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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

定期整備は大事です

2008年モデルワンオーナーさんのアドレスV125さんの整備です。走行距離は約10000キロほどでV125にしてみればまだまだ序の口の距離ですが、当該お客様 ここまでの距離でのオイル交換回数は2回と(汗)。
メーカー推奨ではそうなってますが、正直 それでOKなのは 法定速度内で走り、「急」がつくことをやってなければです。

伊東二輪ではtetsuが長らくV125乗ってます関係上色々と解っていることがあります。
オイル交換距離は 乗り手の使い方で 決めさせていただいておりますが 安パイなのは 2000キロ毎ですね。
原付4スト全般にそうですが、特に空冷エンジンのV125はある一定の走らせ方をさせる人は(要は頑張って走る人ですか(苦笑))オイル消費が早くなります。下手すると2000キロでもオイルレベルゲージ最下部くらいになってます。

話はそれましたが、抜いたオイルは墨汁のよう。量も少なく典型的パターンでした。
で、距離的にも オイルフィルターの交換も必要でしたのでこちらも作業依頼。

その取り外したオイルフィルター。


かなりの汚れというのが写真からも解ります。オイルフィルターのカバー側には真っ黒なスラッジが溜まってますね。

ついでに エアフィルターも見てみました。V125は乾式ではなく湿式フィルターなのでスポンジです。

案の定 流石の10年でしたので原型はとどめてましたが、崩壊寸前でした、セーフって感じでこちらも新品交換しておきました。

この事からも定期点検整備は重要なのですよ。
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3月3日 ツーリング中止

明日のツーリングは雨天予報のため中止とします。延期はありません。
なお 同日 3日(日)、伊東二輪 店舗は臨時休業でお休みします。
4日~からは平常営業です。宜しくお願いいたします。

CRM250R エンジンOH 其の二

続きです。

やっと半分のケースのガスケット剥がした図です。因みに クランク室のカーボンの残りは S部長の前のオーナー ヨッシー時の通勤使用の名残りかと.....

外したピストンです。ストレスとなる 排気側はキレイなもの。黒い部分は 流石に距離使っているので吹き抜け等ですが問題ないレベルですね。



吸気側もオイル切れ等なく こちらも状態いいですね。


リングのカーボン固着もなく 問題ないですね。ピストンは新品入手不可なのでそのまま継続使用でリングのみ新品交換します。



取り外した排気バルブ周り。ホンダさんで言う RCバルブとなります。やはりこちらも醜いカーボン状態よりはいいですが、流石にここは蓄積カーボンがバルブに焼き付いてこびりついてますので これをガリガリ除去です。それでも 量は少ないほうでしたので いかに使用環境で変わるかの典型です。

シリンダー側ですがストレスかかる 排気ポート周りも 6万キロ使用とは思えないくらい状態いいですね。新品制作時に着くシリンダー内面のクロスハッチもまだ見えますので。
ここいら辺は使用オイルでも変わってきます 重要ポイントです。


シリンダー下側からの掃気ポート周りもカーボン固着がなく 綺麗なものです。この写真、なにも手を出してない状態での写真ですので レーサーみたいにマメに開けてないのにも関わらず本当状態いいですよ。


サイドベアリング類を入れ替えてクランク挿入。クランクケースを合わせていきます。この際にこだわりが、昔 レースの時にRS125のエンジンを組み上げる際の「軽く回るクランク組み」です。因みにtetsuはこのこだわりを「全車皆兄弟」をモットーに2スト原付クランク修理の際にもやってました。軽く回ると気持ちいいんですよ!(笑)。
組み上げ後はバタバタと外周りを組んでいきます。



エンジン載せた直後。まだ色々装着されてないのでスカスカです。



組み上げていくと、こうなります。



ラジエターやキャブは必要部品ですが、やはりトレール車は 街乗りさせるのに いかに必要部品が多いかですが、CRMの場合半分以上は オイルタンクや排気バルブモーターが占めてますがね。

組み上げて クーラント、ミッションオイル入れ 始動チェック。ついでに サイレンサーをプロスキルの新品に交換したのも手伝って、気持ちいい感じに戻りましたね。
部長 ナラシ終わらせて今年もこの子で林道中ですな。

CRM250R エンジンOH 其の一

先週やっつけた 林道部 S部長のCRM(KRM??(笑))250のエンジンOH模様です。当該車両、最初のオーナーから現 S部長まで数えて3人いますが ここまでの約6万キロをtetsuが携わってきた車両です。なので、使用環境から整備情報をほぼ網羅している車両ですのでエンジンのバラすタイミングでもある程度安心して取り組めるのがこういった車両はいいですね。

このCRMは昨年 WEXという短時間エンデューロレースに数戦、その後 7月には 8時間エンデューロレースにも出たというもの。その他、tetsuとスーパー林道中を始め、数多くの林道中も行き、北海道にも連れていかれているという....

↓ 昨年の8時間エンデューロ出た直後の写真



で、こんな状態も経験している車両ですので降ろす前の段階から色々と弊害もありまして(苦笑)。まずは そこそこ洗車されていても 泥や汚れが各所に残っておりまして 外装外した下もこんな感じ。

こういった汚れ等を落としていって やっとエンジン降ろせます。

で、降ろしてもエンジン単体でまた洗油で洗わないと 今度はエンジンがバラせないんです(泣)

地道な作業でやっとエンジン開けていけます。



右側クラッチ周り、左側 ジェネレーター周りと外して行き、最後にエンジン真っ二つに割る前にシリンダー外してます。降ろす前からも排気ポートから見ていて知ってましたが ピストンも問題はなくキレイなほうです。CRMは歴代他の車両もバラして ピストン周りは頑丈ですね。2万キロくらい使っていても恐ろしい縦傷が数本入っているものは見たことありません(排気バルブがカーボン詰まりしている車両は別ですが) S社やK社の同じ頃の2ストオフ車は同じことやったら(いやその前に) なにかが起こりますので.....(怖)。その分 イッちゃってる車体特性でもありましたがね。


で、エンジン割腹。クランク室もミッション側も 良い状態です。やはりS部長の使用環境が 街乗りがないのでクランク室側は湿ったカーボンも距離相応で、状態としてはいいほうでした。
で、ここからが 大変なんです....... クランク抜くとかサイドベアリング交換するのも技を使うので気を遣いますが、なにが疲れるかって、 ケースのガスケット剥がしが大変なんです!
当該車両 腰上は2度バラしてますが、腰下ここまでバラすのは新車から初なので........ガスケット剥がれないんですよ~!!(大泣)これの作業時間が腰下OHの半分くらいは占めるんです。
本当にここだけは ロボットにやってもらいたいです....


外したクランクシャフトくんです(キレイにしした後です)。既にホンダからは廃盤にて入手不能の 貴重品です。各部チェックして問題もなく、コンロッドのスラストクリアランスもまだまだOKで このまま手荒に乗らなければ 次の5万キロくらいまでは行けそうです。

余談ですが、今まで数多くのCRMを見てきて、大体エンジン腰下のOHタイミングは通常林道使いまでなら 5万キロくらいで一度しているといいですね。エンジン全体が頑丈ですので よほどでない限りクランクシャフトがダメになっていることはないですが。要はクランクのサイドベアリングです。こちらの消耗度が一番来ます。とはいえ、今でも常連様の O氏は(現在 KTM690ENDURO)一昨年まではCRM250AR 新車から乗ってましたが、この方 どこでも全開当てるのが好きな人でして.....5万キロの間に2度 ここまでと同じ 腰下OHが必要でした。やはりブン回す人は エンジンに負担になるので 必然的にクランク本体の振動が大きくなってしまいます。因みに O氏は2度共クランク交換に追い込まれました.....コンロッド大端ベアリングに負担が大きかった模様でした。普通の公道&林道のみ使用なのに....なんです。

其の二に続く

カブ あるある


こちらも カブ系あるあるですが。リヤスプロケットが「手裏剣」になってしまう事例。こちらは 伊東二輪でも販売も修理取り扱いも多い車両なので年に 5台以上見ますかな(苦笑)。っていうか この状態までが限度でこれ以上まで乗っている人は 本当にスプロケットの歯 折れますから!
兎に角 チェーンがガラガラ言い始めている時は チェーン調整としては遅いのです。
適時 点検調整に持ってこられるのがいいですよ。
因みに カブ系のチェーン交換の際には 価格が高くても Oリング入りの物をお勧めします。ノーマルの3倍くらいなイメージの伸びづらさになりますので、自然と調整メンテも寿命も延びますので 結果 いいですよ!おススメです!!