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あなたと 楽しい二輪車人生を共に歩むために。

CRM250R エンジンOH 其の一

先週やっつけた 林道部 S部長のCRM(KRM??(笑))250のエンジンOH模様です。当該車両、最初のオーナーから現 S部長まで数えて3人いますが ここまでの約6万キロをtetsuが携わってきた車両です。なので、使用環境から整備情報をほぼ網羅している車両ですのでエンジンのバラすタイミングでもある程度安心して取り組めるのがこういった車両はいいですね。

このCRMは昨年 WEXという短時間エンデューロレースに数戦、その後 7月には 8時間エンデューロレースにも出たというもの。その他、tetsuとスーパー林道中を始め、数多くの林道中も行き、北海道にも連れていかれているという....

↓ 昨年の8時間エンデューロ出た直後の写真



で、こんな状態も経験している車両ですので降ろす前の段階から色々と弊害もありまして(苦笑)。まずは そこそこ洗車されていても 泥や汚れが各所に残っておりまして 外装外した下もこんな感じ。

こういった汚れ等を落としていって やっとエンジン降ろせます。

で、降ろしてもエンジン単体でまた洗油で洗わないと 今度はエンジンがバラせないんです(泣)

地道な作業でやっとエンジン開けていけます。



右側クラッチ周り、左側 ジェネレーター周りと外して行き、最後にエンジン真っ二つに割る前にシリンダー外してます。降ろす前からも排気ポートから見ていて知ってましたが ピストンも問題はなくキレイなほうです。CRMは歴代他の車両もバラして ピストン周りは頑丈ですね。2万キロくらい使っていても恐ろしい縦傷が数本入っているものは見たことありません(排気バルブがカーボン詰まりしている車両は別ですが) S社やK社の同じ頃の2ストオフ車は同じことやったら(いやその前に) なにかが起こりますので.....(怖)。その分 イッちゃってる車体特性でもありましたがね。


で、エンジン割腹。クランク室もミッション側も 良い状態です。やはりS部長の使用環境が 街乗りがないのでクランク室側は湿ったカーボンも距離相応で、状態としてはいいほうでした。
で、ここからが 大変なんです....... クランク抜くとかサイドベアリング交換するのも技を使うので気を遣いますが、なにが疲れるかって、 ケースのガスケット剥がしが大変なんです!
当該車両 腰上は2度バラしてますが、腰下ここまでバラすのは新車から初なので........ガスケット剥がれないんですよ~!!(大泣)これの作業時間が腰下OHの半分くらいは占めるんです。
本当にここだけは ロボットにやってもらいたいです....


外したクランクシャフトくんです(キレイにしした後です)。既にホンダからは廃盤にて入手不能の 貴重品です。各部チェックして問題もなく、コンロッドのスラストクリアランスもまだまだOKで このまま手荒に乗らなければ 次の5万キロくらいまでは行けそうです。

余談ですが、今まで数多くのCRMを見てきて、大体エンジン腰下のOHタイミングは通常林道使いまでなら 5万キロくらいで一度しているといいですね。エンジン全体が頑丈ですので よほどでない限りクランクシャフトがダメになっていることはないですが。要はクランクのサイドベアリングです。こちらの消耗度が一番来ます。とはいえ、今でも常連様の O氏は(現在 KTM690ENDURO)一昨年まではCRM250AR 新車から乗ってましたが、この方 どこでも全開当てるのが好きな人でして.....5万キロの間に2度 ここまでと同じ 腰下OHが必要でした。やはりブン回す人は エンジンに負担になるので 必然的にクランク本体の振動が大きくなってしまいます。因みに O氏は2度共クランク交換に追い込まれました.....コンロッド大端ベアリングに負担が大きかった模様でした。普通の公道&林道のみ使用なのに....なんです。

其の二に続く
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