スーパーカブ90 放置車整備
東京に戻ってきたけど カブはまだ群馬にあって それをどうしようかという相談でした。群馬でしばらく乗っていたようですが なにやら調子が悪くなってきて 放置グセがついてからが約3年ほどと。
でも忘れた頃にエンジンは始動していたとの事なので まずは こっちまで持ってきて見て診ようということに。
元々 販売した時も外観はキレイな車両ではなかったですが機関はしっかりしていたので その後も同オーナーが激しく使用していないのも知っていたので そこそこ手を入れれば復活は問題ないと推測できまして。
以前知っている時と何ら変わらない様相で(笑)。
で、まずはキャブレターのドレンから古いガソリンを抜こうと思ったら そういえば 本人が群馬からカブの状況を電話かけてきた際に 乗って行っていた車がルノーのカングーだったのを聞き そのままそれに積んで来るよう手法を教えました。その際 車内がガソリンまみれになるのを防ぐためにキャブレターからのガソリンの抜き方を教えたので、 向こうでしっかりガソリンは全部出してきたのを思い出しました。なんたって カングーに一人で横積みにさせたので(笑)。
ということで そのままガソリン投入にて数回キックでエンジンは始動。以前と変わらず それほど気になる異音もしないのでそのまま修理する方向で決まりました。
とはいえ 元々付いていたはずのパワーフィルターはもげてなくなって久しいようですし、キャブレター周りもパッキン類の劣化で燃料が滲み飛んで 真っ黒になってますので キャブレターOH兼ねてパッキン類も全交換です。カブ系のここは数年に一度は交換してあげてないと汚れが落ちなくなるくらいキャブやその下のシリンダーヘッドが真っ黒になってしまいます。
取り外した キャブ周り。
真っ黒で汚いですな。先に落とせるだけ汚れ落としてから パッキン交換です。
当該カブは1990年代前半辺りの車両でして キャブレター取り付け部にワナがあります。通常 キャブレターを外す際に キャブからヘッドに接続しているインレットパイプからキャブを外すのですがこの頃のはその部分の取り付けがキャブレター本体にネジが切ってありネジが直接キャブを締め付けてます。写真の赤丸印部です。
後期モデルはこの部分が ボルト・ナット法式になるので格段に信頼性アップします。
この部分が非常にデリケートでして数度と取り外しがされた物はキャブ側のネジがナメてしまって空回りしてしまう物が多々あります。のでそうなるのを回避するのにヘッド側のインレットパイプごと取り外しました。
インテーク側からの写真ですが、パワーフィルターが無くなったまま走行していたのでかなり汚れてますね。
残る汚れを落としながら開けた キャブですが、フロート室内はキレイなもので。でもカブは侮れないのが普通にエンジンかかっていたものでキャブを開けたら 「超汚い」なんていうのもあったりするのが恐ろしいです。違った意味で流石 「世界のカブ」です。組み上げて パワーフィルターも新調。再始動も問題なく調子いいですね。エアースクリュー調整等してこの辺は完了。
その他 接触が悪くなったメインキー交換、テールバルブが煩雑に切れるため社外のテールランプ一式をノーマル一式に交換。この辺は 古い車両になると部品入手が極端に難しい ホンダでも流石のカブだけはまだ入手可能なのが 唯一許せるところですが.......
前後タイヤも交換してリフレッシュして これからも調子よく乗れそうです。
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