検証をしっかりしないと無駄骨、遠回りなんてことにもなります。
長年の経験にてキャブレター側に問題ありと認識、まずはバラしてみます。
怪しんだチョークプランジャーの経年による劣化による燃料リークはなさそうでした。その代わり、スロットルバルブの不良を発見。これは要交換でした。
この部品、簡単に言うと エンジン稼働時にスロットルの開け閉めに連動して上下することで エンジンに送られる燃料と空気の量を調整する要の部分です。その上層部にゴム素材でできた部分があります。この部分に一部劣化がありました。
黄色四角印の部分がそうです。縦に筋が入っているのが分かりますが、この部分 一部は光に透かすと 小さな穴が開いている箇所があります。通常この部分に穴等は開いてはいけません。しかし経年の使用にてこの部分のバキュームのゴムが硬化してきて このように縦筋がついてきてしまいます。
こうなるとその筋に沿って 切れてしまうのがどのようなバキュームピストン型のキャブでも起こります。大きく切れると スロットルをひねってもエンジン回転があげられなくなります。今回の場合本当に小さな穴でしたので不安定ながらエンジンの回転数はあげられます。ただしレスポンスも悪くなります。まぁ このままにしておくのはいけませんので今回キャブレター診たのは良かったことでした。
話はそれましたが 燃調が濃いのはこのスロットルバルブとは別で、キャブレターの構成パーツ内のOリング劣化による燃料のリークにより 燃調が濃くなってしまった模様でした。
納車時 8000kmでこのときキャブはフルオーバーホールにて納車しています。そこから6年で30000km走りましたので一部劣化もしてきますね。
要所交換して再度 キャブレターのバランス同調診て、プラグの焼けもよくなりました。
キャブバラす前がこちら。
フロント側はまだ爆発できていますが、リヤ側は醜いですね....死ぬ寸前です。
あえて そのまま掃除もせず同じプラグでキャブ作業、同調後がこちら。
確実に燃調が戻り 爆発できていますね。
どちらも 放置アイドリング状態のものです。
始動後の安定もよくなって、また元気に今日引き取りされました。
と言っているうち 入れ替わりで 同じく 93 900SSの車検預かりが入庫で~す.....
こちらはこちらで作業依頼内容が 多いんですよね~......
って言ってたら、ベイリスにファンスイッチ付けてくれっていう人はいるし.....
2月に入ったら ベン号が車検でtetsuが引き上げに行かなきゃいけないし.....
と言いつつ、本日 アドレスV100の事故見積もり預かりも入庫しました.....
あ~~~~~~~V100屋でもないし、ドカ屋でもないんですけど(笑)。
伊東二輪は「街の二輪車屋」です!
PR